演劇界隈で良く話題になりますが…
チケット代高くなったよ…。それ、実感あります。

１０年ほど前は２０００円台の観劇も割とありましたが、今、２０００円台ではイベントもなかなか見れませんよね。

去年白猫屋企画で行った「花より文化祭」はチケット代２５００円という、なかなか近年稀にみる価格設定でした。正直、音響・照明・受付スタッフさんを誰一人雇っていなかったので実現した価格設定でしたが、どなたかにお願いしたら、こんな訳にはいきません。ですので、制作周りと音響は私が一人で行いました。

舞台制作さんからしたら、一番高くなったな…と思うのはもちろん
劇場費＋光熱費
光熱費は約２倍くらいになったと思います。
５万円だったものが１０万円ですね。

そして、消費税です。
小劇場はわりとここのあたり、ゆるゆるでされている方もいます。
なんなら確定申告していない方が主催という時もあったような…
どなたの売上にいれるんですか？（領収書問題などで）
という言葉の意味が…よく分からない…という方もいます。
内税・外税というだけで…めんどくさがられちゃったりもします。
キャスト・スタッフさんに支払う消費税、これ、外税でお支払いする方だいぶ増えましたね。今もふんわりされているところもありますが。
若い団体さんで確定申告もされていない代表さんは、そろそろ時代的にちゃんとしないと怖いですよ！

そして、ケータリング。
トイレットペーパー買うにしても298円→500円近くしたり、お弁当は500円以下で買おうと思うと、かなり悲しいクオリティのものになります…。
700円位出すと、以前の500円位の物が買えますので、差額200円×30名とすると、毎食6000円違いますね。仕込み日3日間昼夜出すと、36000円違います。

車両費も高くなりました！
私の感覚だと、3万円位は高くなったと思いますね…。

今あげただけで、30万円高くなったとして…300名動員ですと、お一人当たりのチケット代が1000円高くなるという…そういう事になってしまうんですよね…。

おそらく音響照明舞台部美術部さんヘアメイクさん宣伝美術さんなど、各セクションでもっといろいろあるでしょうから、まともに公演を打とうと思うと3000円代後半～5000円程のなるのは、なんとなく。そうだよねと思ってしまいます。

同じチケット代でも、ある程度以上の演劇のレベルに達していないものも多くあると思います。そんな変な演劇に（語弊ありますね…）当たらない為には、口コミやランキングなども参考にするといいのかもしれません。

先日、某口コミランキングの様なもので１位を獲った主宰さんと友人なのですが、その方と昔、賞レースについて話をしたことがあります。

その方は高校演劇出身で、そもそもの演劇の始まりが１位を獲るために作品をつくる環境だったと。どの様にしたら他のチームより人の心を打ち、選考する少々小難しいことが好きな大人をくすぐり、印象を残すか？をメインに考えて作品作りをしてきたと。
つまりはカスタマーファーストという事ですね！自分が作りたい事を入れつつ、見る方の事を分析して、脚本から演出・キャスト配役・制作方法まで趣向を凝らしていく。見る方のツボを、一つ一つ押していく作業をしながら演劇を作っていると。面白いに決まってる～～～～～。

そりゃ、自分の作りたいものだけを追求して、それを好きに見てください。という作り方の人とは違うに決まっていますよね。無意識のうちにそれが出来る天才も居ると思いますが、かなり少数派かと。今回も、流石だなぁ。と思いながら眺めておりました。

芸術の分野で売れるというのは、そもそも売れるような作り方をするのが好きかどうか？という作り手の考え方もあると思います。まさかまさかですが、売れたくない人もいるんですよ。あまり見つけられたくない人もいます。矛盾しているようですが、そうなんです。そして、その方が好きなお客様もいます。知る人ぞ知る作品の方が、見るのが楽しい方もいますね。

https://a.r10.to/hNOmM5

芸術という分野を数値化することについて書かれている書物で、面白かったな～と思ったのは、元フィギュアスケート選手の町田樹さんの本です。スポーツですので違うのですが、芸術というものを数値化する面白さと難しさが軽やかに書かれていて、とても興味深かったです。

来週は、少しお話した通りちょっと入院がありまして、noteお休みするかもしれません。みなさん良き週末をお過ごしくださいね～✨