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010 これやこの【令和訳百人一首】

【原文】

これやこの 行くも帰るも わかれては

知るも知らぬも 逢坂の関

(蝉丸)


【個人的解釈】

これがあの、都から出ていく人も帰る人も

知ってる人も知らない人も

別れては逢い、逢っては別れるという逢坂の関か。


【感想】

最近、「東京は夜」という歌を聴きました。とても良い歌。

この首が歌詞の中に出てくるので、是非。

逢坂の関が人生のように見えてくるね。

生まれてから死ぬまで、場所や人関係なく

常に出会いと別れがつきまとうのが人生だなあ、

と一期一会的思考回路に至るわけですよ。

今でいう逢坂の関として思い浮かぶのは東京駅だよね。特に新幹線乗り場。

色んな背景を抱えた人間たちが行き交うあの独特の雰囲気。

もっともっと考えてみたら、

出会いと別れが混在するところなんて沢山あるのよ。

学校、職場、近所のコンビニ、公園、テーマパークetc 

やっぱり人生そのものであり大きなテーマだと

考えれば考えるほど、自分に納得するのでした。


【令和に言い換え】

東京駅の新幹線乗り場には、

様々な背景を持った人の行き交う姿が見える。

まるで出会いと別れを繰り返す

人生を見ているみたい。


【備忘録】

・これやこの:これがまあ。これがあの。

・あふ(掛詞)

①逢ふ:出会う。

②逢坂:現在の滋賀県大津市にあった関所。京都と滋賀の境にある逢坂山のふもとにある。ここから東の地域は全て東国と呼ばれた。

※「行く-帰る」「知る-知らぬ」「別れ-逢う」と、対になるワードが3つ入っている。


【自己評価】

★★★☆☆

ちょっと意訳しすぎたかな…

一年後、これを書いた記憶をなくした状態で見返したとき

すんなり頭に入るかなあ…のどごし悪いな…

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