2019.04.13 BUSTLE :How J-Pop Girl Group Perfume Is Making History At Coachella & Paving The Way For Other Bands To Follow _日本語訳

BUSTLE
How J-Pop Girl Group Perfume Is Making History At Coachella & Paving The Way For Other Bands To Follow
By TATIANA TENREYRO

2019.04.12

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Perfumeはどのようにコーチェラで歴史を刻み、道を拓くのか。

今年のコーチェラでPerfumeは初のJ-POP女性グループでの出演(4月14日と21日)を果たし歴史を作ろうとしている。
アメリカ最大級のフェスの出演枠を手に入れたこともさることながら、Perfumeはこれまで他にも大きな壁を取り払ってきた功績を持つ。大本彩乃(のっちは河島佑香 脱退ののち一番最後に加入した)、樫野有香(かしゆか)、西脇綾香(あ〜ちゃん)の3人は2000年の結成以来、最も長く活動しているJ-POPのグループの一つに挙げられる。
20年余りに渡りPerfumeの3人は2018年の最新作”Future Pop”を含む、billboard Japanで1位を獲得した7枚のアルバムをリリースしたこのPerfumeが、2019年のコーチェラでチャートでは表せない未知のマイルストーンを刻もうとしている。

「出演させていただけるだけで光栄だと思っています。コーチェラは見に行ったこともない、未体験の場所なので、ちょっと緊張しています。どんなことが起こるか想像もできません」かしゆかは他のメンバーとともに通訳を介してSkypeでインタビューに答えてくれた。


長い期間をかけて、Perfumeの3人は(3人とも30歳だ)SXSWなどアメリカの様々なフェスでパフォーマンスをしてきた。しかしコーチェラに関しては大きな挑戦となっていた。
Perfumeが初出演を果たすまで(ロックバンドのX JAPANやOtoboke Beaverが2018年に出演している)、アメリカでファンベースを築いているきゃりーぱみゅぱみゅやBABYMETALですら、日本のガールズグループは呼ばれたことがなかった。コーチェラに出演することは、Perfumeにとっても、J-POPにとっても、より多くのオーディエンスにリーチするきっかけとなるだろう。

「大きな挑戦です」と、あ〜ちゃん。「それは十分わかっていたのですが、ひとたび出演がアナウンスされると、たくさんの業界の偉い人たちがコーチェラを見に行きたいと。だから、思っていた以上の反響です。」

これまでにUSツアーを廻る中で、Perfumeはアメリカのファンと母国のファンの決定的な違いに気付いていた。
「アメリカのファンの方はPerfumeへの思いや熱をそのままぶつけてきてくれます。」のっちはこう分析する。「日本のファンの皆さんは、チームワークと繋がりを大事にしていて、アメリカのファンの皆さんは好きな歌には反応してくれても、そうでない歌にはいまいちな反応。個人の感じ方がそのまま伝わります。」


曲を選別するような声の反応の大きさだけでなく、あ〜ちゃんにの目にはアメリカのファンと日本のファンのある一つの大きな違いが際立つという。それは、ライブでオーディエンスが身につけてくる工夫を凝らしたコスプレだ。日本では女性ファンが衣装の緻密なレプリカを製作して来るが、アメリカのファンの場合、性別の区別なく、ワードローブのコピーという範疇を超えているという。

「一人の男性が私たちの”Spring of Life”のLEDが付いた衣装のコピーをしてくれたことがありました。」あ〜ちゃんは、LEVEL3(2013)収録の楽曲に触れながらこう思い出した。「実際のところ、彼はドン深いVネックで、もう胸の筋肉が見えちゃってるくらいのものを作ってきてくれて…自分でつけたり消したりできるスイッチも持ってたんです。みんな、ファッションを面白い形で楽しんでくれているなと思いました」

Perfumeが19年もの間ファンと共鳴し続けられた理由の一つは、彼女たち自身が自らに実直であり続けたことだろう。きゃりーやAKB48に代表されるような、可愛らしさとネオフェミニンのPOPであるKwaiiのカテゴリーに当てはまろうとしなかった。その代わりに、テクノポップとキュートなポップをミックスした音楽で独自のジャンルを創造してきた。
「ジャンルのパイオニアになろうと狙ってやったきたわけじゃないです。」あ〜ちゃんは言う。「ずっと続けてきたことの積み重ねで、それが自分たち独自のジャンルになったということでしょうか。」

Perfumeの楽曲は全てプロデューサー、コンポーザー、ソングライターである中田ヤスタカによるものだ。
どのアルバムも、どんな方向性のアルバムにしようとしているかをある程度までは話をするが、しかし最終的にはPerfumeがどこへ舵を切るかは中田が全てを決定する。あ〜ちゃんの言葉から察するに、それはしばらくは変化をすることがなさそうだ。

「中田さんに歌詞を書きたいとお願いしたこともあります。でも中田さんは、曲を書き始めたらもうすでに完成のイメージを持っている。中田さんの大ファンだから、それ以上はお願いはしていません。誰かとの共同作業をしたくないと思う限りは、その方向で続けて欲しいです。」

現在、Perfumeは2019年のツアーでさらなる成功と、ファンの拡大を目指している。のっちは、「支えてくれる偉大なチームのみんながいてくれるので、私たち3人だけではなくて皆で最善を尽くしたいです。Perfumeが海外に行くということは、このチームを世界に届けるということを代表してやっている事だから、とても幸せに思います。」

コーチェラでのデビューでPerfumeはJ-POPの流れを変える重要な役を果たそうとしている。
そして、さらには後に続かんとするJ-POPアーティストへ道を切り拓くのだろう。

<日本語訳以上>

 Spring of Life(2012)