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こよみ薬膳 #立秋 「冬瓜と豚肉の大葉味噌風味」

立秋を迎えたものの、梅雨明けから晴天続きで日中は汗が吹き出る暑さ。残暑厳しいとはまさしく。ですね。

汗やお小水を出すことで体内の熱を外に逃がしているわけですが、その汗にも良い汗、悪い汗があるといわれます。

ベタベタの悪い汗には水分や老廃物だけでなくからだに必要なミネラルが多く含まれています。涼しい環境にばかりいたりからだを動かしていないと汗腺のはたらきが鈍く、本来皮膚から出る前に回収されるはずのミネラル分が出ていってしまうため、水分補給だけでは疲れが回復しにくくなります。

さらっとした汗は汗腺がしっかりはたらいてくれているので、ミネラルは逃さず、体の熱や老廃物を効率よく排泄できます。疲れにくいほか、匂いにくく乾きやすいというメリットも。

ただし、ベタベタ→さらっとに変えるためには汗をかき慣れる必要があります。それまではミネラル分が失われやすく、疲れやすいのでミネラル補給を心掛けて。

また、汗をかきすぎたり、そもそも汗やお小水になる水分が体内に不足していると脱水しやすく熱中症になる危険性も高くなります。適切に水分補給を、と言われて気をつけている方は多いと思いますが、飲んだお水が直に汗やお小水になるわけでも体内をめぐるわけでもありません。消化吸収→代謝され体液になってはじめてからだの中で使える水分になります。

そこで今回はからだに元気と潤いを与え、水分をめぐらせて排水しやすくするおかずをご紹介します。少し甘めの淡い味噌味で疲れた日の夜にあるとほっとする味です。生姜と大葉の香りで食欲も出やすいですよ。時期的にそろそろ温かい状態で召し上がっていただきたいですが、冷めても美味しいです。

甘味料として使ったメープルシロップはミネラルやポリフェノールを含んでいます。色や風味によって4段階に分かれますが、色がもっとも淡いグレードゴールデンデリケートテイスト、または、その次に淡いアンバーリッチテイストはメープルシロップ独特の香りが前に出ず、和食にもおすすめです。

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◎冬瓜と豚肉の大葉味噌風味

【材料】2人分
豚肉(生姜焼き用) 80g
 *下味(酒・塩少々をもみ込んでおく、塩麹でも)
冬瓜 1/16カット
 *スーパーではよく1/8カットで売られています。
 *むくみが強い方はワタや皮を煮出してスープに活用すると効果的。
生姜 1かけ(皮付きのまま千切りに)
大葉 5,6枚(軸を切り取って大きくちぎる、アクが強ければ数分水に放つ)

合わせ調味料
・味噌  小さじ2
・みりん 小さじ1
・メープルシロップ 小さじ1
・コーンスターチ(片栗粉)小さじ1/2

太白胡麻油 大さじ1・1/2
酒  小さじ2
メープルシロップ 小さじ1/2
水  大さじ1
白胡麻 少々

【つくり方】
① 冬瓜はワタを取り皮を剥いて1cmの薄切りにする。

② フライパンに太白胡麻油を引いて豚肉を広げて中火で焼く。火が通って色が変わったらすぐに取り出し、合わせ調味料と絡めておく。肉汁はフライパンに残しておく。

③ ②のフライパンに冬瓜と生姜、酒 小さじ2を入れ、中火で軽く炒めたら砂糖 小さじ1と水 大さじ1を入れてフタをする。

④ 冬瓜がワタに近い方から透き通ってきたらフタをとり、豚肉を戻して全体を絡めていく(合わせ調味料も残さず入れる)。

⑤水気があらかた飛んだらちぎった大葉を加え、ざっくりと混ぜて火を止める。盛り付けてから胡麻をふりかけてできあがり。


◎食材のはたらき
・エネルギーと潤いを補給し、お小水をつくるはたらきを支える
 → 豚肉

・暑気あたり予防、体液を増やす、お小水を出やすくして熱を冷ます、
 口の渇きを和らげる
 → 冬瓜

・汗を出しやすくする、胃の不調を整える
 → 大葉、生姜

・おなかの冷えを和らげ、消化吸収力を高める
 → 味噌

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