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宅建試験を通じて学ぶ法律

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記事一覧

【宅建試験を通して学ぶ】地価公示法

概要宅建試験ではあまり比重が大きくない地価公示法ですが、知っておくと生活には非常に役立つので簡単に解説しておきます。
「地価」なのでその字のごとく、「土地の価格」と言うことですが、この法令のポイントはおよそ全ての土地に関する価格を定めているわけではない、と言うことです。なぜなら、この法律の目的は、

第一条 この法律は、都市及びその周辺の地域等において、標準地を選定し、その正常な価格を公示すること

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【宅建試験を通して学ぶ】景品表示法

概要景表法とも略されるこの法律は正しくは「不当景品類及び不当表示防止法」と言います。その名の通りですが、行き過ぎた広告やいい加減な広告を禁止する法律。興味のある方は一度ざっくりと消費者庁のHPを眺めておくとイメージが湧くと思います。パンフレット「よくわかる景品表示法と公正競争規約」がおススメ。こうあります。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/represe

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【宅建試験を通して学ぶ】住宅支援機構

概要今は日本各地で金余りが生じてどこの銀行もお金を貸したくて貸したくて仕方が無いのでイメージが付きにくいですが、昔は信用力の低い個人に対して長い期間の資金を融通することは大変リスクが高いと捉えられており、銀行は消極的でした。戦後の復興の中でマイホームを夢見る人たちは沢山いましたが、なかなかお金が借りられない。その中で国がサポートする会社を立ち上げます。住宅金融支援機構の前身である「住宅金融公庫」で

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【宅建試験を通して学ぶ】土地区画整理法(2)

いくつか各論をまとめておきます。

保留地第九十六条 第三条第一項から第三項までの規定により施行する土地区画整理事業の換地計画においては、土地区画整理事業の施行の費用に充てるため、又は規準、規約若しくは定款で定める目的のため、一定の土地を換地として定めないで、その土地を保留地として定めることができる

区画整理とは従前の土地をキレイに並べ替えることでした。そうすると普通は従前より新たな土地の方が面

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【宅建試験を通して学ぶ】土地区画整理法

何かと専門用語が多いうえに、マニアックな問が出易いこの分野はやや厄介ですが、概念は簡単なのでまずは専門用語で迷わない様に理解しておくことが必須です。ネットで「土地区画整理事業」を検索すると国土交通省や各都道府県のホームページでこの事業について解説したものがたくさんあるので、まずはそれらを見て概念を押さえると共に、もし身近な地域で区画整理を行っている地域がある場合には、それも見てイメージを付けておく

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【宅建試験を通して学ぶ】農地法

概要読んで字のごとく、農地を守り、農業を守る法律です。一次産業というのは三次産業に比べて市場の効率性は高くないので、一般的な市場原理に任せておくとどんどん農地が無くなっていき、街に姿を変えていくことになりますが、そうすると食糧自給が出来なくなっていきます。そこで、農業を、農地を法律の力で保護してあげましょう、というのが農地法です。一種の産業保護法ですね。
農地法第一条にはこう書いてあります。

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【宅建試験を通して学ぶ】国土利用計画法

概要国土の利用計画の仕方について規定する法律です。冒頭以下の様に定められています。難しい日本語ですが、一言で言うと限られた土地を極力有効活用しよう、ということです。そのために、「国土利用計画」なるものが定められます。

第一条 この法律は、国土利用計画の策定に関し必要な事項について定めるとともに、土地利用基本計画の作成、土地取引の規制に関する措置その他土地利用を調整するための措置を講ずることにより

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【宅建試験を通して学ぶ】宅地造成等規制法(2)

試験に出るもう少し細かい点についての補足です。

「許可」ではなく「届出」が必要なパターン要は、規制区域内でがけを生じる宅地造成に当たらないが、届出が必要なもの。三つ定まっています。

第十五条 
宅地造成工事規制区域の指定の際、当該宅地造成工事規制区域内において行われている宅地造成に関する工事の造成主は、その指定があつた日から二十一日以内に、国土交通省令で定めるところにより、当該工事について都道

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【宅建試験を通して学ぶ】宅地造成等規制法

概要条文から行きたいと思います。

第一条
この法律は、宅地造成に伴う崖崩れ又は土砂の流出による災害の防止のため必要な規制を行うことにより、国民の生命及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉に寄与することを目的とする

がけ崩れ等による災害を防止し、人命を防止するための法律です。ということは、対象となる「宅地」は人がいそうなところが対象となります。

第二条 
一 宅地 農地、採草放牧地及び森林並び

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