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高齢者の新生活 7 ペットの猫の話

★1   お友達以上子供未満!

家には子供の頃からずっと猫がいる。
当然両親2人になってからも…。

この引っ越しの際も苦労してペット可のところを探し、猫を連れてきた。

この引っ越しでの両親の辛かったあれこれを、親身に聞いてくれ癒やしてそばにいてくれていた猫。

両親の会話は半分くらいは猫の話で、子どもたちともそれぞれの飼っている猫自慢で電話の最後を締めくくるような毎日を過ごしていた。

父の話し相手として!
そして、母には適度な世話をしなくてはならない存在として!
とても大切な存在が猫!

両親には猫は必須アイテムだ。多分世の中の高齢者には同じような人がたくさんいると思う。

猫は両親の世話はしてくれないが、生活を彩り楽しみを与えてくれる存在だった。

なのに引っ越して暫くして…その猫が死んだ……涙

久しぶりに猫のいない生活。

最初に耐えられなくなったのは父…。
父の話を聞いてくれていた存在は大きかった。

母は猫のいない生活を少しだけ楽だと思っていたようだった…が、やっぱり寂しいが勝ってしまった。

★2   新しい猫を飼おう!

そう考えだした頃、世間を驚かす238匹の多頭飼育崩壊の猫たちがニュースに出た!

猫がほしい両親と飼い主のほしい猫たち!
これは躊躇していた両親と私の背中を押した。

そして、両親のもとに猫がやってきた。
しかし、この猫は両親の思っていたような猫ではなかった(汗)

人間に優しくされたことのない子、全身から警戒心が……。当然触らせてくれることのない猫だったのだ。

しかし両親は可愛がった。ただ猫がそこにいるだけで生まれる会話。
ご飯を食べた!トイレをしたら呼ぶんだ!などなど…。

それでもやがて、やっぱり抱っこしたい!という母に、それはそうだろうなぁ今の猫のためにも、もう一匹がいたほうが良いかも…と。
今度はベタあまのおばあさん猫を保護団体から譲渡してもらうことになった。

新しい猫は、猫よりも人間の好きな子だった。
父や母のお腹に乗り、膝に乗りいつも一緒。

そしてなんと、懐かなかった猫は猫が好きだった(笑)
仲良くなりたくて、なんと懐かなかった猫も人間のそばに来るようになった。

ミラクル!
いいぞいいぞ!撫でれるようになった。

そして、母は威嚇されても猫を怖いと思わないようで(笑)
二匹で寝ているところの間に、割って座ることを始めた。
最初は逃げていたものの諦めたのか、母の隣で寝るようになった。

高齢者とペット。
両親を見ている限り、ちゃんと飼育できていれば良いことのほうが多いように思える。

★3 ここからは余談!

今回両親は保護団体から猫を譲渡してもらった。

ペットショップで高額で取引されている犬猫は、お金さえ払えば高齢者にも買うことができるのだが、この保護された犬猫には厳しい決まりがある。

すべての保護団体がそうではないだろうが、60歳以上の人は本人になにかあった時、その後飼ってくれる保証人がいないと譲渡してもらえない。

犬猫の寿命が今20年と言われる時代に、終生飼育を約束するのだから、当たり前のことだ……。

ただ好きだからでは飼えないのだ。
両親の猫たちは、もちろん私が保証人になった。

現在、保護団体では猫の預かり制度を設けているところがある。

家猫になりたい猫たちを、終生飼育できない年齢の人たちが保護団体から預かるという制度だ。

Win-Winの関係を築いているようだ。

もう世話ができないとなると保護団体に戻す。
預かり中は当然猫を預けているので、保護団体の方が定期的に連絡を取り、高齢者のところに確認に行く!

見守りである。
猫とその高齢者の…。

高齢になった両親を見ていると、個人的にとても良いシステムだと思っている。

広がると良いなぁ〜と。





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