2024年の中日が陥ると危険な兆候

阪神が日本一になったのがつい先日のような気がしますが、2024年のペナントレースが刻一刻と近づいています。

私が応援する中日ドラゴンズは2年連続の最下位からの巻き返しを狙うシーズンになります。
多くの評論家、ファンが考える中日の課題は打撃です。
これは中日ファンのみならず誰もが考えることでしょう。
逆に中日の投手陣はレベルが高いのであまりネガティブな意見は出てきません。

23年のシーズン、中日は10敗以上の投手が4人も出現する異常事態となりました。
大抵、最下位のチームの先発投手は1年間ローテーションを守れないので10敗が何人も出ることは無いと思いますが、中日は4人誕生してしまいました。
逆に言えば、先発は力のある投手が揃っているとも言えます。

ただ、私は現在の投手は何も悪くなくてとにかく野手が悪いとされる中日の風潮は危険だと感じています。
ここ10年くらいの間でも野手が点を取ってくれない、いわゆる「ムエンゴ」の投手は何人かいました。
特に私が印象に残っているのは菅野智之と山本由伸です。
確かにこの二人は防御率が1点台なのに負け越したり、10勝できなかったり気の毒な状況だったと思います。
しかし、中日の先発がこのレベルかと言われればそうではないでしょう。

中日の投手がお前は悪くないと言われてしまうことで危惧しているのは、菅野や山本クラスではないのに自分たちは力があるんだ、悪いのは野手だと考えてしまい、現状維持で良いとなってしまうことです。

そもそも、中日の投手陣は本当に他球団と比較してレベルが高いのか?についてはもう一度しっかり見つめなおすべきではないかと考えています。

昨年の中日のチーム防御率は3.08でリーグ2位。
これだけ見ると確かに優秀な投手陣と言えます。
ただ、中日は12球団の本拠地で最も投手有利とされているバンテリンドームを本拠地としていることを忘れてはいけません。
当然ですが、中日がバンテリンドームで試合をする数が最も多いのですから防御率が低くなるのは当然です。
さらにリーグ2位と言っても1位の阪神は2.66であったことを考えると、優秀な部類には入るけどダントツではないと言えますし、リーグ全体が打低気味であった昨年のプロ野球界で見れば、そこまでのアドバンテージになっていないのではないかと思います。
昨年のセ・リーグでチーム防御率最下位はヤクルトの3.66でしたが、本拠地はセ・リーグの球場で最も狭い神宮です。
そう考えると、試合をする球場の差でしかないのではないかとも思えてきます。

改めて昨年10敗以上を喫した中日の先発4人(柳、涌井、小笠原、髙橋)の防御率を調べてみると、柳以外の3人はバンテリンドームでの防御率はシーズン全体の防御率よりも悪化しており、涌井の横浜スタジアムでの防御率以外はすべて3点台以上でした。
もっと言えばヤクルトのチーム防御率(3.66)よりも悪い数字も見られ、ホーム以外では結構打たれている印象を持ちました。
昨年この4人はローテーションを守ったと言えますが、打線の援護を嘆いてよいのは数字だけを見ると柳ただ一人だったと言えるでしょう。
それぞれの球場別の数字は以下のサイトに掲載されています。

柳裕也

涌井秀章

小笠原慎之介

髙橋宏斗

昨年の中日はかつての統一球の時よりも打ててなかったのは事実なのでどうやって点を取るかは最大の課題だとは思いますが、投手を過大評価してしまうのは2024年シーズンを戦うにあたって不安な点であります。

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