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chatGPTはいい?わるい?

最近増えてます

最近のレポートでchatGPTを使用したものが増えてきているので、改めてここで書いておきたいと思います。(説教じゃないよ)
まず、前提として私は(個人的意見)、chatGPTは使ってますし、若い世代は尚更使うべきだと思っています(ただし場所とタイミングによりますが)。

効率的に働いて生産性を上げなければ

理由は2つ。これから日本は人口減少社会がどんどん進んでいきます。推計によると新しい世代は常に数を減少させていきますから、多くの高齢者をより少ない若い世代で支えていくという構図は続きます。つまり、より昔より効率的に働かなければ社会が続かないようになっています。
chatGPTやそのほかのAI技術の使用により「時間をかければ誰でもできる」という仕事を、時間をかけずにやれてしまうことが多くなります。これによりこれまで「仕事の一部」とされていたこれらの業務が人の手から離れ他のことができるようになるので、生産性は高くなるわけです。

「ダグラス・アダムスの法則」

というのをご存知でしょうか。1999年に書かれたテクノロジーについての文章です。以下、少し長いですが引用します。

1. 自分が生まれたときに世の中に存在したものは普通で当たり前のものと感じる
2. 15歳から35歳までに発明されたものは新しく刺激的で革命的に感じ、その分野で自分のキャリアを積むことができる
3. 35歳以降に発明されたものは物事の自然の摂理に反したものと感じる

シマウマ用語集[ダグラス・アダムスの法則]

AI技術は、学生にとっては2.の革新的に感じるものなのですが、教員(というか社会を担う大人)にとっては3.の自然の摂理に反するものと感じるものです。全員に当てはまるわけではないのですが、
「ちゃんと自分で調べて書かないと」
「考えられなくなるよ」

などの言葉には少なからず3.のバイアスがかかっているように思います。
大人は常に正しいことを言っているわけではなく、大抵は自分たちの価値観に基づいて判断しています。特に、信じられないくらいのスピードで進むコンピュータ技術に関しては、なかなか追いつけるものではありません。だからAIについての大人の価値観はあまりあてにせず、自分のいまの感覚で接するのがいいのではないかと思います。
という前置き(長いな)の後なので、40超えた大人の話は話半分で聞いて欲しいのですが。じゃあ肝心の

レポートで使うのはどうなのか

建築概論のレポートはchatGPTを使用したレポートに対して減点をしていません。採点は最初に示した基準を変えていませんので、形式と密度、内容(と参照元の記載)が伴えばOKです。形式の制限があるので簡単にコピペで終われないですがね。

手紙のような側面

それとは関係なく、採点と関係ないところで僕が見ている点を伝えておこうと思います。
レポートって「手紙」のような側面があって「こんなこと見つけました!」「こんな面白いことがありました!」とか、「こう書いてあったけど僕はこう思います」など、個人個人の学ぶ楽しさ、学ぶなかで見つけたことが書いてあるんです。それを読むのがレポートを受け取る楽しみですね。だから隅から隅まで全部読むし、それに反応するように(なるべく)コメントするようにしてます。
chatGPTの出力した文章にはそういうのはもちろんないです。ひとつの作業として効率的に導き出された答えですから。

人生の選択

善悪の判断は置いておいて、そこでは「学ぶ」が省略されているんです。人生の時間は有限で、とくに概論のレポートなんて時間がかかってしょうがない(汗)ですから、ここはサクッと省略しておいて別のことにしっかり時間を費やす!というのは、ひとつの選択です。時間の使い方に自由があることこそ大学の醍醐味ですから。こちらもサクッと採点します。

高校が終わるまで「学ぶ」ということがたいていの場合「手段」だっただめに、そこにある喜びに鈍感になっている人もいるでしょう。しかし、大学以降はそこがとても大切なんです。だからそんな喜びになるべく反応したい。そんな想いで毎回採点をしています。

君たちの手元にあるAI(chatGPT)は自らを高める道具なのか、堕落への片道切符なのか、はたまた選別のリトマス試験紙なのか。その正解は誰にもわかりません。より豊かな未来に向かって自分の意思で選択をしてください。

#個人の意見です
#他の授業は関係ないですよ

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