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新しい生命はうれしいのに、自分が自分でなくなって悲しくなった2年間

子供が生まれた。
うれしい。

日々の子育てで身が削られていく。
寝不足。
肌はくすむ。
産後太りがどうにもならない。

新しい生命はピチピチだ。
生きるエネルギーに満ちている。
みんなが「かわいい」と言ってくれる。
うれしい。
生命が成長する。
うれしい。

自分は。
向上していない。
キラキラしていない。
輝けない。
疲れる。
ヘトヘトだ。

生命を守らなくてはいけない。
かわいいと思う心の余裕はない。
「この生命を生かすのは、自分だ」

自分が自分でなくなってしまったような焦燥感。
「なんて遠いところに来てしまったんだろ」と途方に暮れる。
元の場所には戻れない。
子供が生まれる前の自分に戻れない。
キラキラしていない。
疲れている。

子供が生まれてから、そんな気持ちを抱えて2年くらい過ごしたような記憶がある。

離乳してしばらく経ったくらいから、ちょっとずつ自分に戻っていった。

今は、完全に自分だ。

あの頃のことをたまに思い出す。
自分が自分じゃなくなった寂しさや、焦燥感は忘れられない。


今、同じ気持ちの中にいるママがいるかもしれない。
がんばれ!がんばれ!

もう少ししたら、自分が戻ってくる。
でもそれは、子供を生む前の自分じゃない。

「子供を産んで生命を生かした」ちょっと新しい自分だ。


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