僕達はただ風を待っていた　旋風でもない疾風でもないやわらかい風
頬を撫でる優しい調べのような　花の匂いを運ぶ四月の風のような

あの日見た完璧な円を描く虹　今なら手が届きそうな気がして

スピードあげて僕達は走り出した　
鮮やかに色を変えた傷だらけのストーリー
ああ君となら何処までもゆける　繋いだ指先をもう離さないで

終わらない歌をいつも感じていた　頭の中メロディがただ旋回する
赦されるのなら君と最後の空の下で　いつまでもじゃれあって時をとめていたい

星がいま光放ち輝く　蹲っていたあの頃の君に

スピードあげて僕達は走り出した
誰にも侵されない静謐な海が波立つ
ああ君がいる抱きしめていたい　永遠のエピローグきっと此処にあるから

世界がいま風を起こして　舞い散る花びらこの掌に在る