見出し画像

2024/3/4週|社会人生活15年を振り返って:しくじりや、思いもしなかった果実をもたらしてくれたことからの個人的な学び

タイミーで全社で集まる機会は現時点で月に2回ほどあります。その中のコンテンツとして「役員から」というものがあり、それぞれが考えていることを発信する機会があるのですが、昨日担当の回がありました。

昨日お話しした内容は、あえて個人のキャリア(職業人生)にフォーカスした話をしてみよう、ということで、社会人生活15年を振り返ってのしくじりや、思いもしなかった果実をもたらしてくれたことからの個人的な学び、でした。

意図としては、それらをシェアすることで誰かの考え方や行動が変わるきっかけになれたら本望だな、というところです。

で、こちらは公開しても問題ないものと思いますので、この記事では社内で話した内容と、時間の都合上話しきれなかったことを追加して残しておきたいと思います。

しくじりからの学び

これは新卒で入社した広告代理店にいた頃に色々失敗したところからの学びです。
数え上げればキリがないほどしくじってきましたが、特にやらかしたなぁ〜、と今でもよく覚えている話を2つ紹介します。

一つ目は資料作りに(なぜか)自信のあった私が我流の資料を持っていったところ、そのほぼ全てを先輩に作り直されてしまったという話です。(下記のキャプチャも参照)

ここからの学びを紹介する前にもう一つのしくじりを書いておきます↓

2つ目は、メディア(媒体)と広告営業の間に入り、提案を作り込むことが仕事だった時代に、言われたことをそのまま伝えるだけの仕事になってしまった、いわゆるバケツリレー(や伝書鳩)的な仕事をしてしまってとても怒られた話です。

学び1:真似から始めて、突き抜けるまでやると、人からプロと呼ばれるようになる

まず、資料を全て作り直された話ですが、自分が運が良かったのはドキュメンテーションに非常に秀でた先輩に師事できていたことです。他社から中途入社されてきた先輩は、前職においても全社の企画書フォーマットになるほど、ドキュメンテーションのレベルが高かったのです。
なので、フィードバック自体は痛みがあったのですが😅、真似できる存在が身近にいた幸運が振り返ればそこにありました。(当時は現在みたいに書店に資料作りに関する本がまだ並んでいませんでした)

中々目に見えないのでわかりやすいスキルではないですが、
人に何かを伝え、同じ認識を持ってもらう力( "説明力" と呼んでいます)
というのは仕事をする上で非常に重要なものに映ります。
というのは、日々の仕事の中で何らか調整が必要になったり、コンフリクトが発生しているケースにおいて、原因の多くは、当事者同士の認識が食い違っていることが多いように思えるためです。ライトなケースだと、そこの目線を合わせるだけで解決したりします。

したがって、提案書に限らず、人に何かを適切に伝えられる力は非常に重要で、そこを集中的に伸ばす契機になりました。


で、上記の「全作り直し」をくらって以降に自分が採った具体行動は、「先輩の資料を完コピする」というものでした。
我流で作っていたのを辞め、すべての資料作りをするときに、その先輩の資料をベースに真似しました。1ピクセル単位でこだわるレベルで。

それを続けていくと、「良い資料がなぜ良いのか」が自分なりにわかってきます。読み手を配慮した要素として、オブジェクトの配置、強調して伝えるための色使いやフォントの大小など、ページ内の情報量など、要素分解して理解をすることができるようになっていきます。

半年 ~ 1年くらい、模写活動を続け、先輩風の資料を自在に作れるようになると、"良い資料の要素" が理解できているので、そこからは徐々に自分なりの工夫ができるようになっていきました。

守破離ほど大袈裟な話ではないのですが、そんな試行錯誤をしていると数年後には企画書に関しては社内でも評判にしていただけるようになった、という話です。

この話からの個人的な学びは、
・真似から自分のものにしよう
・真似から始めて突き抜けるまでやると、人からプロと呼ばれるように(あるいは評判に)なる
です。

学び2:ニーズがあるけど、できる人が少ない仕事を探そう。

一つ目の学びが、「その場所でどう突き抜けるか」という話だとすると、こちらの学びは「場所をどう探すか」という話です。

発端は上記の "バケツリレー" と指摘されてしまった仕事についてです。

この仕事ぶりを反省しつつ、
(そもそも自分がより価値発揮できる仕事って何なんだろう…)
というきっかけになりました。

この時に試みた考え方(フレームワーク)は以下のようなものでした。

横軸に「できる人の多い少ない」をとり、縦軸は「社内外のニーズ」としています。
ここから、「社内外のニーズは多いけど、できる人が少ない」ところに自分が入っていくチャンスがあります。

えてして、「できる人が少ない」というのは新規性が高い領域であったり、習熟するまでの面倒さがあるものですが、誰もができるわけではない仕事を目指そうと思うと、そこは避けては通れないのかなと思います。

2009年頃の例で言うと、
・デジタルマーケティング全般
・Google Analyticsを使ったアクセス解析
・TVCMのプランニングにデジタルメディアの 考え方を組み合わせる

などに機会を見つけ、自分でひたすら突き詰めていくことをやりました。

結果として、社会人歴が浅かろうと、できる人が少ない領域であったため、仕事の依頼が増えていく状態になっていったと言うところです。

以上が、ニーズがあるけど、できる人が少ない仕事を探そう。という "場所探し" に関する個人的な学びでした。

「思いの外、やっておいてよかったこと」からの学び

当初意図していたところは別のところに意味や効果があった話や、現在進行形で感じていることを2つ記載したいと思います。

学び3:心の赴くままに社内外で機会を見つけた方がいい。どこに人生を左右する発見があるかわからない

ストーリーとしては以下のようなものです。
スキル開発の観点から「プロジェクトマネジメント」をする機会を求めていたのですが、機会がなかったため、スキルを活かしたボランティア(プロボノ)でその挑戦をさせてもらいました。

プロセスにおいてプロマネの経験をさせてもらった部分もさることながら、それ以上に意図せざるポジティブなインパクトがあったのは、「自分の心が踊る事業とは何か」への答えが見つかったことです。

簡単に書くと「社会性」という話になってしまうのですが、何かレガシーなものをデジタルやテクノロジーの力を活用してアップデートしていく、それが公共交通機関であったり、はたらくであったりと、それによる影響を大きさであったり、善と感じられるかが自分の中で大事なのだなというのを一連の経験から学ぶことができました。

スティーブ・ジョブズがあの有名なスタンフォード大学の卒業式でのスピーチにて「connecting the dots.(点と点を結ぶ)」について話をしていますが、自分にとってはまさにその例が上記の経験でした。

ここから、どこに人生を決めるきっかけがあるのかわからないのだから、多様な経験をできるように色々やっていくことは、たとえそれが失敗であれ価値があるのだと考えています。
(とはいえ、一つに集中した方が良い時もあるよなぁとも思います。)

学び4:継続的な発信の機会を持とう

最後は、タイミーに入社して以降で始めたことで、このnoteであったりX(旧Twitter)での発信の機会をもっていることが、自分が思っていた以上に複利的な効果を生んでいると感じます。

https://twitter.com/sho1nakagawa

このnoteはなぜやっているかというと、、採用広報的な色が強いです。笑
マーケティング職を中心に、タイミーで働くことを検討してくださる方に向けて、考えていることを柔らかいもの段階のものであれ、社内で話していることであれ発信することで、手触り感をもっていただき、働くことをイメージできそうか、面白いと思えそうかをジャッジするための一助としていただければと考えています。

おかげさまで2年以上継続してweekly更新をする中で、上記のような目的は叶っている部分が出てきており、面接や入社後に「note見てます」と仰っていただく確率が非常に高くなっています。

で、書いている側として感じる効能は、上記以外にもあり、それがこのセクションでの学びです。

具体的に自分が感じる効果は以下のようなものです。
アウトプットのために強制的にインプットが必要になる:ので、本を読んだり、考える時間が増えている。それらを元に社内でインプットして、色々な方針につなげている。

何十本かに1本は世の中にお役立ちと思っていただけるものも生まれる:年に1本くらいは皆さんの役に立ってそう…と思える記事が誰でもあるものっぽい。そしてそれは数年の時が経っても見ていただける賞味期限の長さがある。

思わぬつながりが生まれる:主にX経由ですが、おお!と思う方からメッセージをいただけたりする。

特に一つ目の効果は想定以上に大きくて、『オードリーのオールナイトニッポン』でオードリーのお二人が毎週フリートークをすることへのオマージュで週次の更新をしているのですが、そのペースが当たり前になってくるとアウトプットのためのインプット側が促進されるのも普通になってきまして、そこでインプットを続けていることが多方面において自分を助けてくれている気がします。

継続的な発信を続けることで採用候補者への価値提供をしようと思っていたのですが、結果助けられているのは自分自身である、というそんな気づきです。

時間の都合で扱えなかった学びを追記

社内の発表では尺の都合で落とした学びをここに置いておきます。

学び5:チャンスが来た段階ですでにそれに応えられる期待値がないといけない。腕は磨いておこう。

実は代理店に勤めている時に、一度非常に興味をもったスタートアップがありました。(JapanTaxiに入る1年 ~ 2年くらい前)
自分としてはぜひそこでチャレンジをしていきたいと思えるほど共感性の高い事業だったのですが、最終的には採用には至りませんでした。

当時いただいたメッセージはざっくり下記のようなものです。

社内で検討させていただきましたが、マーケティングマネージャーという職種で、今回は採用を見送らせていただけますと幸いです。
理由としては今後の事業計画を鑑みた際に、マネジメントのスキルが必要であること、WEBサービスを中心としたマーケティングの技術・知識があること(キャッチアップまでのラグが短いこと)という要件を鑑みた時に、他の方を優先せざるを得なかったと言うところです。

当時の自分の経験やスキルからすると、極めて妥当な判断、、と今改めて思いますが、当時感じたこととしては
やりたい仕事を掴むためには、それに応えられると思ってもらえる実力がないとダメだな…)
ということです。(当たり前かもしれませんが転職したことなかったもので)

よく、「チャンスの神様には前髪しかない」と言いますが、この時の自分はその前髪を掴む準備ができていなかったのだと思います。

そこから、自分がやりたい仕事を掴むためには何が必要なのかをクリアにして、そこに向けた研鑽を自分なりに積むようにしていきましたので、今となっては学びをくれた出来事と捉えています。


以上、今回は15年の社会人人生からの個人的な学びのストーリーをシェアさせていただきました。どこか一つでも引っかかる場所があれば嬉しく思います。

自分としても社会人生活を棚卸する機会になりました。
お読みいただきありがとうございました。

📓この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
タイミーは、すぐに働けてすぐにお金がもらえるスキマバイトアプリです。

この記事が参加している募集

最近の学び

お読みいただきありがとうございます。お役に立つ部分がもしありましたらXでシェアいただけますと幸いです!!