塩見直紀(Local AtoZ Maker/半農半X研究所/総務省地域力創造アドバイザー/美術博士)

著書⇒半農半Xという生き方【決定版】他 /近著⇒『塩見直紀の京都発コンセプト88~半農…

塩見直紀(Local AtoZ Maker/半農半X研究所/総務省地域力創造アドバイザー/美術博士)

著書⇒半農半Xという生き方【決定版】他 /近著⇒『塩見直紀の京都発コンセプト88~半農半Xから1人1研究所まで』(2023.3)『半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ』(2023.6)/●noteコンセプト⇒みんなが持つ宝物系メモやcardの交換、社会資源化の模索

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siomemo657「半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ」

2023年6月26日頃より、書店に拙著が並びます。AtoZマニアが書いた初めてのAtoZ本です。10年ほど前より、古典的編集手法AtoZにひかれてきました。本書は「これからのキーワ…

siomemo981「板上に咲くMUNAKATA:Beyond Van Gogh」

月に1冊以上はアート系の本を。『原田マハ、アートの達人に会いにいく』(2023)しか読んだことがなかった原田マハさん。初めてアート小説を拝読。 僕(塩見直紀)が日々…

for serendipity1001「坑道に吊されたカナリヤのように詩人はいち早く毒を感じる。つまりこの世において詩人が必要なのはその毒…

詩人・永瀬清子さんの『短章集 蝶のめいてい/流れる髪』(2007)より。 坑道に  坑道に吊されたカナリヤのように詩人はいち早く毒を感じる。  つまりこの世において詩…

siomemo980「明治のことば~東から西への架け橋」

施光恒さんの『英語化は愚民化』(2015)で江戸・明治期の先人の翻訳、造語努力にインスパイアされ、その後、『翻訳語成立事情』(柳父章、1982)を拝読。2024年春、『英語…

for serendipity1000「創造とは融合である」

マシュー・サイド著『多様性の科学』(2021)より。2021年春、綾部からつれあいの故郷・下関に転居して始めたnote。「こころのボトルレター」を2通、関門海峡から届ける気…

★noteでワークショップ141「おすすめ旅」

自分の「ミッション」「X(エックス)」を見つめたり、確認したり、新たな切り口やインスピレーションと出会うきっかけづくりのために、noteでワークショップができないか…

siomemo979「時間をかけて考える~養老先生の読書論」

「時間をかけて考える」というタイトルにひかれて、手に取った養老孟司さんの本(2024)。内容は過去の書評集だったのですが、「時間をかけて考える」ということばは大事な…

for serendipity999「新しい見方は、新しい用語を必要とする」

養老孟司さんの『時間をかけて考える~養老先生の読書論』(2024)より。養老さんもこんなことば(=僕が求めていることば)を書かれているのですね。

siomemo978「詩はあなたの隣にいる」

2024年4月29日、中原中也記念館(山口市湯田温泉)へ行ってきました。その日は中也さんの生誕日。第29回中原中也賞の受賞式があり、長年、中也賞の選考委員をされてきた詩…

for serendipity998「人はいかに生きるべきか」

水村美苗さんの『日本語が亡びるとき~英語の世紀の中で』(2008)より。  科学の進歩などが広い意味での「文学の終わり」をもたらすことはあり(え)ない。科学が進歩す…

siomemo977「多様性の科学~画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織」

日本語版タイトル(2021)は『多様性の科学』と普通な感じですが、とてもよい刺激的な本でありました。「REBEL IDEAS」「DIVERSE THINKING」。僕も大事にしていきます。

for serendipity997 「漢字は概念を表す抽象性、さらには無限の造語力をもつ」

作家・水村美苗さんの『日本語が亡びるとき~英語の世紀の中で』(2008)より。 「西洋語を翻訳するのに漢字という表意文字ほど便利なものはなかった。漢字は概念を表す抽…

siomemo976「これはわたしの物語~橙書店の本棚から」

「半農半X」をテーマに講演をしたことがある都道府県は、2024年5月1日現在で40(未踏の県 東=青森、岩手、秋田、山形/西=長崎、鹿児島、沖縄)。2023年は未踏の県だっ…

for serendipity996「新しい考え方は新しい種のようなものだ。」

熊本の「橙書店」店主・田尻久子さんの『これはわたしの物語~橙書店の本棚から』(2023)は60を超える本の紹介文が載っています。店の棚には翻訳本が多いという橙書店さん…

siomemo975「イリヤ・カバコフ自伝~60年代-70年代、非公式の芸術」

暮沢剛巳さんの『伝記でわかる現代アート~先駆者8人の生涯』(2012)で紹介されていた『クリスチャン・ボルタンスキーの可能な人生』(2010)がとてもすばらしく。今度は…

for serendipity995 人生とは「毒矢が刺さった人」のようなもの

飲茶さんの『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』(2012)にとても印象的なたとえがありました。以下、273pより。 彼ら(釈迦も仏教も)はゴール(悟りの境地)にたどり…

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siomemo657「半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ」

2023年6月26日頃より、書店に拙著が並びます。AtoZマニアが書いた初めてのAtoZ本です。10年ほど前より、古典的編集手法AtoZにひかれてきました。本書は「これからのキーワード」をAtoZで26、抽出したものです。 タイトルは『半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ』、版元は農文協です。現代農業増刊号『青年帰農~若者たちの新しい生きかた』(2002)で甲斐良治編集長から原稿依頼があり、初めて6000字ほどで半農半Xを詳述させていただいて20年。思いがけないこ

siomemo981「板上に咲くMUNAKATA:Beyond Van Gogh」

月に1冊以上はアート系の本を。『原田マハ、アートの達人に会いにいく』(2023)しか読んだことがなかった原田マハさん。初めてアート小説を拝読。 僕(塩見直紀)が日々コレクションしているスマホメモのなかには「半」「世界観」「コンセプト」などがあるのですが、「現代アート作家のモチーフ」というのもあります。妻がネギを切っている「まな板」を見て、棟方志功が「これだ」と叫んだシーンは今後も思い出していきそうです。「板上」に咲く。漢字1文字なら、ぼくは何の上に咲こうとしているのか。みな

for serendipity1001「坑道に吊されたカナリヤのように詩人はいち早く毒を感じる。つまりこの世において詩人が必要なのはその毒のためだ。」

詩人・永瀬清子さんの『短章集 蝶のめいてい/流れる髪』(2007)より。 坑道に  坑道に吊されたカナリヤのように詩人はいち早く毒を感じる。  つまりこの世において詩人が必要なのはその毒のためだ。  カナリヤが抗議できないように詩人は抗議できない。なぜなら相手は実は「運命」そのものなのだから。  「資本家」や「政治家」ではなく……。 (129p)

siomemo980「明治のことば~東から西への架け橋」

施光恒さんの『英語化は愚民化』(2015)で江戸・明治期の先人の翻訳、造語努力にインスパイアされ、その後、『翻訳語成立事情』(柳父章、1982)を拝読。2024年春、『英語化は愚民化』を久しぶりに再読し、参考文献であった『日本語が亡びるとき』(水村美苗、2008)、『日本語の哲学へ』(長谷川三千子、2010)、『明治のことば』(齋藤毅、1977)と出会うことに。探していたもの、知りたかったことに近づいたような気持ちです。

for serendipity1000「創造とは融合である」

マシュー・サイド著『多様性の科学』(2021)より。2021年春、綾部からつれあいの故郷・下関に転居して始めたnote。「こころのボトルレター」を2通、関門海峡から届ける気持ちで毎日おこなってきた「for serendipity」も今日で1000日目となりました。どんなことばを紹介してきたのか、Wordにメモしているのですが、個人的にはそこから何か融合が起こればと思います。見て下さったみなさまにも、何か創造のきっかけが生まれたら幸いです。

★noteでワークショップ141「おすすめ旅」

自分の「ミッション」「X(エックス)」を見つめたり、確認したり、新たな切り口やインスピレーションと出会うきっかけづくりのために、noteでワークショップができないか。そんな小さな試みを週1でおこなっています。 2023年の夏に誕生した「まちライブラリー月いち下関」(山口・下関)。誰が寄贈してくださったか、益田ミリさんの『47都道府県 女ひとりで行ってみよう』(文庫、2011)があり、旅本を書いている最中なので、思わず手に取ってみました。 今週はこの本からの発想です。あなた

siomemo979「時間をかけて考える~養老先生の読書論」

「時間をかけて考える」というタイトルにひかれて、手に取った養老孟司さんの本(2024)。内容は過去の書評集だったのですが、「時間をかけて考える」ということばは大事なことばですね。 「時間をかけて考える」×「20の引き出し」(『アウトプット思考』著者・内田和成さんの思考整理・創造手法)を掛け算するといいのかも。

for serendipity999「新しい見方は、新しい用語を必要とする」

養老孟司さんの『時間をかけて考える~養老先生の読書論』(2024)より。養老さんもこんなことば(=僕が求めていることば)を書かれているのですね。

siomemo978「詩はあなたの隣にいる」

2024年4月29日、中原中也記念館(山口市湯田温泉)へ行ってきました。その日は中也さんの生誕日。第29回中原中也賞の受賞式があり、長年、中也賞の選考委員をされてきた詩人・井坂洋子さんの記念講演を拝聴。自由学園の教員をされてきたという井坂さんに関心をもち、拝読です。「詩はあなたのとなりにいる」。すてきなことばですね。2024年より、僕なりの詩、始めています。

for serendipity998「人はいかに生きるべきか」

水村美苗さんの『日本語が亡びるとき~英語の世紀の中で』(2008)より。  科学の進歩などが広い意味での「文学の終わり」をもたらすことはあり(え)ない。科学が進歩するに従い、逆に、科学が答えを与えられない領域ーー文学が本領とする領域がはっきりとしてくるだけだからである。ほかならぬ、意味の領域である。科学は、「ヒトがいかに生まれてきたか」を解明しても、「人はいかに生きるべきか」という問いに答えを与えてはくれない。そもそもそのような問いを発するのを可能にするのが文学なのである。

siomemo977「多様性の科学~画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織」

日本語版タイトル(2021)は『多様性の科学』と普通な感じですが、とてもよい刺激的な本でありました。「REBEL IDEAS」「DIVERSE THINKING」。僕も大事にしていきます。

for serendipity997 「漢字は概念を表す抽象性、さらには無限の造語力をもつ」

作家・水村美苗さんの『日本語が亡びるとき~英語の世紀の中で』(2008)より。 「西洋語を翻訳するのに漢字という表意文字ほど便利なものはなかった。漢字は概念を表す抽象性、さらには無限の造語力をもつ。」(185p) 水村美苗さんの『日本語が亡びるとき』のなかで、丸山真男さんの『翻訳と日本の近代』(1998)の紹介がありました。数日後から読んで参ります。

siomemo976「これはわたしの物語~橙書店の本棚から」

「半農半X」をテーマに講演をしたことがある都道府県は、2024年5月1日現在で40(未踏の県 東=青森、岩手、秋田、山形/西=長崎、鹿児島、沖縄)。2023年は未踏の県だった熊本でなんと2度、話す機会をいただきました。「アルモンデ」の西守信二さん(山鹿市)、お声かけ、ありがとうございます。熊本市内での講演の際、ぜひ「橙書店」さんを訪ねたかったのですが、残念ながらちょうど定休日!今度はうかがえますよう。

for serendipity996「新しい考え方は新しい種のようなものだ。」

熊本の「橙書店」店主・田尻久子さんの『これはわたしの物語~橙書店の本棚から』(2023)は60を超える本の紹介文が載っています。店の棚には翻訳本が多いという橙書店さん。 レベッカ・ソルニットの『それを、真(まこと)の名で呼ぶならば~危機の時代と言葉の力』(2020)の紹介文(書評)のなかで引用されているレベッカ・ソルニットのことばがすてきです。 新しい考え方は新しい種のようなものだ。それらの種は、進化し、生息地を広げ、周囲の生態系を変えていく(161p) 新しい考え方を

siomemo975「イリヤ・カバコフ自伝~60年代-70年代、非公式の芸術」

暮沢剛巳さんの『伝記でわかる現代アート~先駆者8人の生涯』(2012)で紹介されていた『クリスチャン・ボルタンスキーの可能な人生』(2010)がとてもすばらしく。今度は同じ8人の1人、イリヤ・カバコフの自伝(2007)を拝読。「越後妻有トリエンナーレ 大地の芸術祭」の作品「棚田」を思い出しながら。

for serendipity995 人生とは「毒矢が刺さった人」のようなもの

飲茶さんの『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』(2012)にとても印象的なたとえがありました。以下、273pより。 彼ら(釈迦も仏教も)はゴール(悟りの境地)にたどり着く方法は語っても、ゴールそのものやゴールにたどり着いた後の生活については決して語ろうとはしない。 「そんなことを聞いてなんになる。人生とは『毒矢が刺さった人』のようなもので、うだうだと論じている暇なんかないのだ。そんなことを思い煩う暇があったら、さっさとゴールしなさい」 これが彼らの言い分であり、基本的なス