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32歳フリーター。DINKs(仮)。 最近思ったことを書いています。

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最近の記事

【美術館めぐり】豆粒ほどの馬と人〜池大雅 ―陽光の山水〜

帝国劇場に隣接する出光美術館。鰻を食べる予定があり帝国劇場に行った帰り、ぷらっと入ってみた。 軽い気持ちで入ったが最後、結局その展覧会を1日で3周していた。 前情報もないなか入った私は、ふむふむ綺麗だなーと思いながら作品たちを眺めていた。一番最初に思ったことは、いつも行く美術館とは違い、 ・1人で来ている人が多い ・一点当たりの作品の前に立つ1人あたりの滞在時間が長い ・メモを取っている人が多い ということだった。 要するに、「ガチ勢」が多かった。SNS映え狙いで集客する

    • 【美術館めぐり】自然界には直線は存在しない〜本阿弥光悦の大宇宙〜

      ぷっくりとした金ピカの硯箱。 硯箱といえば、四角いものが想像されるなか、なぜこんなにぷっくりしているのか。 どこどこの山を写したとか、祇園祭の山鉾から想起されたとか、説は色々あるようだけれど、純粋にこのぷっくりとした硯箱を見て思うのは、親しみがわくなあということ。 私的に、なので間違っているかもしれないけれど、この自然界には直線というものは存在しない。どこかしら曲がっていたり、球状だったりする。 角ばった硯箱を見ても、それは硯箱でしかない。しかし、ぷっくりとした硯箱を

      • 【美術館めぐり】藤田嗣治だけの美術館〜軽井沢安東美術館〜

        軽井沢駅から歩いてすぐのところにある軽井沢安東美術館。 2022年にオープンした、藤田嗣治だけを取り扱う美術館だ。 このリーフレットに載っていた猫をネットで見かけた私は、その翌日に新幹線に飛び乗り、この猫に会いに行った。 いた。こちらをじっと見つめる瞳。 時代が変わっても、猫はいつだって猫だ。 人間に媚びることなく、自由気ままに生きる猫。 ほっこりとした気持ちになる。 戦争を生き抜いた藤田も、そんな猫たちに癒されていたのだろう。国も時代も超えて、みんなに安らぎを与えて

        • DINKs(仮)日記③ 〜家を買うか編〜

          結婚4年目。家の購入を考える時期だ。 周りの友人は2人目が産まれ、一軒家を実家の近くに購入しているケースが多い。 しかし、私たちの場合、子供が何人になるか分からないから(0〜2人?)、間取りすら決められない。 35歳になったら、子供は本当に作らない、と決意することができるのだろうか。 それとも、37、38歳と、1年ずつ決断を先延ばしにするのだろうか。 それにしても子供も間取りも決まらない。 でも毎日は充実しているから、後悔はしないと思う。 後悔はしない、はず。(

        【美術館めぐり】豆粒ほどの馬と人〜池大雅 ―陽光の山水〜

        • 【美術館めぐり】自然界には直線は存在しない〜本阿弥光悦の大宇宙〜

        • 【美術館めぐり】藤田嗣治だけの美術館〜軽井沢安東美術館〜

        • DINKs(仮)日記③ 〜家を買うか編〜

          DINKs(仮)日記② 〜フリーターになった編〜

          32歳、フリーターになった。 やりたいことが多すぎる。 今までは週5フルタイムで事務職の仕事をしていたけど、その週40時間を、やりたくもない仕事に使うには、人生生き損じている気がしていた。 だってやりたいことが多いから。 趣味で習っていることの先生になりたい。 友人がやっている仕事を手伝いたい。 それらをやるには、今からシフトチェンジをするしかない。 事務職を選んだのは、子育てがしやすそうだったから。育休も取りやすいし、子どもが急に熱を出したときに、お休みも取り

          DINKs(仮)日記② 〜フリーターになった編〜

          DINKs(仮)日記①

          結婚して3年。私は32歳、夫はもうすぐ33歳になる。 「子供どうする?」という話は今まで何十回としてきた。 その度に、「今は現状に満足しているし、このままでいいよね。」というところに着地する。 不正出血が20日ほど続いたため受診した婦人科で、私の生理周期記録を見ながら医師が「もしかしたら排卵してないかもしれないね。」と言ったとき、私は文字通り1ミリも焦りを感じなかった。 焦りを感じなかったことに焦りを感じた私は、「子供が欲しいという気持ちが少しでもあれば、早く妊活しないと

          DINKs(仮)日記①

          ピカソを超えて〜デイヴィット・ホックニー展

          東京都現代美術館で開催されているデイヴィッド・ホックニー展。 86歳ともあって、ひとりの人生の歴史がそこにはあった。 初期の作品は、反骨精神溢れたテーマであったり、 画法の模索をすべく、その時代でホットな画風を取り入れてみたり、ひたむきに絵画表現と向き合う様子が見られた。 時代の先駆者だったピカソも亡くなり、そのあともホックニーは進化し続けた。 1番驚いたのは、「ノルマンディーの12か月」という作品。 iPadで描かれたその作品は、全長90mで、絵巻のようにぐるっと

          ピカソを超えて〜デイヴィット・ホックニー展

          わたし、定時で帰ります。

          『わたし、定時で帰ります。』朱野 帰子 著 この本が出版されたのは2019年、今から4年前。 ちょうどその頃、私は新卒で入った会社を1年で辞め、別の会社で派遣社員として働いていた。 最初の会社を辞めた理由は、多忙で体調を崩してしまったから。 平日は夜遅くまで働き、土日も持ち帰った仕事を家でやっていた。 生きるために働いているはずなのに、これでは働くために生きているようだ と思った。 それでも多忙なスケジュールをこなして働き続けている同期もいて、私が不器用なだけなの

          わたし、定時で帰ります。

          アートとフェミニズムは誰のもの?

          村上由鶴さんの『アートとフェミニズムは誰のもの?』を読んだ。 私が大学生だったときはおそらくジェンダー論流行のはしりで、授業の中でもよくフェミニズムが議論に挙がった。 でもその頃は、フェミニストといえば男性に負けない強い女性!といったイメージで、アカデミックな土俵で男性と闘っているという印象を受けた。 そういったこともあり、今までフェミニズムという言葉の響きにどこか違和感を覚えていた。 でもこの本の著者である村上さんは私と同年代で、しかもアートとフェミニズムという今まで

          アートとフェミニズムは誰のもの?