舌背酸

エッセイを書いています。カメラとギターと読書が好きです。

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最近の記事

クイズをしていた

うだるような暑さの深夜。 速まる鼓動を抑えられず申し込んだチケット。 10月3日、TK from 凛として時雨のライブ。 目当てはTKじゃなくて、ゲストのösterreich。 ゲストアクトが発表されたとき、正直ライブに参加する気持ちではなかった。一番好きなバンドは今でもthe cabsだし、過去にリリースされた無能も、サウンドクラウドの音源も好みだったけれど、身に余る幸福だと感じたのかそれとも「あぁよかったな」だけで終わらせるのが嫌だったのか、とにかくライブは行かなく

    • 朝か、夜か、

      12月4日(火) 5:54 寒さに身をかがめ猫背気味に歩く。 今は朝か、夜か、あるいは中間地点か。中間などと都合のいい説明が通用しないならば今は間違いなく夜である。本日は自律神経の乱れ、をたすき掛けにした店員がコンビニでレジ打ちしている。間違いなく夜だ。雑居ビルの入り口で次のアルコールを求め細い男女が笑っている。間違いなく夜だ。タクシーはアホみたいに口を開け、夢の世界に送り届ける客を待っている。間違いなく夜だ。 駅徒歩2分が売りの高層マンションの下。横付けされたゴミ収集

      • 12月には妖怪がいる。

        11月30日(金) クリスマスソングで組まれた有線が、歌詞まではっきりと聞き取れる音量で流れる金曜日の居酒屋。 新たな客が入ってくるたびに吹き込む外気は、欲しいところにちょうど届かない孫の手を想起させ、酔いを覚ますのには足りないもどかしさがあった。 18歳の準夜勤。オーナーが組んだ、年代のよくわかるクリスマスj-popが流れるコンビニを思い出した僕はタイミングよく相槌を打つだけのマシーンに成り下がっていた。 適温を失ったもつ鍋と、脂が浮いた取り皿に目を落とすも、場を盛

        • 猿の学生さん

          バイトを終えて乗り込んだ電車。 優先席を占拠した甲高い声で笑う猿の群れを見た。 崩れた生活リズムと、行かなくなった授業の数を勲章にした奴らは、バドミントンのラケットを片手に、さっきまでの飲み会の内容に管を巻いていた。 大声を出せることが先輩としての威厳になるのだ、と遺伝子に刻まれているように、歳を重ねた奴らほど、およそ公共の場とは思えない態勢で奇声をあげる。 しくじった。 今日に限ってイヤホンがない。 嫌でも耳に飛び込んで来るこの世で最も不快な旋律。 奴らにしか伝わら

        クイズをしていた

          僕はアドセンスを貼れなかった

          生き方を他者に任せられるほど僕は強くなかったから。 初めましての方初めて。 久しぶりの方、お久しぶりです。 舌背酸と申します。 以前まで https://nekoshisei.hatenablog.com ドストエフスキーを読んだと嘘をついた というブログを運営していました。 思いの丈を述べるにあたり、ドメインを取得して、色やってたのですが、この度noteに移行しました。 これからよろしくお願いします。 はてなブログの有料会員からの見地を含め、このnoteがど

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