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CLIP STUDIOのブラシをアップロードするまで

例によって初心者が七転八倒しながらPCと戯れるシリーズ。
今回はクリップスタジオでブラシを作って配布する作業を記録する。
私はPCが苦手だ。あらゆる部分に躓きながら作業する様子をご覧いただける。

このブラシはCLIP STUDIO ASSETSからダウンロードできます。
▶︎モノクロライラックブラシ


前置き

現在は相変わらず『巳継とお化け』のための原稿作業をしている。
話と話の間に入る空白が許せず挿絵を描こうと思い立ち、先月であらかた終わるはずだった作業を自ら引き延ばした。

この挿絵のためにブラシを作るに至った。
挿絵には花を選んだ。花びらだとかを描きまくるのは大変だし、今後花を気軽に絵に取り入れるためにもブラシにしてやれば楽なのではないかと思ったのだ。
時短を狙ったのだが、ブラシなんて作ったこともない。当然時間がかかった。普通に描いていた方が早かった。
それでも作るのだ。未来のために。ここに苦労を記す。

1.元となる画像を作る

今回作るブラシはスタンプだとかデコレーションブラシの括りに入るんだと思う。
モノクロ/600dpiで作っていて、B6くらいには対応する設定で作ったと思っているのだが自信はない。
ライラックの花びらブラシである。すーっと線を引くだけで花が散る。

一筆で描くとこんな感じ

白抜きと輪郭線有りを作った。
花びらの形・サイズの違う14種類で一組。

とりあえず挿絵に使うことが目的だったので、B6(本の仕上がりサイズ)のキャンバスにまとめて描いた。ある程度仕上がりを見据えて形やサイズを調整する。
別に小さいキャンバスを必要分用意するのでも良いと思う。
初心者だとこの描き始めのキャンバス設定にも悩まされるが、目的とか描きやすさに合わせて設定する。
ブラシに適したキャンバスサイズもあるのかもしれない。
 

2.素材として登録する

元となる画像が出来たら素材として登録する。
レイヤーなどの横に素材関係のタブがあって、ここから操作する。
私はこのタブを引っ込めているので最初に見つからずめちゃくちゃ探した。
引っ込めている人はレイヤータブの上部付近にある >> こういったマークを片っ端から押すと出てくる。
(もしかしたら編集→素材登録からも同じ操作が出来るかもしれない)

素材タブの左上の ≡ 三本線を押す

→「画像を素材として登録」で登録に関するウィンドウ(「素材のプロパティ」)が出てくる。

【ポイント】
・今回のようにキャンバス上に複数の素材がある場合、対象となる画像を選択した状態で登録する。選択しないとレイヤーかキャンバス全体が登録されてしまう。
・さらに、今回のようにサイズが違う素材を、サイズが違うまま登録する場合は、最大の素材サイズに合わせた選択枠で登録する。全て同じサイズの選択枠を使うので、サイズを指定するなどして選択枠を作る。

選択範囲の固定
「選択範囲」→「選択範囲のストック」で現在の選択範囲が保存されたレイヤーが出来上がる。
レイヤーを選択した状態で「選択範囲」→「ストックから選択範囲を復帰」で同じ形の選択範囲を作れる。

memo…素材は選択枠のサイズに合わせて登録されるらしい。
個別に選択枠を作ったり、素材にぴったりの選択枠を作った場合、小さい素材がセットに含まれる最大サイズに合わせて自動的に拡大される。
それを見越して作っているならば良いが、小さいものが拡大されると線の太さが合わなくなって不自然になるため要注意。
ここがわからなくて時間がかかった。

→素材のプロパティ左下の「ブラシ先端形状として登録」にチェックを入れる。
今回はブラシなのでこちらにチェック。
→素材の保存先を指定
→OK

3.ブラシとして登録する

→任意のブラシパレットを開く
→サブツールの≡から「初期サブツールを追加」や既存のブラシを複製するなどしてブラシの雛形を出現させる
→上記を選択した状態で、ツールプロパティタブ内右下のスパナマークをクリック
→「サブツール詳細」ウィンドウが出るので、さらに色々設定する

→「ブラシ先端」の欄を開く。
「素材」を選択して、登録した素材を追加する。
素材画像右下の紙マークから、ブラシ先端形状を追加する。今回のように複数素材がある場合は全て選択する。

以下、作りたいブラシに合わせて設定をする。今回のブラシは
・「ストローク」欄から「繰り返し方法」のランダムを選ぶ
・散布効果にチェックを入れる。良きように設定する
・ブラシサイズを良きように設定する
これでだいたい設定出来ているので、サブツール詳細ウィンドウは閉じる。
試し書きをしながらツールプロパティタブ内で調整する。
これでたぶんブラシになっている。

→「サブツール」タブに戻り、≡を押す。
「サブツールを素材として登録」を押すと「素材のプロパティ」ウィンドウが出る。ここでブラシとして登録できる。
素材のイメージと保存先を指定してOK。
CLIP STUDIO PAINTでの作業はここで終了。

4.アップロード

CLIP STUDIOを開く。
→「素材管理」欄の「全ての素材」辺りにある3で作成したフォルダを選択。
作ったブラシを探す
→該当のブラシ枠右下にある>マークを押す
→素材の管理
→「素材情報」か「CLIP STUDIO ASSETS」のどちらかからアップロード出来る。多分CLIP STUDIO ASSETSだと思う。

→タイトル、サムネイル、紹介文、タグ、解説・使用例を記入。
・サムネイルサイズは240×240
・解説・使用例には画像も設定出来る。横550pxくらいが公式推奨か。
用途や使用例の画像があるとイメージしやすそう。

→「続けて公開設定を設定」から各欄を埋め、仮アップロード。

→アップロードされたら「マイアップロード」に追加される。
→「操作」
→「プレビュー/公開」で書き込んだ情報を確認して、良ければ「公開する」
出来た

完成したブラシの試し描き

できたよ

簡単なはずなのだが慣れない人がやるとこのようにあらゆる場面で右往左往する。
大人しく普通に一枚の挿絵として描いていた方が早かった気がする。
まあでもブラシがあれば使うかもしれない。無くて困ることはないが、あって困ることもない。作って良かったのだ。
わりとダウンロードもして頂いているようでありがたい。
使ったよというお知らせなんかがあると次に繋がるし、改良点も出てくると思うので何かあったらお気軽に連絡してほしい。

今回は挿絵用なのでモノクロで作成したが、カラーでも作ってみたい。
サブカラーを設定するとモノクロ/カラーの単色のようなものも作れるらしいのでやってみたい。

この記事は初心者の備忘録として書かれたものである。
修正点や、こうすればもっと早く出来るなどのアドバイスもお待ちしています。


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