Mìは猫の鳴き声ではなく小麦粉の意味で、ソバの場合中華麺を指します。
Nhậtは太陽の意味ですがNhậtだけでニッポンも意味します。正式にはNhật Bảnです。
Bảnのaの上についている ? みたいな記号は発音が難しく、若干疑問符っぽく、ア～ンみたいに言います。アー⤴ンじゃなくア～⤵ンです。もう一つNhậtのaの下についている点は腹に力を入れて短く強く発声します。
普通の人にジャパンと言っても通じたり通じなかったりするので、ニャットバ～ンと言ったほうがウケはいいでしょう。
 

そんなこんなでこの店は看板にネコが着物着て小判持ってる絵が描かれたラーメン屋です。メニューにも日本語があり店主がニッポン大好きっぽい雰囲気が漂っていますがお客は100％ベトナム人でした。
周辺は戦後復興アパートが建ち並んでいて特にニッポン人が住んだり働いたりするエリアではありませんが、すぐ近くにハノイ法科大学という名門国立大学があるので、その学生が土曜の午後の安らぎを求めて集まって来ているようでした。
 
メニューを見てまず驚くのは値段がめっちゃ安いこと。ラーメン75k.ドン≒450円は普通の店より3、4割安い。気取ったニッポン料理店と比べたら半額以下です。
丼物に至ってはかつ丼が58k.ドン≒350円って定食屋の値段です。とは言えデフレニッポンの安い店はそんなもんですか、知らんけど。
 

あまりの安さにキモチが緩みラーメンは一番高い豚骨ラーメンと牛丼Mサイズまで注文しちゃいました。片道4キロ歩いたのでカロリー的には問題ありません。さてそのお味は、、
まず豚骨ラーメンは白いスープのラーメンという解釈でしょうか。牛乳系でなかったのは不幸中の幸いでした。豚骨は使ってはいるだろうけど軽いスープです。麺は太めで叉焼、茹で卵、海苔、木耳、ネギにナルトが載って結構なボリューム。十分食べられます。
牛丼は牛丼です。ベトナム人は脂身を好まないのであっさりしています。おいしゅうございました。
 

どうしてNekoラーメンなのか聞きもしなかったのでわかりませんが、店内は猫の絵とか招き猫とかで溢れていました。
店の奥は小上がりになっていて男女のグループが楽しそうにしています。思わず過ぎ去った遠い日々のことを思い返しました。