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台風の最終情報電文が文学的だった

沖縄や西日本に長い間
大荒れの天気をもたらした台風6号は
韓国に上陸後も様々な被害をもたらし
北朝鮮でようやく熱帯低気圧に変わりました。

台風はハワイのパールハーバーにある
合同台風情報センター(Joint Typhoon Warning Center)でも
随時モニターされ
刻々と予報情報が発表されていました。

それがこちら。

JTWCの台風電文

私たちはこの情報を電文と呼んでいます。
たぶん昔の電報時代からの定型フォーマットで
とても色気のないものです。

今はいちいち読みにくい電文を解読しなくても
どこかでコンピュータが見やすいフォーマットにしてくれるのですが
私はいまだにこの電文を見ています。

ここに出したのは台風6号の情報終了を伝える
最終電文です。

最後の方の文字のかたまりを読んでみたら
こう書いてありました。

「ヤップ島の南東350マイルで7月24日に発生した元台風カーヌンは
17日と6時間の命だった(米基準、日本では14日間)。
琉球を5日間揺るがし、対馬を荒らし
上陸前には佐世保、そして韓国の清海、ソウルを巡り、
ようやく北朝鮮との非武装地帯に達して
徐々に無名の存在となった。」

(翻訳にはAIのお力も借りました。)

普段は必要事項しか載せない電文ですが
とても詩的な表現で
台風の一生について書かれています。

私も7月25日からこの台風を追って
情報を毎日出し続けました。
とにかく長かった。
それも被害の出る可能性で緊張する期間が長かった。
当初は中国の上海付近に上陸する予報でしたが
いや、四国だ、九州だと毎日のように予報進路が変わり
国によって予報も全然違う
かなり難しい台風でした。

沖縄周辺に来てからも予想進路が定まらず
南西諸島付近を嫌がらせのようにジグザグに進んだ
予報官泣かせの暴れん坊。

合同台風警報センターの担当者にも
特別な思い入れが生じたのかなと思います。
などと勝手に共感中!

変わって本州には台風7号が上陸予想で
こちらも余談を許さない状況です。

危険な進路なので
最新の台風情報を入手して下さい。

台風担当者も
まだ休めそうにないですね。


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