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想像よりも守備範囲が広い。認知機能は「元気」のバロメーター

認知機能は様々な要因で下がります。下がるにしても短期的に下がるのか、長期的に下がるのか要因によって変わります。もちろん下がるだけではなく、戻ることもあれば、トレーニングや生活の内容によって上がることもあります。

この認知機能の変動を知ることで私たちは「元気」に過ごし続けることが出来るので今回はそのあたりの認知機能についてお伝えをしていきたいと思います。


認知機能が下がる様々な要因

具体的にどんな要因で下がるでしょうか?代表的なものをここに上げてみます。多くの方にとって実感のあるものが入っているはずです。

①過度なストレス

非常に理不尽な対応を受けた時や罵り合うような喧嘩、金銭的に非常に困窮をした際に、何もかもが嫌になるくらいストレス過多な状態になりますよね。その時のことを思い出してもらいたいのですが、何かを考えようとしてもそれらが頭をよぎり考えられなかったり、なにかムカムカして集中できなかったりします。このような時は認知機能が低下している状態です。
強いストレス状況下で車の運転をしていてヒヤッとしたことがある方や、パートナーや友人から話聞いているの?と突っ込みを受けた方もいるのではないでしょうか?それがまさに認知機能が落ちている状態です。

②アルコール・薬

アルコールを飲んだらなぜ車の運転をしてはいけないのか?それは認知機能が低下するからです。注意力や空間認識力が落ちれば飛び出しや他の車との距離感への対応、信号の見落としなどが出てきます。お酒を飲んで普段は何ともない場所で躓いたりするのはその表れです。

またお酒に限らず薬でも眠くなったり、ぼーっとしてしまうものがあります。こういう状態も認知機能が落ちているという状態なのです。

③睡眠不足

学生の方で試験前に一夜漬けをしたり、仕事をしている方で2,3日徹夜をするとまるで酔っぱらっているような頭の働きになってしまうことを実感した方もいるのではないでしょうか?(昔はそんな働き方をしていたので心当たりありまくりです笑)
徹夜まで行かなくても短い睡眠時間が続くと思考力が落ちてきて集中が出来なくなります。これも認知機能が落ちている状態です。

④ケガ・病気

ケガや病気になると痛みや違和感などによって集中が出来ないときはもちろん、様々な病気によっても認知機能が落ちると言われています。弊社サービスを使った研究においても呼吸器疾患(COPD)の方も認知機能が低下することがわかっています。
このように様々なケガや病気においても認知機能は落ちてしまいます。

⑤栄養・水分不足

栄養不足や水分不足でも頭がぼーっとしますよね。この状態も当然ながら認知機能が低下している状態です。適切に栄養や水分を取るということは命を守ることだけではなく、認知機能を正常に働かせるために重要なことなんです。

⑥加齢

加齢+認知機能というと認知症を思い浮かべますが、実はそれだけではありません。認知症でなくても40歳くらいから人は認知機能が低下をしていきます。いろんな研究によって20歳くらいから落ちると言っているものもあれば、60歳を超えてからというものもありますが、いわゆる生活の中に支障が出だす機能のピーク年齢は40歳~50歳くらいと言われているので、目安にしてもらえればと思います。
ちなみにどんなものがあるかと言えば、集中力で43歳、相手の気持ちを読む力で48歳、語彙力67歳という研究があります。50歳前くらいからクソじじいになる可能性が高くなってくるんですね、気を付けます(ジブン株式会社マガジン関連の方ならわかるはず笑)

ちなみに相対的なものですが、①~③が短期的影響を与えるもの、④~⑥が長期的影響を与えるものというイメージです。アルコールも睡眠不足も一晩二晩正しい生活を送れば戻ってきますよね。そういう意味で短期的とお伝えをしています。

認知機能を自身のベースラインとして使う

さて実はこのような記事を書こうと思った原因はあるお医者様のnoteを見たからなんです。

タイトルから読み取れるように入院期間について書かれており、まさに入院期間が長いことの弊害というのも様々な方から聞いていたので、まとめてみようという気になりました。

この後にご紹介をする「脳体力トレーナーCogEvo」というもので短期的にも長期的にも認知機能の変動を5つのゲームをするだけでとることが出来ます。もちろん論文も多く出され、国立の研究機関等でも採用をされているので根拠があるものです。

高齢期におけるベースライン

この脳体力トレーナーCogEvoというサービスを導入している介護施設の取り組みの一つとして、退院時の認知機能の回復に取り組んでいるところがあります。高齢になるとちょっとした体調の変化で入院をしやすくなり、またその期間も長めです。入院をすると筋力等が落ちるのはもちろん、生活上の刺激も少ないので認知機能も大きく落ちてしまいます。その結果退院時には、「お父さん(お母さん)どうしちゃったの?」という状態になることは少なくありません。
そこから回復しようと思っても年齢のせいにしたり、あきらめの気持ちが出てしまったりと前向きには取り組んでもらえず、老化現象が加速するというのは高齢期あるあるです。

ところが普段から脳体力を計測しておくと、退院時にもともとどれくらいあったから、戻そうという目標が本人や家族、ケアスタッフの間で共通に持つことが出来ます。

実際にある施設の中でも認知機能(脳体力)のベースラインを普段からとっておき退院時のリカバリープログラムの指標にするという取り組みを持っているところもあります。

スポーツ脳震盪に対するベースライン

研究の中ではスポーツ、特にラグビー等における脳震盪のリハビリテーション(競技復帰)にむけた論文も出されています。最終的には画像診断が必要になりますが、経過において画像を取り続けるということは金銭的にも身体的にも大きな負担となるので、その前段階として普段の認知機能をとっておき、その状態にどれだけ戻っているかという指標に考えられています。

仕事のパフォーマンスを上げるためのベースライン

ある大手バス会社のドライバーが運行前に自身の認知機能の状態を計測するという実証実験が行われました。頻度高くこの脳体力チェックを行ったドライバーは高い状態が維持されたという結果が出ました。これは前日にどんな生活をすると認知機能が下がるのか、はたまた良い状態で臨めるのかを本人が意識し始めたため起きた現象です。
これも本人が認知機能のベースラインを知れたからこその行動変容です。

バロメーターとしての可能性

我々は体温計や血圧計、体重計など自身の状態を測るツールを持っています。熱が高ければ発熱をしていて風邪などの可能性が高いから安静にしよう、血圧が高ければ塩分を控えめにしよう、体重が自身の適性値になければダイエットをするか、もっと食べるかなど行動をかえるきっかけとしています。しかし一側面しか見えないという弱点があります。

認知機能は様々な要素が影響を与えるので何か一つに絞った指標にできないという弱点はありますが、「調子が良い、悪い」の微細な差を見える化できるという強みを持っています。

主観的な「調子」というものを見える化できるということは、「調子がよい」状態を作るための方法を自分なりに導き出すことができるようになるということです。

認知機能を測る方法

このように認知機能というのはとても分かりやすいバロメーターとなりうるのですがこれまではこれを測る術がありませんでした。そこで生まれたのが「脳体力トレーナーCogEvo(コグエボ)」というツールです。

このツールを使うことで認知機能を5つの側面で見える化することが出来ます。かつ問題は毎回変更になるため、毎日でも、1日の中で何回も行うことが出来ます。
そして日常と現在の差というものを下記のようなアウトプットとして確認することが可能です。

脳体力トレーナーCogEvo脳体力トレーナーCogEvo結果シート

この5角形の状態によって、今この瞬間が最近の傾向と比べて良いか悪いか?ということも把握できますし、自身の能力の強みはどこにあるのかを見ることにもつながっていきます。

※脳体力トレーナーCogEvoは法人版、個人版があります。

どうしたら自分が高いパフォーマンスを上げられるかを知ろう

調子が良い悪いという主観的なものでは、結果論によって測るしかありませんが、今回紹介をした脳体力トレーナーCogEvoみたいなものがあれば、事前に自分が調子が良い悪いときはどういう時かを理解することが出来ます。

自己理解することが、行動変容を起こす最大のカギとなります。

体重計がなければダイエットは成立しません、血圧計がなければ減塩食は求められません。バロメーターがあるからこそ人は行動を変えていきます。

上記の脳体力トレーナーCogEvoもしくはほかにあるのであれば、認知機能の短期変動を見えるもので自身のパフォーマンスを高めていってください!

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