秘密基地【お題:洞窟の奥はお子様ランチ←冒険小説風 】
お子様ランチにはオモチャがおまけで付いてくることがある。それがどんどん豪華でデカくなっていき、いよいよ収拾がつかなくなって、ついには無人島のおまけが登場した。
私は今、息子と一緒に無人島の洞窟を奥へ奥へと進んでいる。
「暗くて怖いよー。」
「大丈夫。パパの手をしっかり掴んで。」
「ねぇ、おなかすいた。」
「もうちょっとの辛抱だ。」
そろそろ翔太が限界かもなと思ったとき、ランタンの灯りが見えてきた。そこには木のテーブルセットがあって、宮崎アニメに出てきそうなロボットが佇んでいる。
「着いたぞ。さぁ、ご飯食べよう。」
「あー!何か銀色の丸いの持ってきた。」
給仕のロボットがクローシュを開けると、
「うわぁ!お子様ランチだ!」
「ジュースも好きなの頼んでいいぞ。」
すっかり満腹になって動けない翔太をおんぶしながら帰路につく。
「また来ような。」
「うん。でもママには内緒にしよ。」
「どうして?」
「だって僕とパパの秘密基地だもん。」
おしまい。(408字)
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