惜本大祐

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B-NOVELの作品紹介『佐城沙知はまだ恋を知らない』

 恋愛小説において、もっとも重要なのは恋の相手となる異性の魅力です。  相手の異性を魅力的に書けているなら恋愛小説は良作であると断言してもいいくらいです。  そして、そうであればこの作品も良作に数えていいでしょう。 『佐城沙知はまだ恋を知らない』  この作品のヒロイン、佐城沙知は非常に魅力的なヒロインでした。  キャラクターの魅力は、大別すれば3つに分けられます。 「カッコいい」 「かわいい」 「面白い」  この3つです。  たしかに魅力を細かく分ければ、色々な形

    • B-NOVELの作品紹介『猿の内政官 ~天下統一のお助けのお助け~』

       他のジャンルと比べたとき、すこし前の歴史小説には明確な“弱点”がありました。  大筋が“ネタバレ済み”という点です。  例えば、幕末期を扱った作品があるとします。  この作品において、江戸幕府は倒れますし、新撰組は滅びます。  坂本龍馬は志半ばで暗殺され、若かりしころに絶望して自殺しようとした西郷隆盛は最終的に倒幕派を勝利に導きます。  巨大な政治機構の崩壊。  個性豊かな面子を揃えた集団の離散。  大きな存在感を放つ英雄の死と勝利。  これがファンタジー戦記なら、読

      • B-NOVELの作品紹介『エス-楽園創造-』

         こんにちは。  今回もB-NOVELに投稿していただいた、素晴らしい小説をご紹介させていただこうと思います。  今回の作品のタイトルは『エス-楽園創造-』  ジャンル『恋愛・ガールズラブ』とある通り、いわゆる『百合作品』で、序盤はマリア様が見ていそうな雰囲気で話が進んで行きます。  この作品を読んで最初に感じたのは、単語に対するセンスの良さです。  まずはタイトルにもなっている『エス』という単語。  あらすじにも  とされる単語。  この言葉は、女性同士の「そういっ

        • B-NOVELの作品紹介『Evil Revenger 復讐の女魔導士 -兄妹はすれ違い、憎み合い、やがて殺し合う-』

           悲劇とは不思議なものです。  悲劇のパターンの一つに「死別」がありますが、悲劇になるほど心を通わせた相手と死別したい人はいないでしょう。  我が身に起きて欲しくないのはもちろん、友人が大切な人と死別して、落ち込んでいる姿を見るだけでも辛いものです。    それなのに、悲劇は紀元前から大人気ジャンルで在り続けています。    悲しい目になんて遭いたくない。  他人が悲しい思いをしているのも見たくない。  そう思いつつも、人間という生き物は2000年以上も前から悲劇を求め続けて

        B-NOVELの作品紹介『佐城沙知はまだ恋を知らない』

          B-NOVELの説明書

           お久しぶりです。  面白ければ読まれる。  面白い作品が読める。  長編向け小説投稿サイトB-NOVELです。  早いもので、サイト公開から一ヶ月が経過しました。  サイト開発に協力してくださった皆様。  サイト公開後に作品を投稿してくださった皆様。  現在B-NOVELを利用してくださっている皆様。  改めて、御礼を申し上げたいと思います。  本当にありがとうございました。  さて、今回この記事を投稿したのは、今までアップした記事は冗長な部分もあり、しかも4つに分かれ

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          B-NOVELのランキングについて

          お久しぶりです。 「面白ければ読まれる」 「面白い作品が読める」 この二つを目標に掲げる長編向け小説投稿サイトB-NOVELです。 今回は何度か質問をいただいていた、B-NOVELのランキングシステムについて書いていきたいと思います。 といっても、今回も『現状はこう考えている』という話になります。 また御意見があれば、積極的にtwitterでも、このnoteのコメント欄でも教えていただけると幸いです。 さて、今回は最初に 「B-NOVELにおけるランキングの基本的な

          B-NOVELのランキングについて

          小説投稿サイトの改善案③

          こんにちは。 小説投稿サイトを作るためにニートになりました。 「面白ければ読まれる」長編小説向け投稿サイトを目指すB-NOVELです。 前回の記事にも数々のご意見をお寄せいただき、ありがとうございました。 今回の記事を読んでくださっているということは、前回の記事も読んでくださっている方が多いかと思います。 もし、まだお読みなっておられない場合は前々回・前回の記事もお読みになってくださった上で、今回の記事を読んでいただけると嬉しく思います。 さて、この記事を読んでいる方の

          小説投稿サイトの改善案③

          小説投稿サイトの改善案②

          皆様、前回の記事に対する数々の反応、ありがとうございました。 いただいた御意見をもとに、よりよいサイトになるよう努力していきます。 さて、まず一つお断りしておかなければならない点があります。 僕の作る投稿サイトは「長編小説向け」のサイトになる、ということです。 理由としては ・ある方とお話させていただき、そこで自分の構想が基本的に長編小説向けのものであったと気づいたこと。 ・現状の最大手、小説家になろうでは短編が強く、他に短編小説専門のサイトもあり、それで界隈の需要がほ

          小説投稿サイトの改善案②

          小説投稿サイトの改善案

          小説投稿サイトの問題点結論から言うと、現在のネット小説界の問題は偏に評価制度であると考えています。 この界隈は色々と批判されて久しいですが、そのほとんどの問題が現在の評価制度、つまり加算式の評価制度に端を発しているように思えるのです。 問題点①長文タイトルしか読まれない 例えば「長文タイトルしか読まれない」という批判を、よく目にします。 つまりは、こういうことでしょう。 長文のタイトルだと目立つ。 目立つから、読者が集まる。 読者が集まれば、ポイントが付く。 ポイントが

          小説投稿サイトの改善案