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僕と怖いおじさん(芋けんぴ達の独り言) 第30話 怖い顔のおじさんとJK(17)

#創作大賞2023
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 まあ、絵里ちゃんは返すのだが。

 それでも家の怖い顔のおじさんは頑固者だから、一度言い出したら他人の言葉に耳は傾けるような人物ではない。

 だから家の怖い顔のおじさんは、絵里ちゃんから遠くへと視線を変え。

「絵里ちゃんのことを向こうで待ってちょぉるのは、彼氏じゃ、ろうに。だから彼氏に持っていてやれぇ。うちはここでアルバイトをしちょぉるんよと。彼氏にちゃんと説明をしながら二人で仲良ぅ食べながら学校へといけばえぇから。この三袋持っていけ。わかったの、絵里ちゃん?」

 家の怖い顔のおじさんは向こう側──離れた場所で。

 絵里ちゃんの帰りを待っている少年派手、派手しい容姿……。

 自身の、頭の髪の色も脱色なのか?

 染めているのか?

 僕【芋かりんとう】にもわからないけれど。

 先ほども僕【芋かりんとう】が説明をした通りだ。

 自身の頭の髪色は金髪でね。

 容姿の方も大変にだらしなく。

 学校指定のシャツは。

 やはり絵里ちゃん同様に。

 自身の首元のボタンは外し、白シャツも下のグレーのパンツ。スラックスにはちゃんと入れずにだらしなく出し。

 ラフに着込んだ不良のお兄ちゃんが。

 絵里ちゃんが自分の許へと中々来ないので。

 大変に太々しい顔をしながら絵里ちゃんのことを待っているのが。

 僕【芋かりんとう】の瞳に映る、だけじゃないよね?

 僕自身が見える訳だから。

 家の怖い顔のおじさんの、二つの瞳にも彼──。

 あの、不良。

 ヤンキーな兄ちゃんの太々しい顔が映るから。

 家の怖い顔のおじさんは、自身の娘や孫のように可愛い絵里ちゃんの身体が心配で仕方がない。

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