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二級建築士の耐震診断より、一級建築士の耐震診断のほうが、優秀か?

おはようございます。最近、地震が多いので耐震の相談なども多いのですが、私のことを勝手に一級建築士と思い込んで☎をかけてきて、聞いて失望する人がいます。ホームページその他に私は二級建築士と明記していますし、別に隠すことでもないです。まあ一級建築士のほうが資格上、上位の資格であるのは間違いないのですが。

さて、それなら一級建築士と二級建築士の違いは何なんでしょう?基本的に同じ事ができますが、設計・監理できる規模が違います。よく二級建築士は木造2階建て程度しかできない、と思われている方がいますが、それも違います。

二級建築士は、木造なら3階建ても設計できます。また用途によりますが、延べ床面積1000㎡まで(特定用途は500㎡まで)の木造の設計ができます。これって一般的にみればかなり大きな建物ですよね?私も二級建築士ですが、グループホームなど比較的大きな建物やりますが、500㎡でも大きく感じます。木造以外でも高さ13m以下軒高9m以下の3階建てなら300㎡まで設計できます。ちょっとした共同住宅も建てられますね。私のように数人で設計事務所をやっている人間にとって、まったく不足しない資格、それが二級建築士なのです。恐らく世の中の一級建築士でも、二級の範囲内の仕事しかしたことがない方が大勢いると思います。

逆に一級建築士には規模の制限がありません。上記よりも大きな建物をやりたい場合は、絶対に必要ですし、一級建築士はステータス性もありますので、若い方に二級か一級どちらを取ればいいか?と聞かれたら一級を目指した方が、と答えるでしょう。

さて、本題に戻ります。一級建築士と二級建築士では、どちらが木造耐震診断において優秀か?です。結論だけいえば、「本人による」です。よく二級建築士は専門学校などで木造を学んでいるので、二級のほうが木造に向く、と聞きます。確かに大学では木造って研究室に入らない限り、ほぼやらない場合が多いです。その点専門学校は木造かなりやります。そういう基礎学力的な部分で、若干専門学校などが有利です。しかし専門学校卒の一級建築士もたくさんいるのです。医者にも外科や内科などあるように、建築士にも得意分野があります。正直、一級や二級といった資格だけでは見分けはつきません。ただ、木造をあまりやっていない建築士には一級・二級を問わず、木造の耐震診断を依頼するのはやめたほうが良いと思っています。それは意匠・構造問わずです。RC造の専門の方では木造はやはり難しいと聞きます。構造屋さんでも同様です。

私は、他分野からのトラバーユ組で、新築、リフォーム、耐震問わず木造を多くやってきました。逆に鉄骨造はわかりません。これは私の同僚が鉄骨造が得意だったので、棲み分けしてきたからです。好き嫌いではありません。ただ木造の耐震診断は2002年頃からやってきているので、早20年。結構経験を積んでいるほうだと思いますし、講習会の講師も依頼されますので、そこそこやれる自信はあります。そんなわけで、このnoteも書いているのですが・・・。

答えになっているかはわかりませんが、良い診断者に出会えることを願っています。できれば資格だけで判断せずに、その方の技術、得意分野、人柄を見て依頼していただければ、と思います。

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