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【DM】さよならデュエル・マスターズ

どうもシラキサトウです。

今回、私はデュエル・マスターズに「さよなら」を言いたくなりました。

ここ最近、デュエル・マスターズが高すぎる。

そして、大会も開かれないまま、価格だけが高騰していく。

社会人を数年やって、年収はある程度あるのですが、自分は「高い」と思っています。

もちろん、何枚もカードを買って、何回も試しにしばいて、を繰り返していたわけです。

でも正直、最近この高騰にはついていけません。

そしてこの価格競争と、環境、そしてプレイヤーたちに対応していくのに疲れました。

さて、自分がなぜデュエル・マスターズに「さよなら」を言いたいか。

まずは自分がデュエマを始めた理由からお話ししましょう。

始まり

自分がデュエマに出会ったのは小学生の時でした。

小学校の流行が遊戯王からデュエマに移行していました。

当時は黎明期、デカい切り札を出して、相手を倒す、というのがとても魅力的だったわけです。

ちょうど《悪魔神バロム》や《聖霊王アルカディアス》が登場していたころで、バロムの盤面崩壊能力は特に強く印象に残っています。

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お年玉を全部使ってボックスを買い、親に怒られたこともあります。けどバロムはそう簡単には当たりませんし、結局持つことはありませんでした。

最終的に至ったのは赤単で《ボルガッシュ・ドラゴン》でぶん殴るデッキでした。

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けれどデッキが完成する頃にはシャーマンキングカードゲームや金色のガッシュベルカードゲームが学校内では流行していて、結局デッキを使わないまま、中学受験期に入り、自分の小学生カードゲームライフは終了したわけです。

その後、六武衆の頃、遊戯王にちょっとだけハマり、大会に出ましたが、結果は振るわず、しかも2駅先のカードゲームショップだったので交通費だけでもバカにならず、結局遊戯王も終了しました。

カードゲーム再開

大学を卒業し、社会人2年目、会社に入って来た学生バイトのMくんが私の人生を変えました。

彼はマジック:ザ・ギャザリングのプレイヤーであり、自分の取引先の人の後輩でもありました。彼らに誘われるまま、自分はMtGを始めたのです。

丁度、「イニストラードを覆う影」の時期で、環境にインフレの波が押し寄せる直前の話でした。

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直後に訪れるインフレ

MtGの世界観と戦略性に自分は一気に取りつかれました。公式サイトで公開されるパックごとのストーリー、相手ターンにおける干渉手段の多さ、昔のカードを掘り下げることで生まれる新たなコンボ、現在直近2年のカードが使えるスタンダードから今までのすべてのカードが使えるヴィンテージまで様々なフォーマットの存在……TCGの元祖と言われるだけあって、様々な楽しみ方、遊び方が魅力的でした。

ただ、ここでちょっと問題が起きます。スタンダードだけで遊んでいると物足りなくなるのです。

当時、モダンというフォーマットが隆盛を極めていました。レアカードは1枚3000円は当たり前、下手すると5000円するカードもありました。デッキを新しく組もうとしても、莫大な額がかかってしまいます。

また、環境の解析が早くなっていたのもこの時期でした。新弾が出るごとに、どんどん環境が移り変わっていく。MtGにはオンラインゲームがあります。そのため、試行回数は紙で遊ぶよりもはるかに多いものでした。

日本で行われたグランプリにも2回出場しましたが、2日目に1回出場できたところで自分は燃え尽きました。

……カードが高すぎて環境についていけない。

そう思った矢先、あるカードがTwitterで流れてきました。

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《天災 デドダム》

TCGにおけるアドバンテージを体現したようなカードで、このカードのおかげで、自分はデュエル・マスターズに復帰しました。

当時、値上がりかけてた「アルティメット・クロニクル・デッキ 2019 SSS!! 侵略デッドディザスター」を血眼になって探して、買った記憶があります。

MtGと比べて当時はシングル価格が安かったのも追い風でした。さすが「対象年齢が小中学生向け」と思ったことがあります。それにデッキは40枚だと思い込んでましたし。

また丁度その頃、普段入り浸っていたMtGショップ、晴れる屋の社長である齋藤 友晴氏がYouTuberとしてデビューしました。そこが元となってYouTubeにもはまり込んでいきました。

その時に「シモカワチャンネル」そしてそこから「フェアリープロジェクト」と出会いました。デュエル・マスターズは「アナカラーデッドダムド」を組みかけており、どうやって大会に出ようか考えていたころです。

環境など何もわからない中、「フェアリープロジェクト」の対戦動画がものすごく参考になりました。当時はアナカラーデッドダムド全盛期、ミッツァイル黎明期。紙の大会に出ようと思っていましたが、デッキが組み切れず渋っている状況でした。

デッキを試す場所が現実だと厳しい(社会人20時上がりで平日に大会に出られる場所がない)ので、非公式のCGI、DMvaultを使い始めました。そんな中で、ミッツァイルやドッカンデイヤーの恐ろしさを知ります。

インフレ、そして大会中止。私はこうやってデュエマから離れた

ミッツァイルとラッキーナンバーの流行ですべてのビートダウンがミッツァイルの劣化となり、ミッツァイルが規制されればドッカンデイヤーによってビートダウンが半分死滅しました。そしてそのあとはオカルトアンダケイン(と言っても母数は多くありませんでしたが)からの5C環境と目まぐるしく環境は変化していきました。

そんな中で、カードの価格も爆発していきました。「1枚3000~5000円のカードを3~4種類、4積み要求するデッキ」というのがどんどん増えたわけです。

また、パンデミックのせいで大会が2020年4月あたりから軒並み中止になりました。そのため、オンラインでやろうにも、賞品や称号があまりにもモチベーションに繋がらないものでした。

元々MtGをやっていた身としては、どうしてもそちらと比較してしまいます。

MtGには現実環境と同じカードを使えるオンラインゲームがあり、ランク制によりモチベーションを維持できます。また、大会も開催されているため、称号を手にすることも可能です。また、オンラインの方が紙より安くカードを手に入れることができるため(例外あり)、紙の大会の調整にももってこいでした。

一方で、デュエル・マスターズのオンライン対戦では紙を映像通話などで戦わせるのが今の主流です。アプリも現実のカードとリンクしておらず、どうしてもモチベーションに繋がりません。

また、「嫌だな」と感じたのはプレイヤー文化の違いです。

デュエル・マスターズで以下の大会規定に抵触する人も多いのではないでしょうか。

(デュエル・マスターズ競技イベント運営ルールより)
5.4 非紳士的行為
非紳士的行為は決して容認されない。イベント参加者には、礼儀正しく敬意に満ちた振る舞いが必要である。非紳士的行為にはたとえば以下のようなものが含まれる。
・不敬を働く
・常識的に考えて嫌がらせ、いじめ、つきまといと思われるような行動をする
・スタッフ、プレイヤー、観客に対して、言い争ったり、けんか腰に振舞ったり、侮辱したりする
・観客やスタッフも含む参加者のプライバシーや安全性を侵害する
・他の参加者をいじめ、侮辱、威嚇する目的でソーシャルメディアを使う
・イベント・スタッフの指示に従わない

スタッフは気がついた問題のありうる行動を可能な限り早く調査し、その行動が繰り返されないように行動すること。非紳士的行為はすべてタカラトミーの調査を受けることになる。

「他の参加者をいじめ、侮辱、威嚇する目的でソーシャルメディアを使う」はTwitterで見かける行為です。

また、「スタッフ、プレイヤー、観客に対して、言い争ったり、けんか腰に振舞ったり、侮辱したりする」方も多いのではないでしょうか。本人はそう振る舞っているつもりがなくても、そういう振る舞いを感じることがありました。

MtGにもこういった行為がないとは言いません。が、デュエマだとあまりにも目に触れることが多すぎます(しかも小中学生じゃなくてもっと「大きなお友達」に)。もうちょっと「大人」な立ち振る舞いはできないんですかね……?

そして、嫌になった最大の理由はカード価格の大暴騰です。

オンライン大会でも紙が必要なデュエルマスターズはどうしてもパックを剥くかシングルカードを買わざるを得ません。

しかし、デュエル・マスターズの高レアリティカードは他のTCGと比べて、目的のカードが出にくいです。

単純計算ですが、デュエル・マスターズではSRのカードが種類の都合上、当てづらいです。そして、そう言ったカードに限って4枚要求されます。

しかも全種類何かしらのデッキで使えるならまだしも、たいてい1BOXに2種類~3種類くらいしか使えるカードは入っていません。その結果、排出されづらいSRの価格がバカみたいに上昇していくわけです。

これはユーザーの問題ではありません。タカラトミーが封入率を絞ることで、パックを買わせようとしているのでしょう。しかし、これは継続的にコンテンツを続けていく上では悪手となります。

新規層<引退者となれば、ゲーム自体の人口が減り、最終的にはサービスを終了しなければなりません。

なのでタカラトミーは一刻も早く再録や封入率の上昇を図り、中古市場の価格を安定させた方がいいと感じます。小売店にとっては最初は損害になるでしょうが、顧客を増やすことで持続的な売り上げを見込むことができます。

私はデュエル・マスターズが嫌になりましたが、決して「嫌い」になったわけではありません。むしろ、子供と遊ぶには最も適したゲームだと思っています。

だからこそ、プレイヤーと運営者がこの環境を改善するまでしばらく離れることを決意しました。タカラトミー株は保有しているので、タカラトミーには今度の株主総会で質問を投げてみようと思います。

プレイヤーの大半はマナーが良く、紳士的にデュエマを楽しんでる人が多いと思っています。本当に一部の悪質プレイヤーに触れたり、見たりしてしまったせいで自分はデュエマを一時的に離れることにしましたが、そういう人たちが一刻も早く、「大人」になることを願っています。

それではまた。

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