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冬の匂い

まだ九月なのに冬の匂いがする。フランスに来て8か月目。
日本に帰りたいかと言われれば分からない。
かといってフランスに残りたいかと言われれば分からない。
日本にもフランスにもそこには変わらず私の日常がある。
便利さや不便さ。言葉の違いや文化の違い。
小さな違いはあるけれど、自分主体の日常であることに変わりはないなと思う。

夏は気怠くクーラーのない暑さを溶けるように生きていたが
秋になると、残暑はなく一気に冷え込む。
ちらほらと体調を崩している人を見かける。

私にとっての秋の匂いは金木犀
残念ながらその香りとは出逢えてない。
風は冷たくスンっとした朝の匂い。
それは私に冬を思い起こさせる。
柔らかな湯気が立ち上る
甘く温かいホットチョコレートの季節がやってきた。

お心遣いありがとうございます。 ゆるりと書き、言葉の温かみを学んでおります。