「角野隼斗 アップライトピアノ・プロジェクト~Piano for Myself~」、「ラプソディー・イン・ブルー@城ホール」、「Must The Devil Have All The Good Tunes?」公演について

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『角野隼斗 アップライトピアノ・プロジェクト ~Piano for Myself~』について


これから、さもプロジェクトの回し者のような告知をしますが勝手に1ファンが書いているだけでご本人およびピティナさんとは全く関係ありませんので、多少主旨と異なっていてもご容赦ください(笑)。

あと、遅筆で文章を書きあげるのに1か月位かかってしまい、アップが大幅に遅れまして、大分遅めの告知になり申し訳ありません……。
他の文章とまとめてこのプロジェクトをご紹介したくてずっと書いていたのですが、今思えばこのパートだけ分ければよかったのに、なんか全部まとめたい気持ちになっていて、ずっと悶々と頑張って書いていたのですが書きあげられず……。さすがにもういい加減、紹介するのが遅くなるのは駄目だろうと思い、こちらの文章だけアップします。

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『ラプソディー・イン・ブルー@大阪城ホール』について


とその前に。
本当にぼやぼやしているうちに、超新星爆発みたいなとんでもない超伝説級の城ホールのラプソは投下されてしまいますし(いや嬉しい、嬉しすぎるのだが本当に遅筆で感想遅くなってしまう。ごめんなさい)、まじで書く速度が感動に追いつかない! 
このラプソディー・イン・ブルーは本当凄すぎて、太陽系の全惑星が惑星直列するレベルの奇跡の御業、テンション上がりすぎて号泣必至、音楽の神の降臨で昇天間違いなし、ブラボーを1万回贈りたい、というのが率直な感想の羅列です。
(嬉しすぎて言語崩壊なオタクっぷりですみません)
 
聴かないと人生5回分位は確実に損する、とんでもなく素晴らしい神演奏のリンクをここに貼っておくので、全音楽ファンの皆様、ぜひご覧ください。必聴です!↓↓↓


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『Must The Devil Have All The Good Tunes?』について


あともう一つ書き損ねている話題がありまして、これも書かせてください。
今週末10日、11日と二日にわたって、ジョン・アダムズ作「Must The Devil Have All The Good Tunes?」の角野隼斗さんによる演奏を聴きに行く予定で、めちゃくちゃに楽しみです。

この曲、予習したときから私は割と好きで、協奏曲でありながらもピアノがオケと結構複雑に絡んでくる感じで、個人的な感覚だけどちょっと交響詩的でもある気がして、次々場面が展開して映画音楽みたいに場面が浮かぶ感じとか、ゲーム音楽的にパズルが組み合わさるような感じとか、難解で独特ななリズムが繰り出される所とか、めっちゃ好きだなと思っていて。コンサートで生で聴くのワクワクしていたのですが。

先日、角野さんのラボで、割と皆さんが、この曲の良さをどう受け止めたらいいのか解らないと仰るのを多く拝見しまして、正直自分の感覚がわりと真逆にずれている感じがして、ちょっと自分おかしいのかなとすこしショックだったのですが……。
後から冷静に曲を聴き返してみて、あぁやっぱりきちんと小さな頃から王道のクラシックを沢山聞いて育った耳をお持ちの方や、クラシック曲のメロディーの美しさを純粋にとても愛している人にとっては、そりゃ当然そう感じるよなぁと理解しました。

そうですよね。私のピアノの先生も「この曲、個人的には好きじゃない」「苦手なジャンルの音楽」って率直に言うと思う(わりと正直な人なので。そういう所も好き、笑)。「美しくない」って。
でも、この何が主役か分からないインストならではの雰囲気も、時折はいる不協和音も、カオス的な所も、全部私は好きなんですよね。なんか、そういう自分の独特な趣向を改めて発見したラボでもあり、個人的な気づきも多かったので、忘れないうちに書いておきたかった。やっぱ音楽は面白いな。

角野隼斗 plays ジョン・アダムズ「Must The Devil Have All The Good Tunes?」。どんな演奏になるのか、どんな公演になるのか!
とても楽しみです!!!

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ふたたび『角野隼斗 アップライトピアノ・プロジェクト ~Piano for Myself~』について


さておきまして本題。
「角野隼斗 アップライトピアノ・プロジェクト~Piano for Myself~」の第一期募集が先月の5月から始まりました!!(拍手‼‼)
本当に素晴らしい試みです。

これは超ざっくりいうと、普段自分の家にピアノがない子どもたちや、介護施設に入っててピアノ弾きたいけど中々機会のない高齢者の方などに、その生活圏のすぐ近くに角野さんの自前のアップライトピアノを貸し出します!という、太っ腹かつ画期的なプロジェクトです。

角野さんが感じたアップライトピアノを弾くことの喜び(特有の柔らかくて懐かしい響きで自分と対話するような音楽体験ができる喜び)を、できれば今度は沢山の人に感じて欲しいと、ツアーでご本人が使用されたピアノを最大2週間貸し出してくださるそうです。なので音は折り紙つきです。

ただ諸条件はあって、きちんと管理ができて安全に置いておけることとどのように使うのかのプラン提出をしてピティナからオッケーが出れば貸し出し、という流れのようです。
高齢者のホームとか児童養護施設とか、ある一定の広さがあり公共でありつつもプライベートでもあるような場所が適しているのではと個人的には思います。
ご興味すこしでもある方は下記URLをご覧頂けたら幸いです。

https://cateenup.piano.or.jp/index.html#top


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 個人的に思う、ピアノを弾くことの効能について


子どもの頃、家にもしアップライトピアノがなかったら、私は音楽やピアノがこんなに心を救ってくれる事や、ピアノを奏でることで口下手な私の代わりに気持ちを表現できる幸福を、知らずに大きくなっていたと思う。
そしてもしその音楽の魔法を知らずに大きくなっていたら、また別の機会に書くけど私は子供時代の人生が割としんどかったのでめちゃ辛かったと思うし、耐えられたか自信がない。音楽は嬉しい時も辛い時も常に寄り添ってくれる、唯一無二の親友って感じがする。

私見だけど、ずっと我慢ばかりで感情を押し殺すのに慣れて感情表現が苦手になった人や、トラウマや消えない傷で心を閉ざしてしまった人、疲れ果て生きる気力がなくなってしまった人は、一度ポーンと押すだけでいいからピアノを弾いてみて欲しいと思う。
押したら音が出る演奏ハードルの低さに助けられるし、ピアノの音だけにじっと耳を澄ませて聴いてみたらやさしい美しさに必ずや心癒されると思う。

曲弾けなくてもとりあえず音を好きなように楽しんで、そこから少しずつ自分が好きな曲のメロディーを短く右手だけでも弾けるようになれたら、本当に世界が変わる。言葉で伝えるのは苦しいし無理でも、音楽には言葉にならない自分の気持ちを乗せることができる。だからとても救われる。

ここ最近最も私が精神的に参っていたとき(昨年8~10月位かな?記憶が曖昧)、夜全然眠れなくて、疲労困憊で目は虚ろなのにバッキバキで夜じゅう天井を見詰めてたとき。
夜中に水を飲むついでにふと電子ピアノに目がいって、電源入れてボロボロな「トロイメライ」を弾いた。他の人には全く聞くに耐えない代物だと思うけど、その時の私は気持ちをこうやって外に出せたのは久しぶりで何か凄く気持ちが軽くなった。
それからつらいときはとりあえず鍵盤の前に座って一人きりで何か好きな曲を弾いてみると、言葉にならない想いを代わりにピアノが喋ってくれる感じがしてずいぶん慰められた。

そんな経験から考えると、たとえばカウンセリングを重視する心療内科のクリニックに治療の一助として個室に設置するとか、行政管轄で無理かもだけど児童養護施設に設置するとか、フリースクールに設置するとか。
そこにあったら誰かの心を癒やしたり音楽との貴重な出会いになって一生の財産になるような使われ方をしたら、ものすごく素敵だなと思う。

『たくさんの人にアップライトピアノの良さを知ってほしい。』
そんな角野隼斗さんのシンプルだけど熱い想いで始まった、アップライトピアノの貸し出しプロジェクト。もしそういう事が実現できる立場や環境にいて、プロジェクトに申し込むかどうか悩んでいる方がいらしたら、この以下の記事をお読みいただければと思います。きっとその背中を押してくれると思います。

https://spice.eplus.jp/articles/317513


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角野隼斗さんが(おもに個人の活動において)つねに貫いている稀有なほど勉強家で努力家な姿勢について


まとまりのない三つの事柄について、アップしてしまいましたが、通底しているのは、角野隼斗さんが貫いている音楽についての真摯な姿勢。
妥協しない。
誰かに音楽を伝える事を、誰かのためになる事を、必死になってやる。
どんな困難にも全力で向かって乗り越える。
そのための努力や勉強は惜しまない。
しかし、その姿は表立ってはあくまでクールにかっこよくて、涼しげに見える。

でも、白鳥が水面下で足をバタバタ搔いているように、見えてないところの、めちゃくちゃに積み重ねた努力を感じる。ていうかラボでは駄々洩れにそれが物凄く見える。めちゃくちゃに勉強されているし、めちゃくちゃに一生懸命、手を抜かずに本気で取り組まれている。本当に凄いな、プロの中のプロだなと思う。そのすごさを知らない人にはぜひかてぃんラボを見てみてほしい。だって取り組み方の深さが、分析力が半端なく物凄い。

どういう風になりたいとか、ご本人の向かう先には何が見えているのかは、わからないけれど。きっと、その手を抜かない過程を人々は見ているし、確かに伝わっているから、毎回本気で真摯に奏でる音楽を聴いているから、大丈夫だと思う。なんか分からないけど、絶対に大丈夫だと思う。

とにかく明日、あさっての公演!
すごく楽しみです!!

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