レモンサワーとナカメと私
レモンサワーの魅力。
それは、字面は酸っぱくてしゅわしゅわしててかわいいのに、味は全然おっさんなところである。
こういう友達いたらたぶん大好き。
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わざわざ公言しなくてもいいのだろうけど、私は今、中目黒に住んでいる。
中目黒といえば、EXILEやJソウルブラザーズが所属するLDHがある場所。
LDHの公式アルコール飲料といえば?
そう、レモンサワーです。知ってた?
というわけで、中目黒に越してきたばかりの頃は「やっぱナカメならレモンサワーっしょ!」とか言いながら、半分に割られたレモンをぐりぐり絞って、ジョッキに果汁を流し入れていた。
(そうそう、レモンサワーは生しぼりでなくっちゃ)
今では、まるで、呼吸をするようにレモンをぐりぐりしている。
レモンサワーは、私の公式飲料になった。
カルアミルクにカシスオレンジ、そんな夢みたいにあまいお酒ばかりを注文してたスイーツ女子はもういない。
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個人的に、ナカメでレモンサワーといえば「もつ焼き ばん」がすき。
ホッピーみたいに自分で「ソト」と「ナカ」を調合して作るレモンサワーは、いつも加減が難しい。
今でこそ、ばんは「ナカメの若者たちがとりあえず行く場所」みたいな位置の居酒屋になっているけれど、カウンター席には昔から通っている近所のおじさんとかがひとりで座っていることもある。
そんなおじさんは、隣に座ると話しかけてくると相場が決まっているわけだけど。
とあるおじさんから、レモンサワーに関する有益な情報を得たことがあり、カウンター席の可能性をかんじている。
「レモンを最初からぐりぐりするのは素人。こうやって、まずは自分の手で握りつぶしてジョッキに直接果汁を入れるんだよ」
なんともワイルドなアドバイスだけど、なるほどと思う根拠がちゃんとあったのだ。
楕円形のつるつるした形状のレモンは、レモン絞りでグリグリするときにけっこう握力がいる。
しかし、あらかじめ手で握ってレモンをしょんぼりさせておけば、中の果肉と果汁が潰れてぐりぐりしやすくなるというわけ。
ツウにとっては常識だったのかもしれないけど、教えてもらったときはけっこう衝撃的な発見でした。
それ以来、一回握りつぶしてからレモンを絞るオンナになって絵的にかわいくはないのだけど。
レモンサワーが美味しく飲めるならそれでいい。
赤ちょうちんのレモンサワー最高。
そして、まぁ悪酔う。
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