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SOUL’d OUTとは精神のデベデイである。


POW!!!!!!!

アッ オゥ アッオゥ アッ オゥ アッ アッ アッ オゥ
アッ アッ アッ アッ アッ アッ アォ アォゥワッ
アッ オゥ アッオゥ アッ オゥ アッ アッ アッ オゥ
アッ アッ アッ アッ アッ アッ アォ アォゥワッ


えっ?
ここは上野動物園の『ホッキョクグマとアザラシの海』かって?

ノン!!!!!(エコーを効かせて)

これは、歌詞だ。
SOUL’d OUTの

1,000,000 MONSTERS ATTACK

という曲の冒頭だ。

(ちなみに最後はアッ オゥ アッオゥの大合唱となる)

えっ?

SOUL’d OUTを知らない?

ノン!!!!!(さらにエコーを効かせて)

聴いたことがないなら早く聴いた方がいいぜ。
僕の血はそいつでできてる12才の細胞に流れ込んだまま抜けきれちゃいない。

ごめんなさい、少々ベンジー混じりましたが、
当時中学一年生のポピーのドタマに、SOUL’dOUTは突如としてズバシャーッと降り注いできたってわけ。

さながら、映画『キャリー』でプロムの舞台に立った主人公キャリーの頭にバケツ一杯の豚の血がぶっかけられた時のような衝撃。

ポピーはゴリッゴリのパンク少年だったにも関わらず、いやむしろだからこそ、強い衝撃を受けたのかもしれない。

同曲は、中毒性の高いバッキバキのトラックに合わせて蠱惑的なラップをさんざん捩じ込んできたかと思うと、


サビの出だしは

だからそう焦っちゃダメ

なのである。全くとんちが効いている。
そして間髪をおかず

溢れ出すCREATIVITY デベデイ デベデベデイ

デベデイってなんなんだ!!!!!
CREATIVITY溢れすぎちゃってますよDiggy-MO'パイセン!!!!!
俺を誰より成長させてくれますか?PLAY〜♪

あと、得意技でシャガメ
なんだ?クラッシュバンディクーか?
シャガむという敵味方ともノーダメージな動作を得意技とするとは。ある種の涅槃とも云える。

ちなみにメインボーカルのDiggy-MO'、隙あらば
ア アラララァ ラァア アァ!
という呪文のようなワードを挟み込んでくるから、気をつけな。
(恐らく全曲に登場する謎のワードである)

上記のような妙なフレーズがやけに鼓膜に絡みついてきてクセになってしまうのがS.O Magic。


そんな彼らの小宇宙的文学世界が感じられるフレーズをいくつか紹介しよう。

たとえば『ALIVE』。
ノッケから

ピョッピョッピョッピョッピョーリリー

である。

ピョッピョッピョッピョッピョーリリー

餌を食まんとする数羽の雛鳥のようであるが、当然そうではない。

ワッツ?ピョーリリー

こっちが聞きたいわ!!!!!

ちなみに正しくは

PURE,PURE,PURE,PURE,PURITY

と言っているらしい。わかるかーい!!!!!


たとえば『ニタニタTHERAPY』。
サビで取り憑かれたかのように曲名の

ニタニタTHERAPY

をしきりに連呼しはじめる。
しかもTHERAPYテラペッ
これ絶対変顔してんだろと思う歌い方なのだ。
(残念ながらライブでは変顔していなかった)

念のため「にたにた」を辞書で引いてみると、

[副](スル)薄気味悪く笑う表情をするさま。

とある。うん。
何かわかんないけど、とりあえずセラピーするときはニタニタしないでほしい。

当然、それがなんなのかは最後まで解説されることはないのだが、
THIS IS ALL WE NEED
なのだそうだ。そうかポピーもニタニタTHERAPYを必要にしていたのか。知らんけど。


たとえば『GASOLINE』。
後半の大サビ前に

オイルまみれの体から今オレら オルルルルァァァッッ‼︎‼︎!(巻き舌)

オレらオルルルルァァァッッ(巻き舌)で韻を踏むという超高等技術。
恐らく宇宙でDiggy-MO'にしかできない芸当であろう。
その後の
OH YEAH!!!!!
がヤケクソ気味なのも最高だ。
ちなみにポピーはこの曲と出会った時、このフレーズだけで100回以上再生した。


たとえば『COZMIC TRAVEL』。
この歌はツッコミどころが多すぎて困るのだが、

(「テゥールル テゥールル 歌って地球人のMain amplifier

フェイファ フェイファ フェフ

CLEAR UP THA 言語プロセッサー

しきりに挟まれる「クリストファーコッロンブーーース!!!!!」)

特筆すべきは、大サビでの20回もの

REVOLUTION

である。

これをカラオケで歌うと、13回目くらいでトモダチに「もうええわ!」と後頭部を強かに叩かれるから気をつけな。


↓4:30から始まるので、心身に少しでも疲れを覚えている者は一聴のこと。トぶぞ。


小宇宙的フレーズは枚挙にいとまがない、きりがないので、これくらいにしておく。
これらのフレーズがバッキバキのトラックに絡まり合って耳から流入し中毒症状を引き起こしてしまうのだ。

SOUL’d OUTの魅力はこのような文学世界も然ることながら、
彼らの圧倒的なヴィジュアルワークも挙げざるを得ない。
ちなみに彼らはヴィジュアル面において、二つの日本一の称号を獲得している。

まずは、彼らのアー写をいくつかご覧いただこう。


おわかりいただけただろうか。
もう少しご覧いただこう。


そう。SOUL’d OUTのアー写は、
激烈にダサいのである。

そして、日本一の称号を獲得した一つ目がこちら。


はい、そのとおり。
日本一ダサいアー写
である。

SOUL’d OUTのアー写鉄則である、
・グループ名のロゴが上部にドーン
・メンバー3人勢揃い
の他、

SOUL’d OUTのアー写あるあるである、
・宇宙をフィーチャーしがち
・Diggy-MOの帽子で自己主張
・クソコラ感
・顔面が加工されてやけにテカっている

を全て具備した王道のアー写で日本一を獲得したことは、ファンとしてこの上ない喜びだった。

3人とも一寸の隙もない表情をしていらっしゃるのもたまらない。


もう一つの日本一は、MVである。
そう、日本一ダサいMV。


謎のグラサン男がイルカと戯れていたらイルカがセクシー姉ちゃんに変身、
色っぽいムードになったと思ったら突如バトルが勃発する。
しかも、全編チープなコラージュアニメーションで構成されている。

グラサンの腹から放たれた「SOUL’d OUT」と書かれたミサイルが直撃してセクシー姉ちゃんが息耐えるシーンは、
まさしく腹筋崩壊である。


※"日本一"とはあくまで個人的な見解であり、所属する組織、団体とは全く関係ありません。


以上のように、SOUL’d OUTは神妙なる文学性とブリッブリの中毒性、そして圧倒的なダサ性、
それらが渾然一体となって、未開の孤島の狩猟民族がつくったカレーみたいなどろどろしたやつとなっている唯一無二ムニなアーティストなのである。


かつてかの北方謙三は、某雑誌の人生相談コーナーにて、
「ソープに行け!」
と回答して伝説となったが、ポピーはこう云いたい。


悩みがある者はみな、SOUL’d OUTを聴け!


わかってんだろ、ペイス。



(↓参考までに、紹介した曲を含むプレイリストをこしらえました。チェリキ待つチェキリ待つ)

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