見出し画像

校則の歴史と今、そして・・・

 おかしな校則が再び問題視されている。再びと書いたのはもう三〇年以上前だが、一九八〇年代に校則問題がメディアでさかんに取り上げられていた。坂本秀夫氏の『校則の研究』という著作が評判になったのは一九八六年だった。但し、おかしな校則がなぜ存在するのかについては特に説明されることなく子どもの権利条約の批准という外圧によって問題は解消したかのように思っていた。それが再び問題となってきたのである。もしかするとこれは日本の学校が抱えている体質の問題なのかもしれないと考えるのはヤブ医者ならずとも思いつくことではある。
 ということで、学校の生育歴の中の校則の歴史をふりかえり、問題点を探してみたい。そして、問題点があるならば解決策を探り、校則にそれなりの意義があるとすれば、そのあたりも明らかにしていければと思う。

ここから先は

13,824字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?