先日ルームメイトが20歳の誕生日を迎えた。おめでたい。誕生日の数日前から「ハンボクを着て景福宮に行きたい！」とリクエストをもらっていたので、朝から入念にメイクした。普段は塗り絵くらいの適当さなのに。

大学の寮から景福宮まではバスで15分ほどの距離。車内でケーキが美味しそうなカフェを2人で厳選していたら、あっという間に到着していた。本当にこの大学の立地の良さには感謝しかない。

目的のカフェは結構人気だったようで、私たちが帰る頃には満席になっていた。ケーキもめちゃくちゃ美味しかったし。ただ、この時に少しやらかしたことがあって。

私はルームメイトがトイレに行っている間に会計を済ませていた。というのもプレゼントに何をあげたらいいかわからず、結局おめでとうしか言えていなかったから。お茶代くらいはおごりたかった。

すると、トイレから帰ってきたルームメイトが一言。
「お会計してくれたの？今日誕生日だから私が払いたかったんだけど」

この瞬間、私は自分の過ちに気づいた。ボスニアでは誕生日の人が友達におごる文化だったらしい。前に韓国人の友達と誕生日の話をした時にも、韓国では誕生日の人が皆におごるのだと聞いていたのに、完璧に失念していた。まあ次のご飯屋さんではルームメイトが払ってくれたのでいい感じに分割できた。(この記事を書くにあたって調べてみたら、インドネシアやスペインでも誕生日の人がおごるらしい)

[NAVERマップ]
ビクトリアベーカリーソチョン
서울 종로구 효자로7길 12-2 1층

カフェでお腹を満たした後は、景福宮へ向かう。実は私にとって景福宮に行くのはこれが初めてである。
私は生粋のめんどくさがり屋なので、観光地にある浴衣体験などに全く惹かれないのだが、韓国パワーのおかげか、韓服だけは前から着てみたかった。とはいえ、やはり腰は重く、韓国旅行に行く際もなんとなく避けていたので誘ってくれたルームメイトに感謝である。

韓服はクルミハンボクというお店でレンタルした。ヘアセットとカバンのレンタル込みで25000w。店員さん達親切でてきぱきしてるし、カード決済可能でめっちゃ良いお店。
instagram: gureumi66

ちなみにハンボク着る時何着てけばいいか迷う方いるかもしれませんが、下着以外全て脱ぐので(夏は)、心配しなくて大丈夫です。

ただ、誤算だったのは韓服がいくら薄い布地だとしても長袖・くるぶし丈のスカートを着ていることに変わりはないこと。この日の14時の気温、31度。青い空がよく見える快晴に、じりじりと体力を蝕まれる。

冷房の効いたお店の中では韓服のかわいさに心躍らせていたものの、一歩外に出てみたら地獄だった。あまりにも暑すぎて景福宮の入り口に着くまでの間でうっすら汗をかいていた程だ。後で韓国人の友人に聞いたら「韓服着るのは普通春か秋かな〜笑」と言われた。道理で周りから日本語しか聞こえなかった訳だ。

さらに、景福宮が広すぎる。門何個ある？ってくらい門を抜けないと本殿に辿り着けないし、何ならどこが本殿なのかもよくわからなかった。事前に予習しておけばよかった…
実は敷地内に歴史博物館も併設されていて、着替える前までは２人共行く気満々だった。だが、綺麗な韓服を着て舞い上がっている中、どうして博物館の存在を思い出せるだろうか。(反語)

ただ、唯一テンションが戻ったのは湖に囲まれた綺麗な慶会楼を見たとき。ここ、湖の周りの木もとても風情があって一番気に入ったスポットだった。というか、暑すぎて水面を見ただけで少し涼しくなった気がしたんだと思う。木の木陰で休めたことも好印象。
結果、建物の印象も暑さに影響されていることがわかった。

ここまで散々なことばっかり言っていたけど、写真を撮っている時は結構楽しかった。同じ場所でポーズを変えて何枚も撮影し、最終的にその日だけで50枚以上撮っていた。ただ最初のうちは張り切っていたものの、終盤は疲労が露骨に顔に現れていたので、後ろ姿のみ撮ってもらった。朝鮮王朝の姫たちの大変さを実感した一日…

ルームメイトから「韓服屋さんでヘアセットしてもらってた時が一番楽しかったよね」と言われ、心の底から共感した。

しかし、この記事は決して景福宮に行かない方がいいと言っている訳ではない。多分9時くらいからレンタルしに行って、お昼前くらいに帰れば、そこまで疲れすぎず楽しめるんだと思う。うだるような暑さのせいで、韓国一の観光スポットにマイナスイメージばかり付与してしまいました。すみません。

まあ、韓服着たいなら北村文化村とか行った方がカフェとか雑貨屋さんも巡れるだろうな、とか、景福宮あんまり説明書きがないから凄さがわかりにくいなとは思ったよね…

ソウルは10月中旬くらいに紅葉するらしいから、その時またリベンジするかも…！