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第5中足骨疲労骨折から考える〜怪我する前に出来ることはないか〜

今回の記事では第5中足骨疲労骨折を題材に簡単にまとめたいと思います。

今回の記事では

①第5中足骨疲労骨折とはどんなものなのか
②骨折後、機能改善(身体の働き)が求められる優先と言われる部位

③怪我する前にやれることはないか
④股関節内旋のエクササイズ動画(3種)紹介

4点をお伝えできればと思います。

それでは

第5中足骨疲労骨折とは


第5中足骨骨幹部疲労骨折(足の甲の外側の骨の骨折)のサッカーにおける発生頻度は増加しています。

Jリーグの統計では前十字靭帯損傷(ACL・膝の靭帯の怪我)とほぼ同数発生しているとの報告もあります。

有名な選手で言うと小野伸二選手、香川真司選手、清武弘嗣選手などがこの怪我に悩ませれていた過去があります。

男性に多く、高校生・大学生に好発し20歳前後がピークと言われています。
切返しやステップ動作でストレスを受け最終的に骨折にいたるケースが多いです。
プレー中の方向転換やキックの軸足の際に骨に繰り返しストレスがかかることも、疲労骨折の原因となります。

骨癒合(骨が付くこと)に必要な血流が乏しいために、骨がなかなか付かない部位でもあります。また、再骨折も多い部位でもあります。

写真(左:骨折レントゲン、右術後レントゲン)

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発症してしまうと骨の成長が止まっている選手は、手術が必要なケースもあります。
疲労骨折に至るほどの運動強度下でプレーしている選手は、一旦骨癒合しても復帰した際に再発リスクがあるため、手術が基本適応となります。(ボルト挿入)

手術になるとドクターや骨癒合速度によりますが、2ヶ月〜4ヶ月は別メニューとなりサッカーができない期間が出てきてしまいます。

手術の最大の目的は、骨折部の破綻強度を上げて再骨折を防ぐことであるため、その期間は必要な期間なので仕方ありません。

機能改善が求められる部位は股関節・足関節・足趾

その期間に改善が必要だと言われていることは骨癒合はもちろんですが

☑️股関節の内旋、足関節、足趾の可動域
☑️股関節や足関節周囲の筋力向上
☑️拇趾球荷重の獲得(親指の付け根あたり)

これらが重要だと言われています。
これらを改善することで、足の外側にかかるストレスを軽減させることができるからです。(もちろんこの要素以外にその人個人で必要な要素は変化します)

ただここで思うのが、
怪我する前にこれらの機能を高めておいて、防ぐことが出来たらどれほど選手にとっていいか。

股関節の動き、足首の動き、親指側での荷重、股関節・足関節周囲の筋力の向上はパフォーマンスアップに繋がる部分もありますし、結果的に障害予防に繋がると思います。

チームのトレーニング量や個人の身体特性も関係してくるとは思いますが、
怪我してから身体を変えようとするのか、その前から身体を変えていく取り組みをするのかの差もポイントだと思います。

人は経験から学ぶことが多いですが、怪我をしてから学ぶより、その前に身体に向き合う、知ろうとする選手が一人でも増えると、今よりもさらに良い人生になるのではないかと思います。

病院でマイナスの状態から0に戻して、そこからプラスに持っていくよりも、
今の状態から常にプラスへと高めていく日々の作業。

ただ、選手はそれよりも純粋にサッカーが上手くなりたいと思っていると思うので、日々の生活の中やウォーミングアップ・トレーニングの中に、機能が改善されるようなものを自然と散りばめられている環境が広がっているといいなと思います。

股関節内旋エクササイズ

下記の動画は先日Instagramで投稿した股関節の内側への動きを高めるエクササイズです。


静的なストレッチから動作につなげていくことでサッカーの動きに繋げていきます。

数日にわたって投稿した、股関節のエクササイズはパフォーマンスアップに繋がるのでまだ見ていない方は覗いて試してみてください。


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なりたい像があるなら結局やるかやらないか

Do it or not.


と、言っても選手は知らなきゃやることなんてできないから動き続けるんだけど。

誰からお願いされた訳でもない、
パフォーマンスも高めて勝手に怪我も予防する世界を追い続けて。

今回は以上になります。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。



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