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異常震域と深発地震

おはようございます。数日前の話題ですが、若干報道を見ていてわかりずらかったな~というところを見ていきたいと思います。

三重県南東沖で11月14日(月)17:09頃発生した地震は、震源の深さが350kmほどと非常に深かったです。一般に震源は地下10km~50km程度が多いです。そして内陸部は比較的浅く、海底では比較的深い傾向があります。また同じ位置での地震の場合、浅いほうが震度が大きくなる傾向があります。マグニチュード8.1と超巨大地震に見えた、2015年5月30日の小笠原諸島西方沖の地震では、最大震度5強でした。これは、この地震の震源の深さがなんと682kmと異常に深く、地上での揺れがおさえられたこともあります。そして深い地震の特徴として震動が広範囲にでることも知られています。そのときは、全47都道府県すべてで震度1以上を観測しました。

以上を踏まえて、11月14日(月)の地震を見てみると、そこまで深くないですが、かなり深いので、震源より遠くの場所でもそれなりに揺れた理由がわかります。またマグニチュードも6.1とそれほど大きくなかったことから、最大震度4程度で納まりました。いわゆる深発地震といわれるもので、基本的に深さ200km以上の深さの地震です。

そして今回話題になったのが、三重県南東沖なのに、実際揺れたのは、もっと東の関東地方から東北地方でした。それも広範囲で岩手県や秋田県も揺れました。反対に三重県や愛知県ではほぼ揺れませんでした。

この地域の地震は、この異常震域といわれている震源の位置と実際揺れる地域が違う現象が多く起こります。条件は震源が深い深発地震かつ、震源とその上部の地層、そしてプレートの位置関係で決まってくるようです。今回のように、震源が深い場合は、地上に地震波は伝わりにくいです。しかも上部が柔らかい岩盤等で地震波が弱まりやすい場合は、震源の上部でもほとんど揺れないケースがでてきます。一方、今回地震が発生したプレートは揺れが伝わりやすく、水平方向に地震波が伝わり、たまたま北東の方角に揺れが伝わった・・・ということのようです。そのため過去のこの地域の深発地震による揺れは、今回と似た傾向にあります。

そもそも深発地震自体、観測することは珍しいのですし、規模の割に被害がでにくいので、研究自体が進んでいないのかもしれません。いろいろネットの情報を漁っても、正直納得する答えが少ないです。

研究は日々進んでおり、今の知識が覆されることはよくあることです。なので常に情報を新しくする必要があります。ネットでの情報は、常に更新出来ているわけではありません。情報の取捨選択は非常に重要になってきているようです。


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