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S先生に、唐揚げの入ったスープカレーをごちそうしてもらって記憶について話す

病気のこと書かないで、
ちょっと別のことを書いた方がいいのでは、という気がしてくる。

学食のことを書こう。
今日は朝から会議が続いた。
「長いな」と思うたび、
「長いとか思うな、会議にしゅーちゅーしろよ」
自己内で注意喚起の意識も起動する。
(どちらも無駄なんだけど)

11:30にK学院大学のS先生がこちらに来ている、というので
前から約束してたんだ。
待ち合わせてランチ。学食に行った。
1年半ぶりか。

「元気にしてた?」
と言われて、「はい」とも言えず
「いやー実は病気していました」と、元気に答えた。
髪の毛も短くなっちゃって、それで帽子かぶってるんです
でもいまは元気です
って言ったら、S先生はびっくりしてたけど、
それでまあ、嘘もなく
色々話しやすくなった。

ランチは学食に行った。
S先生、ここの学食が好きなんだって。

鯖と、ごはんと、スープカレー。
この大学の学食にはスープカレーがある。
さすが大学の学食だけあって
具が鶏の唐揚げとポテトフライ。
あとはブロッコリーとか、玉ねぎとか入ってるけど、
唐揚げの存在感には誰も勝てない。

S先生は認知心理学の先生、特に記憶がご専門である。
抗がん剤治療時の、ワーキング・メモリが落ちたときの話をすると、
なるほどなぁ、原因を自分に帰属しちゃうんだね
だけど、何が起きてるか言語化できたら少しよくなるんだねと、
それこそ言語化で体験をなぞってもらう。

(そうか。私は言語が好きなんだ。
体験を言語化されることは、
なでてもらっているように気持ちがよい。)

その話の流れで、たまたま鞄に入れていた「脳コワさん」支援ガイドの話もした。S先生は喜んで書名をメモしながら、
「院生だったらここで写真撮るんだろうけど僕はメモするんだ」
って言ってた。

加齢でもワーキング・メモリは下がってきた気がするよ、
ってS先生は言ってた。
ちょっとつらい気持ちになることもある。

だけど、許せるようになることも増えたかな。って。

学食で1時間半、いろんな話した。
博物館の話。竹中大工道具間の話。大阪万博の記憶を聞き取る、めちゃくちゃ面白い調査の話。研究の話してる表情が楽しそうで、こっちもうれしくなった。

スープカレー、S先生にごちそうしてもらった。
身体大事にして、またk大学にも遊びに来てね。って。
はい、また行きます。って言って、
S先生の地元から持ってきてくださったお土産と、
私が買っていったキノトヤのクッキーを交換した。

S先生うれしそうな顔してくれた、
あーお土産買っといてよかった。

さよなら、ってお別れするときちょっと寂しくなった。
帰るときは、また遊びに行こう。

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