あのねぇ、私、絶対ここを乗り越えるから。

先日、とある理由で負傷兵になった私の今の意気込みが、これ。

詳細は省きますが、その怪我の理由に納得はいっていないけれど、“もらい事故”のようなもので様子を見つつ最低一週間の安静の診断を、整形外科の先生からいただきました。

（筋膜リリースの施術は怪我のためおやすみ。全身の緊張をわずかにほぐしたのみで、整形外科の受診の必要を説かれました）

表面上は穏やかに振る舞いつつも、この状況を受け入れがたく、内心は活火山のような煮えたぎるものがあるのを自覚しています。

どんどん調子がよくなってきたぞと思っている矢先の出来事で、情熱とは言いがたい、憤怒のような重さと熱量のそれを持て余しつつ、引きずるように寝返りをうちながら、なんとかこの状況を良いほうに捉えようと思索中ですが、どうしてこれがなかなかうまくできない。

まだ時間が浅く戸惑いを感じ、痛みによる睡眠不足もあり、マイナスばかりに焦点が当たりがちな日々を徐々に乗り越えつつある今日、ふと、小説のプロット的にこの出来事を俯瞰してみた。

「もしかしたら…これは逆境というやつなのでは！？」

「今はもう一皮むけるタイミングで、飛躍のための“地中に根を張る時”なのでは！？」

そう思わないとやってられない。ぶつくさと横になりながら腐ってはいけないという危機感から、状況設定丸ごと更新してみたが、かと言って衝撃を受けた右肋骨や肩腰首の痛みが消えるわけでもないし、あざが消えるわけでもない。

だけれども、一冊の小説の起承転結でいうと、ハプニングが起こりそれまでの流れに変化を持たせ、エンディングへと収束する、その“転”の部分に違いない。

誰のことも悪く思わず、悲観的に捉えすぎずに1日を過ごすために講じた苦肉の策だが我ながら、いい妄想だと思う。

そう、目指すはハッピーエンド！！

こんなのはどうだろう？

主人公は、もらい事故に遭いしばらく不自由な生活を過ごすが、その中で相談に乗ってくれたり手助けをしてくれる周りの人々への感謝を感じながら、新しい人生の設計や目標を設定する。

具体的には、周りの人たちと接することで自分の中に更なる気付きや感謝の連鎖があり、それらを記していくなかで独自のスタイルを提唱していく。

誰かの模倣や模造ではなく、既成概念や固定観念がどんどん剥がれ落ち、よりシンプルになる一方で、自分に正直に、欲に素直になるが、それらは自分の利益だけではなく、他利も含んだ願望となってふくらんでゆく。

その願望は多数の人々にとって魅力的なだけでなく、同じように声を上げにくい悩みを持った人たちの心の支えや指針となり、一定の支持を得る。

それらは、似たような苦しみを分かち合うという一次元的なものから、心に残り続ける言葉や感銘を人々に与え続け、生活そのものを希望へ変えてゆく力のある、そして具体的な行動を伴う力強さを身につけられる、多次元的なものにつながってゆく。

その活動を通して更なる需要と経済活動が生じ、利益を得、人々のクリエイティブな力を信じる、という理念のもと、団体の結成につながる。

そう、例えば本を出版したり、電子書籍化したりしながら、チームで発信し続けるというようなこと。

昨今のご時世、アプリ化するというのも一つのテだし、文章だけではなくクリエイティブさを作曲・演奏方面へ発揮するのもアリだ。

こうして怪我した日々を悶々と過ごすのではなく、その経験や苦い気持ちを昇華しながら、主人公は知名度を上げるだけでなく、協力的でハッピーなチームメイトとフォロワーを増やし、より充実した行動的な未来を送るようになる（なんとなく本郷あたりに事務所を構えるイメージがある）。

そしてまさに今この瞬間、助け舟を出してくれている方々への恩を返せる時がくる。

誰へ怒りをぶつけることもなく、粛々と怪我を治しリハビリ的な日々も過ごし、発想の転換から他利を生み出すパワーにつなげるのでありました。

そこにこそ、理性を発揮し、プライドを持つべきでありましょう。

あわよくば的確な助言者に恵まれ、より充実した日々を送り、遠い日の“もらい事故”すら、思い出しても一瞬の含み笑いで済む日も、そう遠くないのではないでしょうか。

このプロット、抽象的すぎる！？具体性がない！？

今はそれで結構！

私の目指す先は、いつだってハッピーエンド。

ハッピーエンドのその先も、ハッピーエンド。
（あれ、終わらない？）

痛みでぐっと縮こまる今から、殻を破り、更なる広い世界、未来へ踏み出してゆくのです。

苦肉の策だろうが妄想だろうが、いいイメージ持ったもの勝ち。

ここを踏み台に、いや今まですら踏み台にして、まだまだ登っていきますヨ。

私は華奢な見た目よりずっと、我が強くて野心家なんだから！