見出し画像

風が吹いたら?

今朝は目覚めてすぐに曇天模様がうかがえた。子達が起きる頃にも外は薄暗く、そんな日は決まって「まだ暗いじゃーん。まだ夜だよぉ。」布団から出ない言い訳に使うのが第二子だ。

それでも母はパンを焼く。ご飯をよそう。
バタバタと皆が出掛けようやく静けさの中に身を置くことが叶う。この瞬間の幸せなこと!ひとり暮らしが長かったせいか、はたまた性分か、ひとりで過ごす静かーーーーな時間がたまらなく好きだ。

ふと窓の外を見ると、曇天の隙間からはやわらかい太陽の光の筋がいくつも地上に刺さっていた。これって「天使の梯子(ハシゴ)」っていうヤツよね…と今日も写真に撮って残す。誰に見せるでもない自分のための写真。

そうこうしていると本格的に太陽が姿をあらわし、一気に明るくなった!やっぱり気持ちがいい、太陽の熱。程よく風も吹いていて、揺れる洗濯物がとてもキレイだ。


箸が転んでも可笑しい年齢…よりは少し上回っていたであろう23~24歳頃のこと。網戸にしていたので冬ではなかったな。なんしか休日に洗濯物を干して部屋でぼんやりとしていた。ぼんやりの詳細を述べるとしたら、「会えない恋人のことを想って」ぼんやりしていた。

その日も程よく風が吹いていて洗濯物が揺れているのがレースのカーテン越しに見えていた。カーテンもそれはそれは美しくふわりふわりと風に揺れる…。私は泣いてしまった。風に揺れる洗濯物もカーテンも切ない私の心をぐいぐいと揺らした。


今日はどう?ちょっと涙目になっているなぁ!ちょっと切なくもあるぞ。

風に揺れる子達のトレーナー。これを着て元気に駆け回る姿が思い起こされてとても幸せな気持ちになったのだ。とても切ないけれど、うれしい涙…というわけだ。

学校から帰ってきたらしっちゃかめっちゃかで、こんな感慨にふける余地などない。子達と離れている時間が愛おしさを育んでくれる(笑)

風が吹いたら、「ゴミに目が入らなくても涙が出る」…そんなお話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?