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北海道ライド1日目~函館から日高町までの310キロ~

~初めに~


こちらの記事で2022年8月に北海道一周に挑戦し5日で1380キロ走った段階でリタイヤしたと書いた。じゃあこの記事は何かというと北海道一周ライドの1日目の記録である。どちらかというと自分のための記録みたいなつもりなので流す感じに見てもらえたら何よりだ。

~1日目のルート~

*ストラバより

1日目は函館の津軽海峡フェリーターミナルをスタートして日高町までの310キロ。天気予報は雨だと分かっており実際雨だった。どんな天気でも気合と勢いで何とかすると決めていたので躊躇せずにスタートした。フェリーターミナルで3時頃まで仮眠した後近くのコンビニで朝食を済ませて4時30分に走り出した。

ターミナルの椅子で仮眠

~1日目出発~

ボケててすみません

一日の予定として自分の中で大まかに決めたスケジュールがあって、朝4時に起床し5時から走り出す。平均速度20キロとして15時間ほど走って9時には就寝する、というのが計画だった。また1日5食にして大体70キロごとにコンビニ休憩してセコマのパスタ3つほどを食べてエネルギーを絶やさないようにする。さらにしばらくコンビニがない区間は把握して手前のコンビニに入るようにしておいた。のちにこの計画はことごとく崩されていくことになるが、予定を組んでいるときの僕は自分がどんなコンディションでもグロス20キロで走れるだろうと思っていたのだ。1日目は雨があるし余裕をもって4時30分にスタートした。

既に雨は降っていた

スタート時にも既に雨は降っていたがそこまで強くはなかった。しかし進むにつれて雨が強くなっていく。走りだして1時間後にはチェーンオイルが完全に洗い流されてきしむ音が聞こえ始めた

地面にはっきりと雨が見える
SCWより。1日目の雨雲の様子。

SCWを使ってる方なら上の写真の深刻さは分かりますよね…?控えめに言ってこんな天気に走りたくない。ヤバすぎる。しかしこの雨雲、僕が順調に走った場合14時頃には消える予報だったというのと風はなかったということから僕は走ると判断をした。言うまでもなくひどい雨でレインウエア越しでも雨粒一つ一つが体に当たる感触がよく分かった。走っててたまに虫が体にぶつかってくることがあるけれどそれを全身で感じているようなイメージ。視界も悪いので前後共にライトを点滅させて走る。
雨がひどすぎて写真はないけれどリムが完全に浸かる場所はいくつもあった。今回得た知見として、そういう場所を走る時は路面状況に気を取られて下ばっかり見ると、風が吹いたときにできる水上の模様(波紋みたいな)に惑わされてまっすぐ走れなくなるのでいつも以上に前を見る意識で走ったほうが良い。電柱や看板を目印に自分がまっすぐ走れているかを確認しながら走るのだ。こういう路面が見えない状況では人は路面を確認しようと下を見る傾向があるが、そんな時こそ前を見て走ることが必要になる。とにかく浸水して泥水がたまっている路面は危なかった。何を言ってるんだ、意味が分からないと思われるかもしれないがこんな雨の中走れば多分理解してもらえるはず...。さらに進むと…

11時頃の様子

もう完全に土砂が道路に流れ混んでいる。赤い車はパトロールの車だろうか。こんな状況は何回かあった。一番ひどかったのはトンネルの中が完全に浸水してた時だ。下死点は余裕で浸かるくらいで流石に命の危機を感じた。上の写真はそのトンネルを出て下ったところの様子。走ってる時はもう走るしかないのでモチベーションを上げるために「スプラッシュマウンテンだ!!」なんて思いながら走っていたが今見返すと普通に自然災害だ。水路がオーバーフローして床下浸水しそうな家もいくつかあったし...。

こんな状況の中走っていたが14時くらいになると予報通り雨は控えめになってきた。

室蘭を過ぎたあたりにて

久々に見る乾いた路面。この時僕は「路面って乾くことあるんだ…」って思ってしまうくらい乾いた路面を見て感動した。ぬれた路面を走ることによるタイヤと水との粘性抵抗(でいいのかな?)も明らかに減ってきて巡航速度が上がる。

雨が止んだらすることはただ一つ。そう、チェーンにオイルを塗ること。なんかもう、今までのきしんでいたチェーンの抵抗がデカすぎてオイルを塗った後も滑らかさにびっくり。

そのあとはしばらくは雨が降ることはなく順調に走れた。しかし川を流れる水はものすごい濁流だ。走ってて聞こえてくる防災無線からも事態の深刻さが伝わってくる。

18時ごろ。青空が見えて感動してしまった。

20時くらいになるとまた雨が降ってきた。これはちょっと予想外で少し焦った。実はSCWの見てる場所がずっと室蘭付近だったためずっと勘違いしていたのだ。室蘭付近の形と襟裳岬付近のあの形ってなんか似てるじゃないですか笑。今日は駅の跡地付近の空き地にテントでも張って寝ようと考えていたが結構土砂降りになってきたのでテントは無理。そんな時にすることは一つ。そう、四方八方が囲まれたバス停(帝国ホテルとも)を探しながら走ることだ。おすすめはしませんが。走りながらいい感じのバス停を発見した後近くのセイコーマートに行って夕ご飯と朝のパスタを買い出し。店員さんには「雨は明日には止む予報だからがんばってね」と言われ少し元気が出る。

バス停に戻りバスがもう来ないことを確認して今日はバス停泊だ。ぬれている靴下などを絞って自転車の上で乾かしエアマットに空気を入れてエマージェンシーシートにくるまる。
今日走った距離は310キロ、経過時間は15時間35分。ペースも疲労感も予想通り。明日は1日中晴れ予報なので今日よりも楽に走れるはずと思いながら僕は眠りについた。

~2日目につづく~



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