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ダイヤの沈黙

【自分で買ったダイヤモンド】

私が一番気に入っている手持ちのジュエリーは、0.5/0.5のトータル1キャラアップのダイヤのピアスです。

プラチナ台で6本爪のシンプルなデザインで、台座はさほど高くなく、私の耳によく馴染んでくれます。

宝石に詳しい方なら分かると思いますが
4Cだけでは測れない、反射が強くて照りがすこぶる美しいダイヤモンドが存在する。

その神秘的な輝きと初めて出会ったのは展示会でした。
当時はまだ20代。
本物の世界は自分から遠く離れた物のように感じていた頃です。

ふと手に取ったこのピアス。

価格をはっきりと覚えていませんが、宝飾業界人が見ても高価でした。

一瞬高いと思い、じっくり見てみる。
ん?と思い、ルーペでさらによく見て納得。
そんなダイヤのお話しです。


美しいこのダイヤモンドピアスを買った時の事はよく覚えています。


初めての一生物のお買い物は、凄くドキドキして色んなことが頭をよぎりました。

『こんな高価な物を買って後悔しないかな』
『わたしには勿体なくないかな』
『これを買ったらその後大変かな』
『ピアスにこの価格は高すぎる』
『わたし、仕事以外で着けるのかな』
『親に叱られるかもしれない』


買わない理由が次々浮かび私を縛る。

それはつまり、魅了されてしまっている事を意味していました。




【付加価値と権威性】

買う時にさまざまに頭をよぎった心配ごとは全て杞憂に終わった。

あの時、思い切って買ったダイヤのピアスが、ずっと私にあるべき姿を提示してくれているように思います。



【ピアスの沈黙】

リングでもネックレスでもなく
ピアスにして良かった理由がひとつあります。


ピアスは顔から一番近いところに着けるので、華やいだ輝き効果を一番発揮してくれるからです。

顔まわりを華やかにすると1段上に気分が上がる。
年齢を重ねても、その輝きに着けられないよう気を配る。
何処へ行っても恥ずかしくない。
このピアスがずっと似合う自分でいよう。
手に入れた時、こんな風に思いました。


それから月日が経ち、ダイヤと共に年齢を重ねた今のわたしは、当時思った人に成れているのか。
このピアスを越える迫力を持った人物に熟れているのだろうか?

甚だ疑問が残る。


【後の事】

このピアス。
娘が居れば譲るのだけど
残念ながら息子しか居ないので
息子の奥さんになってくれる子に託す予定。


まぁ私が死ぬその時まで渡さないけど。


母のエメラルドカットのダイヤリングがなかなか私の手元に来ない。


女は親子でもそんなものなのだ。


これもわたしが想う
ダイヤモンドの権威性。


【宝石】

せっかく買うなら良いものを。
せっかく買うなら本当に気に入った物を。
そう思う理由は
本来ジュエリーとは、大切に代々受け継いで行く宝物だからです。

この身が朽ちても残り続けるジュエリーは、
世代を渡りどんな物語を作り
子孫の人生にどんな彩りを添えてくれるのか。

歴史を静かに見守ってくれる宝石。
ジュエリーBoxに眠らせないで
ロマンチックなXmasシーズンの今
キラキラを纏いませんか。


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