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暗黒日記Z #30 「悪魔の毒々モンスター上京6年目」

気が付けば上京して五年が経っていた。五年である。長い。小学一年生が六年生になってしまい、中学一年生が高校三年生になり果て、そしてガルグ=マク大修道院で仲良く教練に励んでいたはずの生徒達も、政治的な立場の変化によって打倒すべき敵同士として相見えなければいけなくなる、それだけの年月が過ぎ去ってしまったわけなのだ。恐ろしい。

あの、個人的な上京悲喜交々について書こうと思ったんだけど一旦FE風花雪月の話していい? ごめんねマジで。例として挙げたら話したくなっちった。

あのゲームの何が好きってまさしくさっき言ったように学友だったはずの子達が命の取り合いをしなきゃいけなくなるところ。何せ鬱展開を愛しているもので、どうも風花雪月はそういうことが起きるゲームらしいと聞いていてもたってもいられず買ってしまったのだった。あとキャラデザがめちゃくちゃ良い。最初はペルソナでお馴染みの副島さんなのかなと思ったけど、うたプリの人らしいね、すげー好みなのでちょっとあっちにも興味湧いた。

三つの学級がある中で、最初に選んだのは黒鷲の学級だった。かなり悩んだ。どの学級もキャラの魅力が見事に均等になってるんだもんな。あれは凄いと思う。最高に好みな子とそうでもない子のバランスが完璧に整えられている。そうでもない子って言っても、知るほどに好きになっていくので結果的に全員大好きにはなるんだけど。

悩んだ末に黒鷲にした決め手は、級長であるエーデルガルトちゃんだった。やっぱり強い女が好きなのだ。強気な、でもどっか弱くて何かを抱えている感じが見た目とか話し方とかから滲み出ていて、この子の先生になってみたいと思った。先生になってみたいと思った、って凄いな、たぶん今後一生言わない言葉な気がする。

実際プレイしてみての感想としては、戦記モノに慣れていなかったせいかストーリーにそこまで心を動かされることはなかった、というところになる。しかし、少し時を置いてジャック・オ・蘭たんという私の大好きなゲーム実況者がプレイしている動画を見てみたら、印象がかなり変わった。彼は黒鷲ではなく青獅子の学級という別の学級を選んでいた。私も黒鷲をクリアした後青獅子もクリアしていたので、蘭たんがどんな反応をするのかにとても興味があった。

他の人の目を通してストーリーを改めて眺めてみると、自分では気付けなかった細かい部分までよく見えた。ああいうストーリーの特徴として、登場人物の名前が覚えづらいということがある。主要なキャラクターはいいとして、ナントカ伯とか何々家の誰々、とか言われても誰だそれはー!? となりがちなのだが、蘭たんは妙に記憶力がよく、都度「アイツね! あのなんとかの時になんとかだったやつ」みたいに言ってくれるので、おかげで理解できた場面は多かった。なんなんだろうあの記憶力。

これとか見ると凄さがよく分かると思う。

蘭オタトークになってしまった。閑話休題。上京についての話に戻ろう。

正直なところ、今に至るまで東京に居続けられているとは思っていなかった。そりゃあ、こっちに来た時は、演劇でいっちょ身を立ててやりますかい! やっほーう! という気持ちではあったが、演劇については早々に自分の身の程を知ってしまったので、すごすごと地元へ逃げ帰るという選択肢はその時からずっと画面上に燦然と輝いている。何をしているときでも常にそれは視界に映り込んでいる。親切なことに、メニュー画面を開かずとも選択可能なように用意されているのだ。助かる。なんてユーザーフレンドリーなUIなんだろう。

とはいえ、演劇に挫折した時から私の夢は小説家になることへと変じ……ゆ、夢!? 夢って。夢だったのかこれは。まあ夢だけど。改めて言うと恥ずかしいな。良い歳して夢か。なんかずるずるやっていって何者かになりたかった者の成れの果てになりそうで怖い響きだ。なので目標と言い換えよう。はい。目標ね、目標が、プロの作家になることとなり、そうなると別に東京にこだわる必要も無いのだが、しかし東京にいた方がなにかと便利な気もするので未だに留まっている。

便利ってのはほら、授賞式とか行きやすいじゃんか……あとなんか、インタビューとか対談とか……フットワーク軽く行けそうやんか……ね……やりたいねそういうの……。あ、あとはあれよ! 文学フリマとかコミケとかもね! 東京にいれば参加しやすいじゃんね! ……ね、だからまだここにいるわけなんでごぜえます。

そういえばコミケとかにサークル参加するとしてどんな名前にしようかとずっと迷ってたんだけど、この度思いがけなく決まった。「ペンギン収穫祭」にする。

TLに流れてきた診断メーカーの亜種みたいなやつやったらこれが出て来て、クソザコはなんとなく余計な気がして削ったら良い具合になったのが理由。数日前からTwitterのアカウント名もこれにしているのだが、実はだいぶ気に入っている。検索すると何かのソシャゲのイベント的なものなどがいくつか引っかかるが、ユーザー名にしている人はいなかった。だからこれはワシのじゃないか? うん、ワシのじゃ……。という半分パワーちゃん的方法でワシのになった。やったー。

ということで、サークル「ペンギン収穫祭」を今後ともご贔屓に。まだ何も活動してないけど。

そんなこんなでトーキョーシティに居座り続けるワタクシなのでありました。そろそろ進展迎えてえな、人生の……。とりあえず7月から10月にかけてでかい文学賞の〆切四つあるからそこに向けて書きまくるわね……がんばる……。

んじゃ今週のオススメソングス……。

私が友達に東京のこと話す時トーキョーシティって書きがちな理由のやつ。

おまけに、中学んときから自分の真ん中にあるやつ。「君は何を言いたくて この街に居座ってんだろう」って歌詞がありましてね……。

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