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ラマダンカリーム

昨年の10月7日のハマスによるイスラエルへの越境攻撃とイスラエル軍によるガザへの侵攻が始まってから、何だかnoteを書く気を失っていた。が、悪い意味でこの状況に慣れてしまって、書き残しておきたい意欲が出てきてしまった。

毎日、テレビやインスタで流れてくる惨憺たるガザの状況、ヨルダンでは抗議活動が各地で起こり、みんなとの会話も自然とその話題が多くなった。
日本の知り合いや家族からは「ヨルダンは大丈夫?」と連絡がやって来るので、「ヨルダンは全然大丈夫!」と答えてみるのだが、答えるたびに自分さえよければいいのか、と自問自答してしまう日々だった。ヨルダンではクリスマスもガザで自粛ムード、アメリカ企業の製品などの不買運動が起こり、マクドナルド、スターバックスはガラガラ。ペプシ、コカ・コーラ製品はみるみるうちに国内製品に置き換わっていった。

こんなに自分より賢い人達がウン十億人もいるのになんで誰も止められないんだろうってあれやこれやと考えていたのだけれど、考えるのに疲れてしまって、ちょっと今は見て見ぬふりをしている。また疲れが癒されたらあれやこれやと考えることにする(そうしている今でもイスラエルはガザを侵攻し、たくさんの命が失われ続けているのだけれども)

さて、ヨルダンではラマダンが始まった。私にとっては初めてのラマダン。「街はどんな感じに変わるのかな?」「夜はとても賑やかなんだろうな」なんて、ウキウキしていたのだけれど、ラマダンの1週間目はどこのお店もお休みすることが多いらしく、首都のアンマンのダウンタウン(賑わっているエリア)は閑散としていた。友達は「昨年はもっとイルミネーションが綺麗だった。今年はガザの影響でもしかしたら自粛ムードなのかも」と言っていた。

私の住んでいるヨルダンの地方は…というと、ラマダンの1週目はすべてのレストラン・シャワルマ屋さん(ファーストフード店)が閉まっていた。これが一番ショックだった。いや、もともと地方でそもそもの母数が少ないのだが、それが全て閉まっていた。すべての食事を自炊しなければいけなくなった。2週目になって、ようやく夕方からぼちぼちと開きはじめたのですぐにシャワルマを買いに行ったが、激混みで店員のお兄さんから「全部30分はかかる」と言われてそそくさと退散した。ここで言う30分とは1時間くらいだの可能性が高いからだ。まだ行きつけのお店のシャワルマは食べれていない。

来週こそは行きつけのお店で「ワジバ・シャワルマ・アーディ、サファリー」(シャワルマのお食事セット、テイクアウトで)と唱えなければ。



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