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ホテル絵日記/Pacific Place Serviced Apartment

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前回に続きサービスアパートです。ワタシがこっちに来て2番目に住んだ部屋です。
ハノイの中心部では高級の部類に属し、カネモチベトナム人大家族や芸能人、モデル、その他得体の知れないヒト達もたくさん住んでいました。
ただ6年くらいの間にいろいろあって、結局このアパートの中で3回引っ越しました。アイジン問題とか借金トリから逃げるとかそういうんじゃなくて。

最初のこの部屋は1年住んだ後にオーナーのマダムが借金苦で部屋を売り払って、明日出ていってちょうだい、みたいに言われて出ました。
それでアパートの中に空き部屋がないか聞いたら、マダムの知り合いが所有する部屋が空いてたのでそこに引っ越しました。カネ持ちネットワークみたいなモノは強固にあります。

その2部屋目は記憶にありません。日陰のジトジト部屋だったか。すぐに次を探し始めました。
3部屋目はベトナム人とスウェーデン人の夫婦の部屋で、郊外に広いマンションを買ったからそっちに引っ越すとかで、長く住んでねとまで言われたのに2年位して急に戻ってきて追い出されました。テラスが広くて気に入っていたのに。

4部屋目は南向きの眺めのいい部屋を見つけそこに移りました。因みにこっちでも南向きはいい部屋の条件です。西向きが最悪、北と東はそこそこです。ほぼ半年間、北からも光が入ります。
隣にダンナが大学教授のオーナー一家が住んでいて、ムスメがアメリカに留学中で2年したら戻ってくるのでそれまでね、みたいな条件でした。2年も住めれば安泰です。
オーナーとの親密な関係はあまり好まないので若干居心地は悪かったものの、ここまで来ればアガリかというキモチで2年後に出ました。

絵に描いたのはこの最初の部屋だけです。
その後の3部屋も含め、不動産経営的には効率は悪いはずなのに奥行きが浅く間口が広いいいマンションでした。マンションって言い方もアレだけど。
最初に部屋を見せてもらいに行った日に、オーナーのマダムが直前までひとりで住んでいて、脳の奥深い部分を刺激する仄かな香りがまだ残っていて、しかもクロゼットにシミーズって言うんでしょうか、薄布のアレがワザと1枚ぶら下がっていて、正常な判断力を失った状態で契約書にサインしました。
日当たりも眺めも、あとから考えるとよくなかった。

部屋の特徴としてはバスルームが2ウェイで、1ベッドの場合、お客が来た時など便利だろうと思いました。要はベッドルームからもリビングからもトイレに入れる。
窓が小さいのは日射がきついからで、これで十分です。
外観はパリのアパートみたいな感じで、それがウケて、その後ハノイに似たようなものが次々に建てられました。住んでるとコッ恥ずかしいけど。
最上階にはプールとジムがあり、そこでもモデルのオネーさんとたまに遭遇しました。
ワタシのハノイ史の一部を占めるアパートですが、今となってはあのナマ温い生活はジンセイの汚点だったかもしれません。

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