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『建築概論』の授業とはなんだったか

全15回の講義おつかれさまでした。
「概論」なので、建築のたくさんの分野をバタバタと走り抜けるような講義でした。これから3年半かけてこの15回で駆け抜けた分野を「歩き直す」ように学んでいきます。そのとき「なんかこれ聞いたことあるな」と思えたらよいなと思います。初めて学ぶのと学び直すというのは知識が身につく確率が格段に違ってきます(知らんけど)。

あっちゃんがしゃべってる

私にとってはじめての対面での座学でした。2020年にこの授業が始まってから2年間はオンラインだったため、自宅でPCにむかって一生懸命しゃべる(録画して動画を置いておく)というのをやっていました。画面の向こうにいる学生に向かってどうやったら届くのかを試行錯誤してました。
だから今年は、目の前に学生がいるというのがやっと会えた感があり、これはもう緊張せざるを得ない状況でした。金曜は毎朝『中田敦彦のYou Tube大学』を2本見て授業のシミュレーションし、授業をまるまるあっちゃんがしゃべってる像を作り上げてから1限に臨んでました(そんなに上手く面白くできませんでしたが)。

マスク上の目

リアクションというのはある意味恐怖ですね。これまでは想像でしかなかった一つ一つの反応が目の前でリアルタイムで展開されるわけです。マスク上の目が語る「ふむふむ」「うーん、よくわからん」
「早よ終わらんかな」「…zz z(瞳を閉じて)」
というのは、壇上にいると本当によく伝わります。正直あまり前を見れず、スライドばかりを見て喋っていたと思います(反省)。そのせいで話すスピードがどんどん上がって「もう少しゆっくりという感想を何人もいただいてます(超反省)。理解待ちの時間言葉が浸透してく時間をもう少ししっかりと取るべきでした。

筋トレとしての授業

「ずっとレポートはきつかったけど終わってみれば…」という感想が物語るように、本当に筋トレのような15でしたね。頑張った人にはピッカピカの筋肉が、やってる感を出そうとしていた人にはそういう筋肉がつきました。筋肉は嘘をつかないというのは武田真司さんの有名な言葉です(知らんけど)。

調べる筋肉

レポートでは、テーマに合うような内容を自分で探して決めてもらいました。テーマを検索欄に打ち込んで上の方に出てくるものを取り上げるとだいたい他の人と被ってしまいます。オリジナルのレポートを作るためにはどうやったらいいか、そこが鍛えられたのかなと思います。一番近道は本で探すことでした。今はみんなネットで検索するし本を読む人が少ないからです。

まとめる筋肉

レポートはA4で1枚、密度あるものと規定していました。調べたものをどれくらいのボリュームに収めるのか、まずは文字で埋めるゾーンを決め、
「これ書いたら収まらないな」「これじゃスカスカになっちゃう」
とか"当たり"をつけながら書いていたと思います。高校までにみなさんこの筋肉は結構つけてたのであまり苦労しなかったように思いました。

絵を描く筋肉

これはなかなか鍛えましたね。もう気づいていると思いますが、上手い絵写真みたいな絵はイコールではないんですね。写真見たいな絵は上手い絵に含まれますが、それ以外の上手いがたくさんあります。レポートのなかではどこに注目したのかどこがいいと思ったのかがわかる絵を評価していました。バランスや陰影など絵としての技術は伝えるための道具のひとつです。丁寧にしっかりと見て伝えようと意識しながら描くことが大切です。
そして、絵を描くことの苦手意識は、けっきょく絵を描いてなかったから持っていたことも気づいたのではないでしょうか。毎週描くと苦手意識も薄らいできたと思います。

筋肉?

筋肉筋肉と言っているのは訳があります(僕は特に筋肉好きではありません)。使わないとみるみるしぼんでいくんです。何もしないまま1ヶ月もすれば、自分の書いた概論のレポートが、まるで他人が書いたもののように感じ届かない存在になってしまいます。

知識はある程度定着しますが、
筋肉は定着しません!
(バンっ!(教卓を叩きながら))

この建築概論で身につけた筋肉を後期からも活かせるよう、特に調べること絵を描くことは意識して習慣にしていってほしいと思います。それではまた。



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