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疲弊、からの自律神経崩壊・・・からの退職の危機(2010年頃)

さて、どんどん行きましょう。
前回の記事の最後の方で、私はこのように書きました。

なんとか就職先が決まりました。
今、IT系を目指す人は大学である程度のスキルを習得した上で就活する方が多いように思います。
もちろん私が就活していた時もそういう方はたくさんいましたが、SEがこんなに一般的な職業ではなかったので母数が少なかったんじゃないでしょうか。
需要に対して著しく少ない供給量の業界だったこと、
技術自体がまだまだ発展途上で、業界全体が初めてのことにチャレンジしている状況だったので素人でも入っていけたということだったのかな。

同業者で同級生くらいのエンジニアは気がついたはずです。

とてつもなく焼け焦げたブラックのニオイがする、と。


多忙な日々

この時、うちの会社はいくら人がいても足りない、という状態でした。
最近の新入社員を取り巻く環境はかなり改善しましたが、私の時は3ヶ月位の研修が終わった後は1人前扱いでした。

表向きはOJT中のため残業があるはずはないということで残業0時間。
でも実態はせっせと慣れないコーディングをしては書き直してなんとか夜遅くにやっとコンパイルエラーが取れる(バグが無くなったとはいってない)という感じ。
しかも先輩が教えてくれることは何一つなく、どこのネットワークに繋げば改修対象のソースコードがあるのかさえ自分でせっせと探さねばなりませんでした。
(質問をするとか、色んな人がやり取りしているメールやwikiページから探し出すことも勉強と言われればそれまでですが。)

OJTが終わると残業はいっそう厳しくなり終電に間に合わない日もありました。
先輩方と同じ量を振られても、同じ速度では処理できないばかりか、電話取次ぎやコピー用紙補充、土日の会社催しの準備、基本情報技術者試験の勉強会出席・・・・と、先輩より忙しいという状態でした。


数年間は頑張ったが、とうとう自律神経がぶっ壊れる

多忙な状況でも負けん気の強さで頑張りました。
基本情報技術者も入社年の春は落ちましたが秋には合格しました。
他にもいろんな尊敬できる人との出会いもあり、成長できた実感はありました。

でも睡眠時間は1日3時間〜4時間程度、土日のどちらかは18時間位寝る・・・という生活で自律神経が整わなくなり、2〜3日に3時間位しか寝られなくなりました。
完全におかしいですね。

友人たちにはお前の仕事の仕方が悪いんだろうと笑われました。
会社同僚も同じく忙しいので手伝ってくれる人はいないばかりか不幸自慢の応酬でどちらがより辛いかを争う流れにしかなりませんでした。
挙げ句、後輩社員とお客様がお付き合いを初めてラブラブになり、私の陰口を言ってはお客様経由で私をいじめてくるようになりました。
おまけに当時の役員に至っては「しずしず、知ってるか?人間は寝なくても死なないんだぞ」と言われる始末。
睡眠不足でも心臓は止まらないかもしれません。
でも私は死ななきゃどうなってもいいという気持ちにはなれませんでした。

それ以降の体調は、不眠に加えて何もないのに息があらくなったり、突然悲しくなったり、2日くらいご飯が喉を通らなくなったり、急に3人前くらい食べたりと悪化の一途を辿りました。


心療内科通院と休職交渉

死にたい衝動まではありませんでしたが、どう考えても健康な状態ではありません。
仕事のせいなのは明らかで会社にはしばらく行きたくありませんでしたので心療内科へ行って診断書をもらいました。
休職の申請をしようとしたのですが受け取ってもらえませんでした。

①休職はよくない。
②休職するとあとあと不利になる。
③精神の不調で休職した人で復帰した人はいないので休まないほうがいい。

たしかこんな理由だったと思います。

そんな事言われたって、こちらからすれば、


①休職しないと終電か始発まで働くことになるので休職しないほうが体調によくない。
②今の、脳があまり働いてない状態で間違ってばかりの設計書を書くより、休職して体調整えたほうが頑張れるのだから挽回できる可能性がある。
③精神の不調による休職後にそのまま退職するのは、正気を取り戻して同じことを繰り返したくないと考えたからでは?

という考えに至るわけで。
ここで納得すると今まで通りの扱いに納得したんだと思われかねないので私は引くことはしませんでした。


結論。そして今。

ひとまず、「なんなら休職の必要性を医師から説明してもらいますよ」と伝えましたが応じてもらえず。
会社が予想している通り、この会社は辞めようと思っていたので1週間くらい「体調が悪いでーす」と言って会社を休みました(代休は権利ですからね)。

ぶっちゃけ、このままあと3週間位休んでも代休と有給で消化できるのだし、わざわざ休職するまでもないかと思っていたところ、前向きに処遇を検討したい旨の連絡が来ました。

いや、体調悪くて休む言うてるのに何を調整することがあるねんとは思いましたが、進歩は進歩。
体調が悪いので会社には行きませんが電話かメールか書面で良ければ、医師と相談してこちらからの要求がまとまったらお伝えしますと回答しました。

後日、先生と相談して
①当月いっぱいの有給休暇取得(代休だけだと、前月支払った残業代を差し引かれるので有給を消化したい)
②半年間残業不可
③後輩がお客さんの彼氏を使っていじめてくるので平和な部署へ異動

の3項目を条件に出すことにしました。
会社は全部の条件を了承してくれたので退職することはなく、今もこの会社で勤務しています。
しかも、社長が変わって労働環境はかなり良くなりました。
転職してもいわゆるキャリアアップではないので、退職することなく環境を変えられてよかったです。


おわりに

自社のブラック度を晒してしまったのですが、これは過去の話です。
今は殆どが定時退社で、たまに残業があるくらいの平和な会社になりました。
おまけにこのご時世ですから原則リモートワークです。
それで会社の売上はあまり変わっていないというのだから不思議ですよね。

体調不良でも会社が休業を認めなかったのは、当時は創業したてのベンチャー企業で、部下の健康管理等の意識が薄かったゆえかなと思います。
あと、本当に忙しくて誰もが判断力を欠いていたということもあると思います。
上司だって人間です。間違ったこともします。
加えて役職に見合ったプレッシャーとも戦っていますので、都合のいいようにことを進めたいという目論見がベースにあるのは当然のことです。
会社に対して恨みはありません。


という感じで自己紹介代わりの過去語りが終わりました。
次回以降は文系SEとして頑張ったこと、越えられない壁などを書いていこうと思います。