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【デュエマ】赤青エクス・考【オリジナル】【速攻型・勝率7割】

どうもシラキサトウです。

今回はオンラインCSで話題沸騰、オリジナル環境で流行中の【赤青エクス】についての考察です。

考察とはいっても、自分の知りえる範囲で歴史を紐解きながら構築を紹介していくだけなのでご容赦いただければと思います。

1.【赤青エクス】とは

2ターン目にクリーチャーを展開し、最速3ターン目に《蒼き革命 ドギラゴン剣》《蒼き守護神 ドギラゴン閃》を出して、致死打点を形成し相手を殴り切るデッキです。名前の「エクス」は『蒼龍革命』に収録された《ボルシャック・サイバーエクス》から来ています。

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《ボルシャック・サイバーエクス》は対象を選ばない除去効果を持っており、天敵である《異端流し オニカマス》を突破できるのが魅力です。

なお、現在(2/1時点)でのデッキレシピは以下のような形です。

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こちらのデッキ使用者はユウジ選手(twitter:@syuga_love_DM)、デッキ作成者はみれう選手(twitter:@Mireu_ryu)です。(※2/5追記:ファクトチェックの結果、使用者と作成者、両方表記することといたしました。ユウジ選手、みれう選手、ありがとうございます)

また、このデッキは1/12時点でflat-デュエマ工房さんにて紹介されたデッキを基礎として作られているデッキでもあります。

さて、この赤青エクスなのですが歴史としてはかなり長いデッキとなります。こちらの解説をしていきましょう。

2.【赤青エクス】の歴史

【赤青エクス】の原型は言わずもがな【ドギラゴン剣】デッキとなります。

【ドギラゴン剣】デッキ自体は2016年に《蒼き革命 ドギラゴン剣》登場とともに成立し、速攻型ワンショットキルデッキとして環境を支配し続けていました。

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コントロール型なども登場し、主人公の使うカードとして環境で猛威をふるい続けました。

2017年に革命チェンジや侵略のメタカードである《異端流し オニカマス》が登場するも、それすら取り込みデッキは発展していきました。

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そして同年、5マナでありながらB.A.Dを使うことで3マナで召喚可能な《"龍装"チュリス》が登場すると、【ドギラゴン剣】デッキはさらに一段階進化を遂げます。

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この進化によってさらに手が付けられなくなった【ドギラゴン剣】ですが、「デュエル・マスターズ全国大会2017」直前にトリガー封じである《単騎連射 マグナム》《音精 ラフルル》が殿堂入りすることにより若干の弱体化が見込まれました。

そして「デュエル・マスターズ全国大会2017」を制したのはdotto選手(twitter:@22dotton)が使用した【赤青ドギラゴン剣】でした。

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また、ベスト4であったピカリ選手も同じリストを使用しており、如何にこのデッキが強かったかが分かります。

さて、全国大会2017にて、【赤青ドギラゴン剣】はひとまずの完成を見ました。

しかし、全国大会直後に2回目の攻撃で踏み倒しが可能な《龍装者 バルチュリス》が登場し、さらなる強化を受けました。

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このように軽量ドラゴンが出るごとに強化されていく【ドギラゴン剣】は、2018年7月の殿堂発表で《次元の霊峰》《勝利のアパッチ・ウララー》を失うも、ほとんど弱体化しませんでした。

結局、2019年3月の殿堂発表で《蒼き団長 ドギラゴン剣》が殿堂入りすることにより、【ドギラゴン剣】デッキは消えたかのように見えました。

しかし、2019年のGP9thのサブイベントにて、ぱど/pd選手が【赤青ドギラゴン剣】で優勝いたしました。

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このデッキの動きは《瞬閃と疾駆と双撃の決断》から《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》を射出、パーツを探しながらワンショットを決めるデッキとなっています。

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動きとしてはフェアリープロジェクトさんの動画を見て頂ければわかりやすいかと思います。

《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》に2回攻撃を付与して、《龍装者 バルチュリス》《蒼き団長 ドギラゴン剣》のコンボはこのデッキの萌芽があると考えます。

そして、例の騒動によってCSが軒並み注視していく中、現代の【ドギラゴン剣】を強化する最終パーツが発売されます。

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デュエル・マスターズTCGレジェンドスーパーデッキ『蒼龍革命』発売。

これがこのデッキを環境に押し上げた一番の要因です。

この構築済みデッキはdotto選手の【赤青ドギラゴン剣】を基に、【ボルシャック・NEX】を合わせ、そこに新カードを混ぜ込んだデッキとなっており、無改造でも大会で戦えるデッキとなっております。

特に、メインカードである《蒼き守護神 ドギラゴン閃》は防御寄りの性能ですが、《蒼き団長 ドギラゴン剣》の代用カードとして十分な打点と展開力を持つのが魅力です。また、ターン終了時に多色をアンタップする効果により、ワンショットが決められなかったときの保険としても優秀です。

そして、このデッキに《ボルシャック・サイバーエクス》も収録されたことにより、優秀な対メタ性能を手にしました。

さらに、超次元ゾーンや超GRゾーンのみしか使えない、オリジナル環境の正式サポートが1月から始まり、環境トップである【デッドダムド】に対抗できる速攻デッキとして成立したのが【赤青エクス】となるわけです。

さて、ここまで【赤青エクス】が成立するまでの歴史を紹介してきました。

ここからは自分の構築録となります。

3.赤青エクスの構築

【赤青エクス】において、《カダブランプー》を採用したものが現在の主流となっております。

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味方に2回攻撃を付与できるので、《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》のサーチを2回誘発させたり、《龍装者 バルチュリス》の踏み倒しを狙えたりする強カードです。

しかし、自分としては3ターン目に召喚した《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》が4ターン目に生き残っているとはとても思えません。だいたい焼かれるか殴られて終わりです。

もし、《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》にSAを付与できれば、サーチ+アタックで相手のシールドに圧をかけることが可能です。

なので、自分は《カダブランプー》ではなく《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を採用した型へ変えました。

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とりあえずDMVaultで回してみたところ、感触自体はかなりい感じで、2日間で39戦中27勝という驚異の戦績を出せています。

2月2日、DMvaultのタフデッキに掲載されたデッキがこちらとなります。

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現在のリストはこんな感じで、受け札を少なくし、より攻撃的な構築にしました。

自分の構築に対しての見解は以下の通り。

1.《カダブランプー》の不採用と《瞬閃と疾駆と双撃の決断》の4投

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ここは先ほども触れたデッキコンセプトの部分なのですが、まず《カダブランプー》は2回攻撃を1回しか付与できない部分、SAではないという部分でこの部分を《瞬閃と疾駆と双撃の決断》にしました。

《カダブランプー》《瞬閃と疾駆と双撃の決断》は以下の通り。

《カダブランプー》
・2マナで使える

・手札消費が少なく、場に打点が残りやすい
《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》攻撃誘発で持ってきて、コンボをお手軽に決められる。
・召喚なのでメタに引っかかりづらい
・クリーチャーなので呪文メタに引っかからない

・2マナ+2マナの動きが取れる

《瞬閃と疾駆と双撃の決断》
《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》を出しつつSA化でき、3ターンキル率が上がる。
・いざというときの赤青ウィニー戦法の際、2回攻撃付与が優秀。《異端流し オニカマス》などウィニークリーチャーに2回攻撃+《龍装者 バルチュリス》5打点の形成が可能。
・進化クリーチャーも射出できるので、《プラチナ・ワルスラS》や後述する《麗泳者 マツバメモノ》を出して2回攻撃付与すると大量の手札を獲得できる。
・呪文かつ踏み倒しなのでメタに引っかかりやすい

《カダブランプー》には奇襲性がありますが、このデッキはすでにデッキの形を知られており、わざわざ《カダブランプー》で奇襲する必要性を感じないのと、いざというときの場のクリーチャー2体に2回攻撃を付与できる能力が強力な場面も多かったので、器用に立ち回れる《瞬閃と疾駆と双撃の決断》にしました。

デッキとしては《カダブランプー》採用型の多くが4ターンキルを決める中速デッキ寄りなのに対し、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》は最速3ターン、遅くとも4ターンキルを安定的に決めるタイプのデッキです。

また、メタクリーチャーを出された際、3番目のモード:2回攻撃付与の2回撃ちが強力で、《カダブランプー》2枚の動きをこれ1枚で完結できる点もこちらに軍配が上がる理由です。

2.《奇天烈 シャッフ》の不採用

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特定の呪文をキーカードとするデッキに対しては強力なメタとして働き、相手の呪文トリガーを防げる《奇天烈 シャッフ》。青絡みのビートダウンデッキには確実に入っているこのカードですがあえての不採用です。

理由としては、1つ目は現在のオリジナル環境的に強力な1つのコスト帯に絞ったトリガーがないことです。《百鬼の邪王門》に対して強く出られると思いがちですが、これを採用しているデッキでは《ボルシャック・ドギラゴン》《一王二命三眼槍》という呪文ではないトリガーがあり、《奇天烈 シャッフ》1枚ではどうにもならないことが多いです。

2つ目はデッキの構築上、3.5ターンキル(最速3ターンキル、少なくとも4ターンキル)することに特化させたので、出す隙がほぼ無いです。また、ゲームが長引けば長引くほどこのデッキは弱くなるので、ならば出力を削ぐこのカードよりも3ターン目に動けるカードを多く採用するべきとの判断に至りました。

(※2/8追記)
ただ、この記事を最初に公開した後にアドバイスをいただき、2枚ほどは採用してもいいかな、とは感じました。

3.《ハエタタ・チュリス》1投

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自由枠かつ2マナ域9枚目。対《希望のジョー星》として、《"乱振"のハンマー》を採用しているデッキが多く見受けられましたが、4ターン目に出す動きとしては弱く、また2ターン目初動が8枚なのも不安なポイントでした。

そこで、1投ながらフィールドを割ることに特化したこのカードを採用することにしました。クリーチャー以外なら何でも割れるので、《"乱振"のハンマー》では割れなかった《Dの牢獄 メメント守神宮》《Dの博才 サイバー・ダイスベガス》に対処することも可能です。

ただ2枚以上採用するとデッキに出力が弱くなること、《異端流し オニカマス》や《熱湯グレンニャー》と比べると後ろ向きのカードであることから、あえての1枚採用となりました。

4.《麗泳者 マツバメモノ》3投

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3マナの多色SAで攻撃時に1ドロー、パワー3000という《猛菌剣兵 チックチック》が涙目になるスペック。3マナになったことにより、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》から射出することができるようになったり、「ドギラゴン」系統から2枚出せるようになったりと、汎用性が向上しました。また、このデッキの《蒼き守護神 ドギラゴン閃》の当たり枚数を増加させる意味もあり、これを3枚採用することで当たり枠を11枠に増加させる効果もあります。素で出しても強く、3マナ域のSAなので「あと一押し」を《"龍装"チュリス》とともに後押ししてくれる良カード。個人的に1枚分は自由枠だと思いました。

5.《"龍装"チュリス》3投

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デッキの出力に関わるカードがなぜ3投か。それはこのデッキの構築上、2回攻撃→《龍装者 バルチュリス》というルートを取ることが多いためです。また、3ターン目に革命チェンジ先がないと腐ってしまうので、ならば他のウィニークリーチャーにあてた方が良いと思い、3投にしています。

以上が自分の構築に対する雑感です。

4.赤青エクスのプレイング

まず【赤青エクス】というデッキなのですが、《カダブランプー》採用型も《瞬閃と疾駆と双撃の決断》採用型もどちらにも2つの側面があります。

1つ目は3~4T目に「ドギラゴン」系統を革命チェンジで出してワンショットを決めに行くコンボデッキとしての側面。そしてもう1つは赤青の優秀な小型クリーチャーを展開して、ビートダウンを決めに行くウィニーとしての側面です。

【赤青エクス】は動きの派手さに気を取られがちですが、ウィニービートを決めに行くプランは常に頭の片隅に入れておきましょう。

《カダブランプー》採用型の赤青エクスの場合、理想的なプレイは以下のようになります。

2ターン目:《異端流し オニカマス》or《熱湯グレンニャー》
3ターン目:《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》
4ターン目:ゼノシャーク攻撃からのパーツサーチ→《カダブランプー》でゼノシャークアンタップ、《龍装者 バルチュリス》をプレイして「ドギラゴン」系統へチェンジしてワンショット

もしくは、

3ターン目:《"龍装"チュリス》→「ドギラゴン」系統へチェンジ、ワンショット

この2パターンです。

《カダブランプー》採用型の強みは、パーツがそろいつつある際、《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》から《カダブランプー》を持ってきて、STを踏んだとしても、打点を強化できることが強みとなります。

一方で、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》採用型の場合、理想的なプレイは以下の通り。

2ターン目:《異端流し オニカマス》or《熱湯グレンニャー》
3ターン目:《瞬閃と疾駆と双撃の決断》から《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》射出SA付与or《麗泳者 マツバメモノ》射出2回攻撃or《プラチナ・ワルスラS》射出2回攻撃→パーツを引き込んで2回目攻撃時に《龍装者 バルチュリス》をプレイして「ドギラゴン」系統へチェンジしてワンショット

もしくは

3ターン目:《"龍装"チュリス》→「ドギラゴン」系統へチェンジ、ワンショット

こちらもこの2パターンです。

《カダブランプー》採用型より、キルターンが1ターン早い分、除去系のSTを踏んだら損失が大きいので、若干の器用さを失っています。《カダブランプー》は攻撃後に宣言できるカードですから、トリガー次第で「プレイしない」という選択肢を取ることもできます。

ただこちらの《瞬閃と疾駆と双撃の決断》採用型の場合、先ほども述べたようにもし《希望のジョー星》やメタクリーチャーを張られた際に、《異端流し オニカマス》などの軽量クリーチャー2体のクリーチャーに2回攻撃を付与して、ウィニービートを決めに行くプランを強く通すことも可能です。

まとめると、

《カダブランプー》採用型:安定性を意識して4ターンキルを確実に決めに行き、サブプランとしてウィニーとしての側面を持つデッキ
《瞬閃と疾駆と双撃の決断》採用型:コンボの安定性が下がった代わりに速度に振りつつ、速度が出ない場合はメインプランの1つとしてウィニーを採用したデッキ

このような感じかと思います。考え方が微妙に違うのですが、プレイングにも大きく差が出ると思います。

どちらの型にも言えることですが、ウィニービートプランは常に頭に入れておいてください。

次は個別対面についてお話しようと思いますので、少しお時間をください。

それでは。

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