小籠包

概要

小籠包とは中国・香港・台湾・マレーシアなど中華圏の国々でよく食べられる中華料理の点心の一種であります。
作り方
豚の挽肉を薄い小麦粉の皮に包んで、蒸籠蒸しにした肉まんである。挽肉には豚皮を煮込んで冷えて出来上がったゼラチンを混ぜるため、蒸しあげるとゼラチン成分が溶けて皮の中にスープが入った状態になるのが特徴である。通常の肉まんと比べて大きさを比較するとかなり小さく、一般的な焼売の大きさに近いです。
類似する料理に湯包がありますが、小籠包と比較すると湯包の方が皮が薄くスープが多いです。また、「小籠包と湯包は同じもの」とされることがあります。

名称

「小籠」は「小さな蒸し籠」の意であり、「小籠包」は小さな蒸した包子(日本で言うところの中華まん)の意であります。中にスープが入ったものを小籠湯包あるいは小籠包子とも呼び、区別することもありますが逆に「小籠湯包」を「湯(スープ)付きのミニ小籠包」と解することがあります。

歴史

小籠包が発生した起源については、2つの説があり、どちらも中国南部の地で食べられていた歴史があり、中国南部が発祥地です。

小籠包の歴史は古く、起源となる料理は北宋時代(960〜1127年)に遡るという説があります。北宋時代に存在していた河南王楼の「山洞梅花包子」が、小籠包の原型という説があり、1126年の靖康の変で北宋が滅亡した後に、中国の南部地域に広がっていったとされています。

現在につながる小籠包の発祥の地は、上海の西北にある、中国嘉定県南翔鎮(現・上海市嘉定区南翔鎮)と伝わっています。1871年にそれまでは菓子屋の店主であった、黄明賢が当地で「南翔大饅頭」という点心専門店を開業したことが始まりといわれています。
この南翔大饅頭が評判を博し、1900年には小籠包の専門店として、上海市黄浦区にある豫園の九曲橋のそばに出店。これが現在まで続く「南翔饅頭店」のルーツです。

日本で最初に小籠包を提供したのが、老舗の中華料理店「新亜飯店芝大門店」です。1969年創業の老舗の中華料理店で、小籠包がメジャーでなかった頃に日本で最初に出したという輝かしい歴史が残っています。

小籠包は中華料理の中でも最も繊細で手間の掛かる点心の一つです。小麦粉を薄く伸ばしたしなやかな皮に、新鮮な豚の挽肉をくるみ、蒸籠で蒸して作られます。挽肉とともに薄い皮の中にたっぷりのスープを包み込むには、熟練の技術を要し、台湾では食した時にスープがあふれる本物の小籠包と、そうでないものを区別する時に「小籠湯包」という名前で呼ばれ、スープを閉じ込めて調理する技術を持たないお店は、「小籠湯包」という名前を用いることができないのです。

小籠包最大の特徴は皮の薄さと熱いスープ。豚のひき肉に煮こごり(ゼラチン)を混ぜ込み、薄くのばした皮で細かくひだをつけながら包みます。せいろで蒸し上げることで、あんに混ぜ込んだゼラチンが溶け出し、かじった時にスープが溢れ出してくるのです。熟練の技で幾重にもひだをよせた小ぶりで繊細な美しさと、口に入れた瞬間に広がる強いうま味、これが一つ、もう一つと食べ進んでしまう小籠包の魅力です。

焼き小籠包が人気

最近とくに人気なのが小籠包の一種、焼き小籠包です。日本では焼き小籠包として人気が高いのですが、中国では「生煎饅頭(シェンジェンマントー)」という名で親しまれています。餃子のように鉄板で香ばしく焼き上げる調理方法で、日本人好みの調理方法といえます。

中華グルメとして話題の焼き小籠包は、テイクアウトできる人気メニューです。焼き小籠包専門店も続々と登場しています。
焼き小籠包は上海発の人気グルメで、上海でも朝食やおやつ、夜食として日常的に食べられています。上海では早朝から店だけでなく、屋台も開いていて朝食としても人気です。

小ぶりな一口サイズの焼き小籠包は、アツアツの焼き立てがおいしく、ジューシーなスープがあふれ出て、皮はパリパリ、具材はフワッとしています。少しくらい時間が経っても、中身は温かくおいしくいただけます。

焼き小籠包はそのまま食べてもおいしく、しょうゆやラー油などの調味料をつけて食べてもおいしい味です。お店によっては秘伝のタレが用意されることもあります。

焼き小籠包は一口サイズで、食べる数が調整可能で、小腹が空いたときに最適な点心です。また、焼き小籠包は箸がなくても食べられる一口サイズだけに、持ち歩きが楽で食べ歩きやドライブから、公園の小休止スポットに座りながらも食べられます。

焼き立てがおいしい焼き小籠包だけに、アツアツの肉汁が飛び散らないように注意しましょう。そんなジューシーな肉汁を残さず食べられるおすすめの食べ方があります。ただし、この食べ方は一つのアドバイスで参考としてください。

小籠包の上手な食べ方は、まず、レンゲに焼き小籠包を優しくのせます。小籠包の皮に箸で穴を空け、小籠包内部のスープをレンゲに移します。レンゲに移った熱いスープを楽しみながら飲み干しましょう。
皮の中のスープがある程度出たら、好みの調味料をつけて一口で食べてもよし、二口で食べてもOKです。マイペースで美味しい焼き小籠包を味わいましょう。

小籠包の発祥に付いて紹介しました。あわせて、人気の焼き小籠包についてもおすすめの食べ方まで解説しました。今、人気の小籠包は日本人好みのサイズで、テイクアウトができ、食べ歩きにも最適です。

「焼小龍包 龍輝」は戸越銀座にある、焼き小籠包の人気店です。焼き立ての小籠包をイートインスペースで食べてもよし、テイクアウトして戸越銀座商店街を散策中に食べてもおいしくいただけます。




まとめ

小籠包には古い歴史があり、だからこそ肉汁たっぷりな食感が楽しめる料理に出来上がったのです。
僕も記事を書いていたら、食べたくなってきました。
54年前に日本に入ってきた小籠包は、今や日本の食卓に合う料理になってきました。


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