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「まんぷくとまんぞくの間」を『大人ごはん』vol.3に寄稿しました

食を切り口に人・社会・文化を考える雑誌『大人ごはん』3号に、「まんぷくとまんぞくの間」という文章を載せてもらいました。第1回、タイトルは「ショートケーキ」。

1年ほど前に書いた文章なので、久しぶりに、かなりおそるおそる読んでみました。するとまぁなんと荒いこと!きっと読者の人にとっては読みにくいだろうな、もっと整理して書けばよかったな、なんて思うことしきり。ああもう。

でも、これはもうどう頑張っても今の私には書けない、貴重な瞬間を切り取ったなものだな、とも思ったのでした。
(トップの写真は文章の中に書いた1シーンの風景。当時1歳の友達と)

編集長の室谷さんから依頼をもらったのは、会社を休職しそのまま退職してから数ヶ月経った頃。まだまだ体力にも自信がなくて、仕事も全然出来ていなかった頃。文章を依頼してもらえるなんて、嬉しくて嬉しくてすぐに取り掛かりたくなって、書き上げた文章を設定された締め切りよりもかなり早くお送りしたのを覚えています。そんな初稿は、色々と見ないようにしたり、格好をつけたりしたところがたくさんあって、そんなものは室谷さんにすぐに見抜かれました。指摘をいくつかもらって、丁寧に誰かに文章を見てもらうことの嬉しさを味わいながら、何度か書き直しをして完成した文章です。普段逆のことをする方が多いので、編集してもらうことの嬉しさが味わえたのがとても印象的でした。

その頃はまだもっと心(とツラ?)の皮が薄いような、色々なことが強い刺激と感じられるような状態で、その少し前、文章に書いた時期の私はもっと危うくて。でも今の私はなんというか、傷付いたり落ち込んだりしないように心を守りながら生きているような感じです。我が儘で自分勝手になっているかな。そのせいなのか、読み直して久しぶりに思い出した感覚がいくつもあったし、こうしよう、と当時思ったことを最近意識しなくなっていることに少しショックを受けたりもしました。

でも、こうやって文章にする機会をもらったことで、いつでも読み返せるものになったので、いくら忘れっぽい私でも、読めば思い出すでしょう。改めて、辛かった時期を支えてくれたたくさんの人へ感謝して、大切にしようと思いました。室谷さん本当にありがとうございました。

まあ私の文章は置いておいて、植本一子さんや高橋順子さんのインタビューや、農村歌舞伎の取材、1号から続くヘベとレケの喰い呑み放談などの連載など、『大人ごはん』本当に読み応えあって面白いので、なんでもない日々を面白がりたいみなさん、食いしん坊のみなさん、全国の書店さんに並び始めているので、ぜひお手にとってみてください。取扱書店一覧はこちらから。

『大人ごはん』の3号は、企画や、作り方に工夫をされているところも、側で見させてもらいました。例えばクラウドファンディングを利用して、読者の方と直接繋がることに挑戦していたり、書店さんにも直接お届けする方法を取られていたり。内容ももちろんですが、そんな作り方、届け方も面白いので、要注目です。

7月6日にはイベントが開催されるんですって!私も参加させてもらう予定です。楽しみ〜

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