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思い出のヨーグルトのパン

僕はパンが好きだ。
大体いつも仕事のある日の昼は行きつけのパン屋さんで買ったパン、休日の朝は喫茶店のモーニングか、家でトーストを食べる。

あまりにパンが好きすぎて、何年か前には名古屋市内のパン屋さん(なんとなくベーカリーと呼んだ方が良さそうな店)をかなりの件数回ったこともあるぐらいだ。

そんな僕が人生で一番おいしいと思ったパン。
それは幼稚園の頃、毎年運動会の日にだけ配られた”ヨーグルトのパン”だ。

僕は運動会の昼休みに、観に来てくれた家族と一緒に並んで食べるそのパンが本当においしくて大好きだった。

今思えば、パン屋さんのこだわりのパンというよりは、コンビニやスーパーで売っているような、密閉包装がなされたよくあるパンだったと思う。

また”ヨーグルトのパン”という名称もどうやら僕が勝手に呼んでいただけで、正式な名称ではなかったようだ。

以前、家族にそのパンのことを覚えているか聞いたことがあるのだが「そんなのもあったような気がする」という返答だったので、おそらく何の変哲もない(あまり印象に残らない)パンだったのだろうと思う。

でも僕にとっては、大人になってどれだけおいしいといわれる店を回ってたくさんのパンを食べても、ヨーグルトのパンにかなうパンには今のところめぐり逢えていない。

それはおそらく、ヨーグルトのパンはそれ自体の味ももちろんおいしかったのだろうけれど、年に1回しか食べられないということ、運動会の日に家族と一緒に園庭で食べたという思い出が特別においしく感じさせたのだと思う。
たぶん、今あの時のヨーグルトのパンを奇跡的に入手し食べることが出来たとしても、あの頃ほど美味しくは感じられないかもしれない。

そう考えると、僕にとってこれを上回るパンは今後もなかなか現れないのだと思う。もしかしたらヨーグルトのパンは、僕の人生で一番美味かったパンになるような気さえするのだ。

みなさんにも思い出の食べ物ってありますか?


↑こちらはフォローさせて頂いている方のパンにまつわる記事です。
記事中のパンのイラストがとても素敵です。
僕は全種類名前が言えますが皆さんはどうでしょうか?

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