しろうこーち

2006年からメールによる市民ランナー指導のランバティ・ランニングクラブ設立。著書は「…

しろうこーち

2006年からメールによる市民ランナー指導のランバティ・ランニングクラブ設立。著書は「マラソン能力別上達法」2015、「マラソン完全攻略サブ3、サブ315達成トレーニング」2016共にベースボールマガジン社。常に速くなるトレーニング法を模索中。

最近の記事

マラソンペースを意識せずマラソンで結果を出すには?

マラソントレーニングでペース走を一生懸命行ってもマラソンの結果が出ない。 閾値走を取り入れているけど、マラソンに繋がっている実感がない。 E、M、Tペース、一生懸命参考にしてるけれど目標と乖離してる。 30キロ走はどれくらいで走るかが大事、マラソンペースプラス〇〇秒と信じている。 などなど、どれもよくある話だと思います。 どんなスポーツでもそうですが、これだけやっときゃ大丈夫、なんていう魔法のトレーニングは存在しません。 なんでも基礎があって、そこにどんな組み立てをしていく

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    • フルマラソン2時間56分台から2時間48分台へのトレーニング、7か月間を振り返る 後編 マラソンレースに向けて

      8月のトレーニング実施内容 8月のトレーニングの説明 今月から11月のマラソン(東京国際女子or大田原) に向けておよそ3カ月少し、マラソン練習のスタートです。今後の計画は次のようになります。 7月29日~8月12日(2週間)第1次走り込み期 8月13日~8月19日(1週間)回復期  8月20日~9月2日(2週間)第2次走り込み期 9月3日~9月9日(1週間)回復期 9月10日~9月30(3週間)移行期(走り込みから質への転換) 10月1日~10月7(1週間)回復期 10

      • フルマラソン2時間56分台から2時間48分台へのトレーニング、7か月間を振り返る 前編 トラックレースに向けて

        今回は2006年にランバディを立ち上げて、メール指導を始めて、印象深かった方のトレーニング事例を振り返ってみたいと思います。 この事例は2007年のものです。入会時フルマラソン2時間56分台、7か月後に2時間48分で走った女性のトレーニングを振り返ります。 もう15年も前のことなので公開しても良いでしょう。 未完の大器に胸躍る 入会を申し込んでこられたのは5月初旬でした。 サブスリーはすでに達成している方でした。ただフルは2時間56分台、マラソンは1から指導を受けたことが

        • LT(閾値)強化法

          今回はLT(閾値)強化法について私の指導法を開示いたします。 強化期として取り組む場合は、スピード強化期を経てから約4~6週間取り組むと効果が実感できます。 世界トップレベルはLT以上の強度で走ってる? 世界のマラソンのトップレベルは30年前は2時間8分や9分でした。 が、今やキプチョゲが2時間を切ったように(※エキシビジョントライアル) 2時間さえ壁ではない時代。 2時間1分や2分少しで42km走れるスピードと3時間から4時間切るスピードでの速さが違うことは当然ですね。

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        マラソンペースを意識せずマラソンで結果を出すには?

          マラソン練習のためのスピード強化期

          市民ランナー向けのマラソントレーニングについて期を分けて解説していくシリーズの3回目、スピード強化期についてランバディ・ランニングクラブの伊藤がお伝えしていきます。 準備期まで書き進めながら、そこでストップしてしまい、準備期から先を期待してい方々がおられたら申し訳ないです。 さて、期分けのおさらいです。 マラソンレースから逆算して推奨する期分けは以下の通りです。 有酸素能力養成期 6~8週間  スピード強化準備期 4週間(有酸素期とかぶせる場合は6~8週間まで) ※2

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          マラソン練習のためのスピード強化期

          スピード強化の準備とは

          マラソンレースから逆算して推奨する期分けは以下の通りです。 有酸素能力養成期 6~8週間  スピード強化準備期 4週間(有酸素期とかぶせる場合は6~8週間まで) ※2~4週間程度は有酸素能力養成期と被っても良い スピード強化期 4週間 LT閾値強化期 4週間 マラソンペース走力養成期 4週間 調整期 2週間 マラソン練習におけるスピード練習準備期の意義マラソンは豊富な有酸素能力(スタミナ)が必要なことは前回述べました。 その上で次に手を付けたいのがスピードを養うことです

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          スピード強化の準備とは

          マラソン練習 走り込み期について

          11月、12月のマラソンを考えた場合、夏という時期はどういった位置づけになるのでしょうか? 期分けで言うとマラソン練習のスタートであり基礎を作る時期、その中でも有酸素能力を養成するのがこの時期です。                そのために一定期間、走る時間(頻度)を増やす、一度に長い時間を走る習慣を作る、その結果一か月の走行量が増える、など結果として走行距離のボリュームが増す、これが走り込み期の目的になります。 よくサブスリーするためには〇〇〇キロ走るべし、などと言われて

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          3社シューズ履き比べ 中国製シューズ「飞影PB」は買いなのか?

          自分の手持ちシューズサッカニーのエンドルフィンプロ、ナイキのヴェイパーフライネクスト%、そして今ジワリと知られつつある 乔丹の飞影PB、カーボンプレート入りシューズを履き比べてみました。 自分の厚底歴厚底シューズ全盛の昨今。 私も御多分に漏れず2018年くらいから厚底デビュー(ズームフライ)でマラソンレースに出るようになりました。 それまでマラソンシューズ変遷としては30歳から本格的にランニング再開して32歳くらいまではアシックスのソーティ。 その後は体重増もあり、ソーテ

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          レースペース信奉を改めればもっと伸びる

          久しぶりの記事です。 タイトルはちょっと刺激的ですが、気になったあなたはレースペースの練習を一生懸命やる派、それともレースペース走はキツいからあまりやりたくない、出来れば代わるものを探している。 そんな方々に私が昨年12月29日にハーフマラソンのトライアルで1時間28分台に戻すことが出来た内容についてお話ししたいと思います。 60歳になってのこのタイムは遅くはないと思いますがすごく速くもない。 上にはもっと速い人がいっぱいいますが、年齢に見合うやり方はこんな方法もある、という

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          常識を突き抜ける練習

          常識が大事ではなく効果があるかどうか?常識(じょうしき)とは、社会を構成する上で当たり前のものとなっている、社会的な価値観、知識、判断力のこと。また、客観的に見て当たり前と思われる行為、その他物事のこと。対義語は非常識(ひじょうしき)。 とあります。 マラソンの練習でも常識、非常識と言われる練習も結構あるように思います。 陸上競技の長距離種目では、酸素を体内に取り込んでいかに長く速く走れるか?が大きなポイントですが、常識か非常識か?の前にその練習が生理学的にみて効果のある方法

          常識を突き抜ける練習

          果てしないトレーニング理論の研究Vol.5

          マラソンを走るようなり、少しずつトレーニングに関する本を少しずつ読むようにはなっていました。 知識の吸収2006年のランバディ立ち上げまでに勉強のため読んだ主な書籍は以下の通りです。 1981 マラソン(高橋進 講談社) 1982 ランニング㊙︎トレーニング(佐々木功・ランナーズブックス) 1989 かけっこの職人芸(小出義雄・ランナーズブックス) 1989 マラソントレーニング(ベースボールマガジン) 1993 リディアードのランニングバイブル(アーサー・リディアード 

          果てしないトレーニング理論の研究Vol.5

          マラソンレース直後は短い距離でタイムが出る?

          大学卒業後篠山マラソンで初めてサブスリーしてからのその後3月4日篠山マラソン2時間47分44秒 3月18日淀川マラソン10km 33分29秒 3月25日学連記録会5000m 16分01秒8 マラソン以後、2週間のうちに強度強い練習したのは一回だけ。 10kmレース4日前に行ったビルドアップ走だけ。 7.7km26分12秒。 入りは3分34秒台のペースでラストは3分8秒台ペース。平均は3分24秒台。 この時の感想には「この調子なら10km33分台は出そう」と記してます。 そ

          マラソンレース直後は短い距離でタイムが出る?

          ジョグのスピードは速い方が良い?

          1984年、初めてサブスリーした頃の練習日誌をもとにして、今回はジョグについて少し私見を書きたいと思います。 この頃(1984)のジョグのスピード感覚が日誌から判明しました。 篠山1週間の月曜日の感想に60分スロージョグ1km5分と記してる。 これには、今なら当然速い部類。 が当時はまだ大学卒業して2年。遅い学生だったにしても5千は15分切りたくて練習してた口だからジョグが今より速いのは当然と言えば当然です。 当時はジョグがキロ4付近、というのは確かな感じがしたんですが

          ジョグのスピードは速い方が良い?

          果てしないトレーニング理論の探究Vol.04

          中距離の魅力800mや1500mの魅力はレースのバトル。 位置取り、スパートのタイミング。 ラストの直線でライバルを置き去りにする快感。 と、書くとそんなに勝てたんか?と、思われるかもしれませんが、中学の時は勝てましたが、高校では学年上がるにつれ勝てなくなり、大学では5000m 以下の短いレースに出たのは一度かニ度だけ。 まあ、憧れです。 マラソンサブスリーの動機当時マラソンを走る理由は高校の先輩に勝ちたい。ただそれだけでした。 サブスリーしたいとか、そこまでのこだわりは今

          果てしないトレーニング理論の探究Vol.04

          果てしないトレーニング理論の探求Vol.03

          24歳でマラソン3回目にしてようやく2時間47分台を出せたのですが、その当時の練習記録が見つかりました。 今回はその練習を紹介する前の大学卒業後1年目何していたのかを紹介したいと思います。 大卒1年目は短距離志向?どうやら記憶をたどると大学卒業後1年目は割と一生懸命練習していたようです。 それも短い距離を。 800mで1分台を目指してたんでしょうね。 400m55秒0、800m2分2秒0、1500m4分18秒、5000m17分54秒が大卒一年目の主なタイムです。 大卒一

          果てしないトレーニング理論の探求Vol.03

          果てしないトレーニング理論の探求Vol.02

          序章果てしないトレーニング理論の探求などと大層なタイトルつけてしまいましたが、マラソンを始めた当初は右も左もわからない状況でした。 マラソンを経験した当初は理論も何もわからないというか知ろうともしない状態で、とりあえず「マラソンは長い」、練習機会を作る、これしか思い浮かばない状況でした。 今回は、理論云々はなく、まあ序章ですね(笑)。 初フルで手痛い洗礼を浴びる1番最初フルマラソンを走ったのは大学卒業一年後の篠山マラソン。 当時はマラソンの練習というものは全くせず、ただただ

          果てしないトレーニング理論の探求Vol.02