B面を愛しあおうぜ
この頃ちょっとずつ、今まで自分がまとっていたうすい膜みたいなものが剥がれだした感覚がある。
大人になるって、どちらかというと年輪のように「経験」の層が重なっていくことかと思っていたけれど、どうやら逆の現象も起こり得るみたいだ。
今まで安全なところで傷つかずにいた裸の自分を、少しずつ世の中に晒していく感じ。
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日曜日に仲の良い人たちと他愛もない会話を楽しんでいたら、「B面」の話になった。
要はその人のオフィシャルじゃない側面のことで、結局そういうとこが面白いし惹かれちゃうんだよなぁって。
それはもちろんA面がきちんとしているからではあるけれど、だからなおさらに、ふとしたダメっぽさがきらきらひかる。
実は割と毒舌だとか、部屋がめちゃくちゃ散らかってるとか、知識人なのにどうでもいいことをツイートしちゃうとか
なんでもいいんだけど、それを知ってすごく嫌いになるよりも、むしろちょっと好きになる確率の方が高かったりするものだ。
仕事仲間と飲んでいても「実はさ、」って素の部分の話がはじまったときがいちばん楽しいし嬉しいじゃん、そんなもんだよと思う。
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だからお互いのB面を「しょうがないなぁ」と言いながら付き合っていける人を増やしていきたい。
そしたらたぶん、最終的にはそれがB面でもなんでもなく、ありのままのその人として受け入れあえるようになるだろうし。
そういえば日曜に話してたときは、結果として「両A面」だってところで話が落ち着いたっけ。
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自分のまとっていた薄い膜が剥がれていくのは、そういうことのような気がする。
大人になるからこそ、格好つけたってしょうがないんだと思う。
だって私の周りにいる素敵な大人の皆さんは、なんだかんだで小学生みたいな無邪気さをみんな持ってるから。
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