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ベトナム鍋図鑑/『Furyu/風流のすき焼きのようなモノ』

明日からちょっくらニッポンに行ってきます。サクラには早過ぎ、花粉は早くもピークを迎える微妙なタイミングですが鍋の季節は真っ只中。年に一度のニッポン鍋は何にしようかと迷う前にこれについて書かねば成増前、いや、なりますまい。
ベトナム系ニッポン料理店では当然ながらニッポン料理がベトナム人の好みに合わせて調理されます。ニッポンのイタリア料理屋でイカ明太照り焼きチキンピザがあるように。だから全然おかしなことじゃないんだけど、、
 
Furyuはもう10年以上続くベトナム人おかみが始めたラーメン屋です。でした。昨年5,6階建てのビルを改装して移り和食全般を出す高級店として再スタートしたのでコロナ勝ち組と言っていいでしょう。
メニューは寿司刺身から天ぷら、焼き鳥、お好み焼きまで何でもあり。ラーメンは今でも出していてそこそこイケます。
 

肉が少な過ぎました

鍋も何種類かありますがワタシの大好物なので迷わずすき焼きを選びました。が、出てきたのはしゃぶしゃぶ寄せ鍋とでも呼ぶべきものでした。
鍋はこっちでは珍しい鉄鍋です。おかみが作ってくれるっていうので見てたら、まず熱した鍋にラードを塗ってヨシヨシと思っていたら次にいきなりスープをドボドボ注いでプール状態に。で蓋をして沸騰するまで待って後はどんどん放り込んで、みたいに言ってどこかへ行っちゃいました。
 
で仕方なく初めに牛肉をしゃぶしゃぶして食べようとしたら醤油っぽいタレはあるのに卵がないので頼んだら、ベトナムの卵は危ないからとか言いながらちっちゃなお椀に入れて持ってきたんだけど、それじゃ牛肉入れたら溢れるで。
去年近江で超本格的すき焼きを食べたのでこれはすき焼きじゃないとすぐに思いましたが郷に入れば郷に従えというワケでそのまま食べ続けました。その辺りまったく拘りません。
 
春菊、白菜は新鮮でエノキタケ、椎茸もおいしゅうございました。
〆はうどんでしたがすき焼きをほぼほぼ食べ終えた後の少し焦げ始めた濃厚タレを絡めて食べるうどんにはならず淡々と食べ切りました。
とここまで書いてコレはもしかしてうどんすき? 最初からうどんと一緒に煮込んで食べればよかったのか? うどんすきってこれまで一度しか食べたことがないのでいい加減なことは言えませんがそんな気がしてきました。でもうどんすきは洗面器みたいなアルミ鍋だろうと。
 
すき焼きは坂本九の歌とともに全世界に知られるニッポン料理の代表格ですが、意外とすき焼きを食べた人って外国では少ないだろうと想像します。名前は知ってるけど見たこともないレベル。
でもなんで「上を向いて歩こう」がSUKIYAKIなんだ。因みにベルギー、オランダでは「忘れ得ぬ芸者ベイビー」ってこっちのほうがまじめに考えた風に見えるから不思議。
 
ハノイのワリと流行っている地元系ニッポン料理店でSUKIYAKIを食べて、ニッポン国政府は「本当の」すき焼きを全世界に普及推進すべきであろうと思ったり思わなかったり、いや全然思っていません

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