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「五井金水とゆかりの画家たち」大阪くらしの今昔館・企画展

大阪市北区に、大阪市立 住まいのミュージアム「大阪むかしの今昔館」があります。
企画展「五井金水とゆかりの画家たち
初公開・大阪のまちの画家たちの登場です。

大阪くらしの今昔館こんじゃくかん

大阪市立 住まいのミュージアム。
「大阪くらしの今昔館」は、実物大の大阪の住まいを再現した立体的な歴史ミュージアムです。

大阪くらしの今昔館
大阪市北区天神橋6-4-20
住まい情報センタービル8F
毎週火曜定休


最寄り駅は……
●Osaka Metro(大阪メトロ)堺筋線・谷町線・阪急電鉄…天神橋筋六丁目駅・3号出口直結
●JR大阪環状線・天満駅…徒歩約6分


天神橋筋商店街に隣接・北端の建物です。専用エレベータで8Fまで上がってください。



ユニークな企画展

《常設展》
・江戸時代の大坂の町並み。
・近代の大阪の街のジオラマと映像。
・常設展+企画展 大人800円

企画展
・企画展示室は住まいだけでなく、いろいろなテーマの展示があります。

・小一時間の空き時間があれば
・気分転換に
・カジュアルな観賞
・テーマが2~3か月ごとに変わる
・暮らしのヒントに……などなど

わたしは「企画展、すこし見てみようかな」の気持ちで行きます。
大阪に関するテーマ・情報がコーヒー代より安く鑑賞できるのです!
企画展、オススメします。

◆企画展だけなら入館料300円です!



五井金水ごいきんすい・船場で愛された絵師

 チラシ

画像はすべて「五井金水とゆかりの画家たち」より。
ガラス越しの画像もあり、照明の反射などで作品の雰囲気が違います。ご容赦ください。

―|船場《せんば》で愛された絵師の画房から
大阪の船場とは、大阪の中心部。
繊維・金融・問屋などの商売の店と家(町屋)があったところです。

大阪くらしの今昔館・企画展入り口


◆五井金水について◆

五井金水(ごいきんすい、1879-1942)は大阪に生まれ、明治から昭和初期に書けて活躍しました。京都の四条派の流れを組む画家で、中川盧月ろげつ、久保田桃水とうすいに絵を学び花鳥画や山水画、名所画などを描きました。金水とその周辺の画家はその瀟洒な画風が船場の商家の床の間に重宝されました。
この度大阪くらしの今昔館では五井金水のご家族が所蔵されていた美術品を初公開します。

「五井金水とゆかりの画家たち」
チラシより引用いたしました
火鉢の座布団?猫も暖をとる

イラストのような、親しみやすい絵。
すっと引かれた迷いのない筆。
大阪の商人の家の座敷飾り。
初公開の作品に会いに行きましょう。

五井金水 年表


☆ご注意☆

撮影可能・SNS投稿可ですが
商用はできません



画材と画風

小さな引き出しと、ガラス容器。
大きな刷毛から細筆・定規。
画材と落款らっかん(印鑑)の展示もあります。
作品だけでなく、当時の絵を描く道具も興味深いものです。

行灯ケースの絵の具箱

胡粉ごふん。白色の顔料で貝殻より作られる……と解説があります。
なんとなく、おくすりみたい。当時は色の調合なども自分でしていたのですね。

戦前は、大阪の船場の季節を彩る画家たちがいて、商人の生活に寄りそうオシャレな作品を作っていたのです。


色紙サイズの普段から親しめる絵画が鑑賞できます。

五井金水 鯉が得意と評価


作品帳には、植物・動物などのお手本がたくさん。
ガラス越しに墨の濃淡と透明感。
軽快な描線には毎日の練習がにじみ出ています。

おさえた色味と洗練された絵。
派手さはない日常。縁起物の色紙。

五井金水 色紙(干支と宝船)


掛け軸 ゆかりの画家たち

 ◆伏見人形図◆

上田耕沖「伏見人形図」

掛け軸に可愛らしい絵。
掛け軸の展示が多いのも特徴的です。
戦前の大阪の町屋の暮らしでは、欠かせない「しつらえ」だったのでしょう。

いまの住宅に床の間は、ほとんどありません。美術館でしか鑑賞できない作品群です。


 ◆定家詠十二ヶ月押絵箔屏風◆

一年間を屏風のなかに表現。
優雅な王朝絵巻にうっとりします。
町屋サイズのコンパクトさを感じます。


◆大川夕涼◆

西山完瑛「大川夕涼」

大川に架かる難波橋なんばばし付近。夕涼み。いまの「ライオン橋」とは思えぬ風情が漂います。
大阪の名所。コテコテしない大阪の風景画。当時は夏も今より涼しく絵のように爽やかだったでしょう。
蒸し暑さの欠片かけらもありません。

身近な植物や動物も丁寧に描かれています。

色紙
画家たちによる「絵手本」



展示解説シート

展示解説シートの一部

企画展「五井金水とゆかりの画家たち」
まだまだ展示作品がたくさんあります。

チラシ


今回は「展示解説シート」がとても詳しく、読みごたえがあります。
わたしは、もう一回、鑑賞したいと思いました。


予備知識なしで企画展に来ましたが、とても親しみやすく鑑賞できました。

夏の訪れと大阪と。



五井金水


いつも こころに うるおいを
水分補給も わすれずに


最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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