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校長先生、お元気で!

ヨルダンの学校の夏休みが終わった。新学期がスタートして、また私の学校通いが始まった。気分も新たに、よしがんばるぞ!な第1週目。通っている小中学高の校長先生から「私、もう今週で学校を退職するねん」と言われた。

え、今?新学期が始まったばかりの今?ヨルダンの制度がよくわならない。そして、外国人の私はこういう情報は直前に知らされる(知る)ことが多い。

悲しい。彼女は2019年にヨルダンにボランティアとして初めて派遣された時にもお世話になった。カウンターパート(配属先の私の世話係)が「僕の親戚の校長先生で、あたなの家からも歩いて行けるから」と学校に連れて行ってくれて、2ヶ月ほどほぼ毎日、通わせてもらった。
2020年の3月に突然、ほんとに突然、何も言わずにコロナによる影響で日本に返ってしまったのに、突然また現れて「環境教育の活動させて!」とやってきた外国人である私を暖かく迎えてくれた校長先生。
「活動する時間もないし、お金もない」って言われちゃったり、課外活動担当の先生からは冷たくあしらわれたりと、さてはてどうしたもんかと思いながら、子どもと授業を受けるだけの日々だったけれど、それでも校長先生の、本当にそう思ってるかどうかはわからないけれど、「アハランワサハラン!(ようこそ!)」の言葉はここで何かできないかな?と前向きに考えられる私の原動力だった。

そんな校長先生の(私にとっての)突然の退職。新学期の私の初登校の日は校長先生と先生たちでご飯を食べて、2日目には慌てて買った餞別のチョコレートと手紙を渡してさよならしてきた。
校長先生はすごく喜んでくれて、みんなに私の渡したお菓子と手紙を見せびらかしていた。ボランティア活動は何にも形にできなかったけれど、最初に優しい校長先生に出会えて良かった。そして、みんなの前で絶対に読まれるだろうと想定して手紙を書いた自分もすっかりヨルダンに慣れたもんだなぁと思ってしまった。

校長先生、お元気で!また会いましょう!

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